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イギリスの食文化研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex
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イギリスの食ニュース(2025年10月13日)


イギリスの食ニュース(2025年10月13日)
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<イギリス>
“The historic London crypt that will soon get a new wine bar
ロンドンの11世紀の教会の地下聖堂にワインバーがオープン”


手がけるのは、ワインバー兼輸入業者の「Humble Grape/ハンブル・グレープ」
2009年に創業し、ワインバーとしては、バタシー、イズリントン、カナリー・ワーフ、フリート・ストリート、リバプール・ストリート、クラウチ・エンドで展開していて、
来月、11月にオープンする7番目の店舗は、ロンドン中心部のシティ、ボウ・レーンにある、11世紀の教会のセント・メアリー=ル=ボウの地下聖堂(!)が、その場所です。
1080年に建てられたこの教会はボウ・ベル教会として知られ、現在の建物は1666年のロンドン大火後、サー・クリストファー・レンによって再建された、歴史ある建物です。

飲食店が入るのは初めてではなく、1989年からはベジタリアン カフェ「The Place Below」が、現在は「Café Below」ですが、ここが「ハンブル・グレープ」のワインバーに変わります。
店内は60名、テラス席は40名様まで収容可能。500本以上のワインを取り揃え、フードは焼きカマンベール、チーズとシャルキュトリーの盛り合わせ、ステーキなど、ヨーロッパ風のシェアプレートも用意。

イメージ画像を見ると、ゴスの雰囲気満載!
11月オープンは、そこも狙ってかな?(イギリスでホラーの季節は秋、なので)


“Cancer Research to close 88 stores - full list revealed
チャリティ・ショップ「Cancer Research」が88店舗を閉鎖へ”

https://www.standard.co.uk/business/cancer-research-store-closures-full-list-revealed-b1252322.html

衝撃!です。

チャリティ・ショップとは、リサイクルショップ、のようなもので、リサイクルショップとの大きな違いは、ほとんどの場合、慈善団体や非営利団体によって、スタッフもボランティアによって運営されている、という点でしょうか。
カーブーツ・セール(週末開催されるフリーマーケット、のようなもの)同様、私がイギリスでの買い物の楽しみです。
ガラクタ(もっと言うとゴミ)から、お宝まであって、安くてお気に入りが見つかれば嬉しいし、何もなくても眺めるだけで楽しい。チャリティ・ショップは(ハイストリートにも)点在しているので、時間があればのぞいてしまいます。これまでも、食器とか本とか、いくつも買いました。

このチャリティ・ショップのひとつに「Cancer Research UK/英国がん研究財団」による店舗があります。
コスト上昇と消費者の購買習慣の変化を受け、大規模な再編の一環として、2026年5月までにチャリティショップ88店を、今後2年間で約200店舗を閉店する、と発表。

えっ、ボランティアスタッフが運営しているんじゃないの(「Cancer Research」は違うかもしれませんが。。。)、と一瞬思ったのですが、
マネージャーは「Cancer Research」のスタッフでしょうから、すると、の国民保険料の増加、
そして光熱費から在庫、物流にいたるまで経費はかかるわけで、それでか。。。

「Cancer Research」はすべての店舗を閉店するわけではなく、ハイストリート(繁華街)などの約320の店舗は残します。
小売業態の拡大も計画していて、2028年までに12の新しい「スーパーストア」(郊外型またはショッピングパーク型の大型店舗)を開店予定です。これらの店舗は、より広いスペースと価値を提供することを目的として設計されます。

なくなる/縮小する、のではなく、チャリティ・ショップのあり方も変わるって、ことか。
イギリスの街の風景としてチャリティ・ショップはあってだからこそ、ふらっと立ち寄っていたわけだけど、私のこの行動パターンも、変わるってことか。
「Oxfam/オックスファム」(貧困と不正を根絶するためのNGO団体。チャリティ・ショップで知られる)もポップアップ・パブをオープンしたり(↓)、
時代に合わせて最適化していくって、ことか。これも、時代ですね。


“Jamie Oliver ‘can’t return’ to his UK restaurant location after terrorism plot nightmare
ジェイミー・オリヴァー、コーンウォールのレストラン「Fifteen」を振り返る”


Jamie Oliver/ジェイミー・オリヴァーといえば、イギリスを代表する料理家としてあまりに有名ですが、
他の料理家と一線を画しているのは、社会活動に非常に積極的な点です。
給食や食の革命、最近では自身もそして家族もそうであるディスレクシア、がそうですね。
若者に手に職をつけさせ、就労の機会を与えたレストラン「Fifteen」もそのひとつ。

2006年、コーンウォールのウォーターゲート・ベイにオープンした「Fifteen」は2019年に閉店するまでの14年間営業。最盛期には年間8万人の客を迎えました。
開店当初、予期せぬ問題が発生し、それは「テロリストから殺害予告を受けた」こと。お店には爆弾処理班を配し、その頃のことをPodcastの番組で語りました。
彼自身は「actions speak louder than words」な思いだったようですが、スタッフもいればお客さんもいるので、配慮しないわけにはいかない、ですからね。。。
そんなこんなで、ウォーターゲート・ベイには“あまりにも多くの感情”があるため、なかなか足が向かない、とのことです。
まあ、それが正直なところでしょうね。


mon 13/10/25

by ricoricex | 2025-10-13 12:00 | イギリスの食ニュース