
その頃、読書案内としてひとつの指南となったのが「新潮文庫の100冊」。
そこで紹介されていて、自分の親世代の人の、いち個人の日記が死後公になって読み継がれているとはどういうことだろう、学生運動、がどういうものかも知りたかったし。
大学受験真っ只中の1987年2月下旬に、東京・渋谷の三省堂書店(現・ヒカリエのある東急文化会館の5階((だったかな?))で買って読む。
理解できないわけでもわからないわけでもなかったけど、心を揺さぶられなかったんですよね。
終始淡々と読んで。
それよりも、人目につくことを想定していなかった(であろう)日記を(勝手に)公開するって、どういうこと?そっちに気を取られちゃって。
この読後感は、若くて青さゆえの残酷で傲慢さによるものかと思っていた。
ブログとか個人が自分の思いをいとも容易に発信できるようになった今、これは原点かもなぁ、と思って読み直したけれど、40年近く経っても、感想は変わらず。
人間ってそんな簡単に変わらないのね。
誰だったかなぁ、ネットを介して有名になった人が、この本が好きで、影響を受けた、って言っていて、「新潮文庫の100冊」にも選ばれていたから、
一般的には名著、って呼ばれるものなんだろうけど、
人とも町とも相性があるように、本ともやっぱり相性はあるんだよねぇ。
装幀はいいなぁ、と思ったら、杉浦康平だった。
その頃はそんな読み方をしてなかったから、今回読み直して、一番の収穫(?)はこれだなぁ。

