やっと気づく。
何事も、物事は寄るだけでなく、引いたり視点を変えたりしてみないとなぁ。
10月20日、ロンドンに「新橋田村町 麤皮(あらがわ)」海外初出店のお店が登場し、
ステーキの値段は£900(!)ってことで、メディアで取り上げられ、そのひとつがこれ(↓)。
私のブログでもピックアップし(↓)、
https://ricorice.exblog.jp/30467913/
ここでも綴ったように、イギリス人はそもそもchewyな赤身肉を好むし、
サステナビリティの観点から牛肉は敬遠される傾向にあるし(実際に消費は減っている。まあ、別の理由もあるようですが(↓))、
https://karapaia.com/archives/52326890.html
時代とエリアの嗜好に逆行してるんじゃないのかなぁ、と思ったのですが、
あっ、そこじゃない、そういうことか!と。
ロンドンにお店をオープンするからといって、イギリス人がターゲットではない。
おそらく、イギリス人の嗜好は上記で間違ってはいないでしょう。今もwagyuは一般的なイギリス人の好みではない、と。
しかし、£900のwagyuステーキを食べる大半はイギリス人ではない、ということ。
普通の人は、まず行けない。
もちろん中にはスーパーリッチな人もいるでしょうが、
こういうお店の顧客は、世界の富裕層なんですよね。そこはロンドン、世界をマーケットにできるんですよね。
ターゲットにしている層にとっては、そもそも彼ら自身が好む味/嗜好は重要ではない。
超金持ちのトレンドセッターは新しいものを求めていて、赤身肉などとは全然違う観点で高級とされるwagyu、そこを彼らに訴えたいのか、と。
(おそらく)政府の後押しなどもあるのでしょう、10年ほど前からハロッズのフードホールでwagyuを売っているし、
どれどれ、これは食べてみましょう!ってとこじゃないのかな、味云々じゃなくってね(否定しているわけではありません)。
世界の美味しいものを知りたい、食べたい、お金に糸目はつけない、そういう人たちにこそアピールする狙いか、と。
だったら、値段は高い方がいいよね、高ければ高い方がいいよね。より価値があると思えるもの。
・・・
以下、参考として、
3年前の状況(↓)と、現在の状況とwagyuの定義など(↓↓)。