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by ricoricex

発展目覚ましいイングリッシュワインの現状はこんな感じ


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先日お伝えしたイングリッシュワインに関する記事、
訪問したいイギリスのヴィンヤード(ブドウ畑)はここ!”(↓)。


こちらのオリジナル記事は、イギリスの新聞「デイリー・テレグラフ/Daily Telegragh」の2018年7月13日(金)づけのこちら(↓)。
The English county taking on Champagne – plus the best British wine weekends
https://www.telegraph.co.uk/travel/destinations/europe/united-kingdom/articles/british-wine-weekends/


後半は、当ブログでもご紹介した“訪問したいイギリスのヴィンヤード(ブドウ畑)はここ!”、
前半では、“イングリッシュワインの現状”が紹介されています。
データは大事!ということで、当ブログでもお知らせします。

・産業としては遅まきながら、イギリスでのワイン醸造は、ローマ人によってもたらされ、11世紀には46のヴィンヤード(ブドウ畑)があったことが記録に残っている。
・その後ワイン醸造は衰退。第一次世界大戦が集結する頃には、壊滅したかのように思われた。
・本格的に産業として息を吹き返したのは、1960年代。以降、年々成長を続けている。

このあたりは資料を当たれば出てくる話で、うんうん、だったのですが、
成長を裏付けとして、消費者としてのイギリス人の嗜好がある、ということについても触れられていて、
私にはあっ、そうか!でした。

「自国のスパークリングワインを愛好する様子は、
ジン産業の興隆、近年ではマイクロブルワリーの人気に近いものがある。
イギリス人はちょっとしたマニア心をくすぐるような、時代を先取りしたブティックドリンクが好きなのだ。
それがスパークリングワインを冠とするイングリッシュワインの浸透を加速した」。

どうしても製造の方に目が向きがちで、
・ブドウ栽培に適した気候や土壌
・すぐれたワインメーカーの存在や技術の躍進
といった“造る”にあたっての条件はもちろんですが、
いくら造っても消費されないことには、産業としては発達しないわけで、
それを思い出させてくれたのが、「デイリー・テレグラフ」の記事だった、というわけです。

“製造”と合わせて急成長の両輪の片方を担う、“消費”について。
日本でも、日本ワインの人気が高まっているように、
イギリスでも国産ワインへの眼差しへは熱いものがあるわけで、
加えて環境問題に敏感な国ですから、
フードマイレージ(食糧の輸送に伴って排出される燃料・二酸化炭素の排出量を距離と重量で数値化したもの)を背景に、
“ローカルのすぐれた食品に目を向けましょう”な方向に向かうのは必然であり自然でもあり、
そこに“時代を先取りしたものを好む”嗜好性もプラスされるとなると
(いささか眉唾な気もしますがが。どこまで、というのは???
ただ、そういう側面なしでは、イングリッシュワインの成長には繋がらなかっただろうし、
 確かに、変化を拒否する、という姿勢はなさそうではありますが)、
消費の面でも、イギリスのワイン産業の躍進に大きく後押ししていることが読みとれます。


では、ここで、数字関係をいくつかご紹介。
○生産量(ボトル数):2015年/506万本、2016年/415万本、2017年/531万本
○ワイナリー数:150
○ヴィンヤード(ブドウ畑)数:500以上
○ヴィンヤード(ブドウ畑)の面積:5548エーカー(約2245m²)
○主要ブドウ品種:シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ(この3種で全体の半数以上を占める。いずれもシャンパーニュでもメインで使われるブドウ品種)


データ関係は、見るたびに数字が大きくなっているので、刷新していかないとなぁ。

また、イギリスのワイン産業の近年の状況については、同じく「デイリー・テレグラフ」の別の記事(昨年、2017年秋のものですが)でも紹介してされていますので、
ご興味のある方はこちら(↓)も併せてどうぞ。


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○訪問したいイギリスのヴィンヤード(ブドウ畑)はここ! → https://ricorice.exblog.jp/27514898/
○生産者曰く、2018年のイングリッシュワインは期待大! → https://ricorice.exblog.jp/27419996/
○イギリスのスーパーマーケットM&Sの、英国産スパークリングワインの売上げ上昇! → https://ricorice.exblog.jp/26856532/
○イギリス大手のワイン店で、英国産スパークリングワインの売上げが好調! → http://ricorice.exblog.jp/26623778/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2018-10-09 00:00 | イングリッシュワイン