書店でも図書館でも新聞の書評でも、なんでもいいんだけど、時間があればブラウズする。
特に目的もなくブラブラする最大のメリットは、
自分の明確な意思でピンポイントで得るものではなく、周辺だったり思いがけなかったり、なものに出出合えること。
先月出かけた「BOOK MARKET 2023」(↓)にも、もちろんそんな希望はあって、
ぼんやり興味を抱いていた事柄にドンピシャリなものが目の前に現れたりもしたんだけど、
同時に、こんなのがあるのか!と驚き、喜び、入手したものもある。
『軽トラパラダイス』はまさにそれで、
私自身は軽トラにもアウトドアにもさしたる興味はない。
アウトドア、アウトドアっぽいことは好きで、家で七輪を嬉々として愛用しているし、アウトドアグッズなんかも興味深く眺めているけれど、
ではアウトドアに出かけるか、というとそんなことはない、誘われたら出かけるかもしれないけど。
にも関わらず、つまり、自分ではこのムックを参考に何かをする、ってことはないにも関わらず、
せいぜい、今、アメリカ合衆国で軽トラが注目を集めているらしいよ(といっても限られたところで、だろうが)というニュースを聞いたくらいなもんだけど、
このムックで繰り広げられている世界が、とにかく楽しそうで、買ってしまった(笑)。
軽トラをキャンピングカーにするのか〜
こういうところが気になってチェックするのか〜
塗装しちゃうのか〜
えっ、モータージャーナリストにインタビューもしてんの?
切り口がいちいちおもしろい。感心しちゃう。
これはムックだけど、そもそも雑誌って、こういうもんじゃないのかな、とも思ったのよね。
広告収入がほとんどを占めるビジネスモデルができて、
そもそもあった、好き!をテーマに掲げ、好き!な連中が集まる同人誌的な要素が、
とりわけ一般誌では薄まってしまったけれど、
そもそも、雑誌ってこういう、編集部なり、編集に関わっている人間の熱量で成立し、
その熱量に、我も我も、こういうの待ってました!と人(読者)が集まってきたんじゃないのかな〜。
そういうのを思い起こさせてくれる。
展開されている世界はちんぷんかんぷん、だけど、
この楽しい感じ!にノックアウトされ、
やっぱり作り手が楽しんでなくって、どうして他者(読者)を楽しませることができるの?
『軽トラパラダイス』は、そんなお手本のようなムック。
「BOOK MARKET 2023」の会場では、編集担当なさったご本人を目の前に、「これは素晴らしい!」を連呼し、今にして思えば、引いてらしたような気もする(笑)。
そういえば、日本を飛び出した第2弾もできる、っておっしゃってたな。これも楽しみ!
。