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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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2018年 10月 23日 ( 1 )



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こういう言葉に出くわすと、
言語は単に置き換えての言葉ではなく意味で捉えないと、理解がむずかしいことを痛感します。

steep/スティープ

この言葉、“(勾配が)急な”などの形容詞として記憶することが先かな〜、と思いますが、
“浸ける” “浸す”といった動詞としてもの意味もあり、台所でも使われます。

ただし、台所といってもストライクの調理ではなく、お茶やコーヒー、ハーブやスパイスなどを使うドリンクを作るときに見られます。

例を出しましょう、こんな感じです。

ティーバッグを浸す(steep the tea bags)
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約10分浸ける(steep for about 10 minutes)
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浸けて(浸して)おく(let it steep)
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※letは“そのままの状態にしておく”といったニュアンス。ザ・ビートルズの「Let It Be」と一緒ですね

浸けて(浸して)おく(allow to steep)
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※letの方が一般的だけれど、allowは“許す”という意味で、“させておく”としても使われる、英語らしい表現

ここで疑問が生じた方もいらっしゃるかと思います。

“浸す”を意味する言葉には、“soak”もあるじゃないか(↓)、どう違うの?


soak”の場合は、“浸して水分を吸わせる”です。たとえば乾燥豆だったり、ドライフルーツだったり。
一方、“steep”は水分を吸わせることが目的ではなく、浸すことによって、浸されるもの、茶葉だったりのエキス(便宜上、エキスとします)を水分に移すことを指します。
何のために“浸す”のか、その目的がまったく逆なんですよね。

また、紅茶やコーヒーをお湯や水に浸して飲み物を作るのであれば、“淹れる”と日本語をあてることもでき、
さらには“extract(抽出する)”ではないか、という声も聞こえてきそうです。
確かに、“抽出する”という行為を取り出して、辞書で引くと真っ先に登場するのは“extract”だと思います。
そして、間違いではない。

でもね、“extract”という言葉、専門用語っぽいというか化学用語というかに聞こえてしまうんですよ。
このあたり、“抽出する”が与える、日本語と英語のニュアンスも違いも大きいかと思います。
英語の場合は、学問ではなく、台所で実践として使うような言葉では、“steep”の方がぐっと広く使われています。


“浸ける” “浸す”を意味する“steep”、動詞だけでなく、
“浸けること” “浸したもの”といった名刺でも使われます、こんな風に。

短時間で浸けること/浸したもの(quick steep)
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時間をかけて浸けること/浸したもの(long steep)
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この“steep”という言葉、製菓や料理よりも、
紅茶などお茶をやっている、興味がある人により重要な言葉かもしれませんね。


というわけで、
steep → 浸ける/浸す/淹れる
と覚えてくださいね。

ではでは〜!


〜〜過去の関連記事も併せてどうぞ
○英語でレシピを読む! ~工程 58:浸す~ → https://ricorice.exblog.jp/26183479/
○英語でレシピを読む! ~工程 56:注ぐ/かける~ → http://ricorice.exblog.jp/26109011/
○英語でレシピを読む! ~工程 53:搾る~ → https://ricorice.exblog.jp/26068692/
○英語でレシピを読む! ~工程 55:ドリズル~ → https://ricorice.exblog.jp/26094437/
○英語でレシピを読む! ~工程 15:水を切る~ → https://ricorice.exblog.jp/24302469/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2018-10-23 00:00 | 英語でレシピを読む! | Trackback