
私が好きな野菜の食べ方はローストかスチーム。
オーブンで焼く、蒸す、の違いはあるものの、いずれもじっくり火を通すのがポイントで、
うまみと甘みが引き出され、軽く塩やオリーブオイルをふるだけで充分においしい。
調理時間はかかるけれど、こちらの手がかかるわけではなく、
調理中はほったらかしでいいから、楽でいい。
オーブンを日常生活で頻繁に使うのは、
イギリスと関わった影響だなぁ、と思うのです。
メインにしろ、つけ合わせにしろ、“ローストなんちゃら”いうものは、
基本オーブンにつっこんでおけばできあがる代物だから。
それまでもあったけれど、2010年代に入って、とりわけ半ば以降でしょうか、
ヴィーガンを筆頭にクリーン・イーティングの概念がイギリスで当たり前のようになり、
それはトレンドでありファッションのようにも見受けられ、
嗜好もさることながら、正しい食生活を送っている、という満足感が占める部分が大きいのかもなぁ、と眺めています。
そんな中、野菜を肉の代替で使う、野菜をメインに据えた料理を
レストランのメニュやスーパーマーケットのレディミール、デリ、
そしてレシピでも見る機会が断然増え、
このカリフラワーのステーキもそんな流れの中で一般化した料理のように思えます。
カリフラワーを大胆に切る見た目のインパクト、
ローストしてじっくり火を通すので(ステーキと呼ぶものの、調理はオーブンを使うのが大半)、ほくほくとしたうまみがあり、食べごたえもあること、
簡単に作れる(いちいち小房に分けなくてもストンストンと厚くスライスするだけでいい。なんでもないことのようで、これは大きい!)
などの理由でしょう、レシピにもよく登場します。
厚めにスライスしたあかりフラワーをローストする、のが基本。
味つけなどは自在で、ここではレモン汁でさわやかさを、パルメザンチーズでコクを加えていますが、
ピーカンナッツを加えたり、クミンをふりかけたり、カレー風味にしてもいいでしょう。
このカリフラワーのステーキ、前述のように2010年半ばぐらいから、
じわじわ見るようになったのですが、
決定的だったのは、2018年初頭、イギリスのスーパーマーケットのM&Sが、
この厚くスライスしただけのカリフラワーを「カリフラワー・ステーキ」として
£2で販売している、との投稿がツイッターをかけめぐったこと。
しかも通常は£2.50で販売されていた「カリフラワー・ステーキ」。
カリフラワー自体は、スーパーマーケットの野菜コーナーで1株£1、
八百屋さんではそれ以下の値段で買えるとあり、
あらかじめスライスしたものを買わずとも、スライスするだけならカリフラワーを買えばいいじゃない、そして自分でスライスして作ればいいじゃない、といわんばかりに、
カリフラワー・ステーキのレシピをより頻繁に見るようになった、というこの皮肉。
もっともカリフラワー・ステーキを販売したM&Sが非難を浴びたのは、
スライスしただけのカリフラワーを高い値段で、ということよりも、
プラスティックの容器に入れ、ビニールでラップして販売するなんて! ムダ! 環境によくない!という点だったようです。
ともあれ、簡単にできるので、ぜひお試しを!
<材料(3人分)>
カリフラワー……1株(約500g)
ニンニク……1片
レモン汁……大さじ1
オリーブオイル……大さじ1 1/2
塩……小さじ1/4
パルメザンチーズ……大さじ2

<作り方(調理:15分 オーブン:50分)>
下準備
*耐熱皿にバターを塗っておく。
*オーブンを180℃に温めておく。


1. カリフラワーを縦に厚さ2cmに切り、ボウルに入れる。
※小房としてカットされたカリフラワーもすべて入れる。



2. ニンニクはみじん切りにする。




3. 1のカリフラワーのボウルに、2のみじん切りにしたニンニク、レモン汁、オリーブオイルを入れ、軽く混ぜ合わせる。


4. 耐熱皿に3を入れ、塩をふりかける。



5. 180℃のオーブンで30分焼く。

6. いったん取り出し、カリフラワーをひっくり返し、パルメザンチーズをふる。





7. オーブンに戻し、さらに20分焼く。


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