本当は、『自分思い上がってました日記』を読みたかったんだけど、
図書館に蔵書がなかったので、同じ著者による、そのうち読もうと思っていた本を借りてきました。
タイトルにあるとおり、“具体的”な話。
非常によく考えて作ってあります。
お金や契約、本を出した後のプロモーション、失敗談があるのがいい。
掲載していない人の話もあったようで、まんべんなく、でないのもいい
(編集とは、思い切って削ぎ落とす作業だとも、私は思っているから)。
後書きの内輪感っぽいのが、せっかくここまできてなんだかなぁ、な気持ちになり(内輪ノリ、苦手)、
文体が、そこはかとなくではあるんだけど、微妙に好きな感じではない(なんでだろう?)。
そして地の文の書体もあんまりしっくりこないのだけれど、
こういうちょっと引っかかる感じが、この本の世界に自分を投入しないで、客観性を保てるのかもなぁ、そういう狙い?と思ってしまいました。
書いてあることそのものは、うんうん、そうだよなぁ、ってことが散りばめられていますから。
なんでもそうだけど、技術的なものは世に溢れているけれど、
それは基礎体力として必要ではあるけれど、ときに否定してもそこを超えるもの、
理論化した方程式みたいなものからこぼれてしまう、言語化が非常にしづらい、心構えというか心意気、みたいなものが実のところ、とても大事なんじゃないかって、私がかねがね感じていることに背中を押してもらっている気分。
ここで書いていることも、もう過去のものなんだだけれど、それはそれとして、人様の仕事に対する具体的な話(技術ではなく)って、見る機会がないから、やっぱり新鮮だし納得できることも多いし(励みになる!)、
手元においておこう。買おう。