手持ちの資料によると、19世紀初頭にアイリッシュ・シチューと命名され、
ヴィクトリア朝時代にはミドルクラス(中産階級)の料理だったようです。
正しい材料は諸説あり、作り方に関してもいろいろで、
材料にニンジンやリークを入れるものや、スープストックを使うレシピもあります。
私自身の好みはこのいたってシンプルな材料と作り方。
キャセロール料理としてオーブンを使うようですが、手軽に鍋で作ってみました。
肉はラムかマトンが本筋。牛肉でもいいとか。羊は首回りの肉(フィレ)か赤身肉がよいようですが、入手しづらいのでラムチョップを。骨付きなので、よいダシが出るような気もします。
パセリは茎も捨てずに、ブーケガルニの要領で使いましょう。
記した野菜の大きさはあくまで目安。薄く細かく、よりは、ざっくりぐらいがおすすめです。
ジャガイモを最後にのせたり、アルミホイルやクッキングシートをかぶせたりしていますが、
面倒なら材料はラフに入れ、カバーなしでもOK。途中、煮詰まったら、水を適宜補いましょう。
合わせるのはぼそぼそして酸味のあるソーダブレッドがベスト。ダンプリングと合わせることもあるようです。
身近なところでは、ふわふわの白いパンよりは、全粒粉などを使った滋味深いパンの方がマッチします。
<材料(2人分)>
ラムチョップ……4枚
タマネギ……1個
ジャガイモ……2個
パセリ……1枝
水……適量(450ml程度)
塩……小さじ1
コショウ……適量
<作り方(調理:15分 煮込み:40分)>
1. タマネギは皮をむき、縦半分に切り、1.5cm幅にスライスする。
2. ジャガイモは皮をむき、1.5cm幅にスライスする。
3. パセリは葉と茎の部分を分け、茎は適当な長さに折って束ね、タコ糸で縛る。
4. パセリの葉はみじん切りにする。
5. 鍋にラムチョップとタマネギを入れ、塩、コショウ、束ねたパセリの茎、みじん切りにしたパセリを入れる。
6. 5を覆う気持ちでジャガイモをおく。
7. ひたひたになるぐらいまで水を入れる。
8. 上部をアルミホイルかクッキングシートをかぶせる。
9. ふたをして、弱火で約40分煮込む。
10. 束ねたパセリの茎を外し、皿に盛る。
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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子』は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。
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