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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。http://hanenoriko.daa.jp/


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メーガン妃が協力、グレンフェル・タワー火災被災者らのレシピ本発売へ!


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たとえばこちら(↓)。



こういうニュースを目にすると、イギリスだなぁ、とつくづく感じるわけでして、こちらも然り(↓)。
Meghan Markle and Doria Ragland at Grenfell cookbook launch
https://www.bbc.com/news/uk-45592743


2018年9月20日(木)づけで、BBCが報じたもので、
その内容は、2018年5月のロイヤル・ウェディングが日本でも大きく報道された、
イギリス王室ハリー(ヘンリー)王子のパートナー、サセックス公爵夫人メーガン妃が、
チャリティで携わった料理本の発売について。

タイトルは『Together: Our Community Cookbook』.


メーガン妃はこの本に前書きを寄せるほか、これまでに現場に複数回足を運び、手伝いを行った、とのこと。

どういう本か、というと、
昨年2017年6月に発生した公営高層住宅、グレンフェル・タワーの火災事故(↓)の被災者たちを支援するためのもの。



実際に被災した人たちが、近くの文化施設の調理室を借りて、被災者家族のために食事を作っています。
このレシピを集めて、このチャリティ本の制作となった次第。
その内容は、50以上のレシピは、ヨーロッパをはじめ、中近東、アフリカなどをルーツにした国際色豊かなものです。


ええと、ここで補足をしておくのがいいと思うのですが、
このグレンフェル・タワーがあるのは、高級(住宅)地で知られるケンジントン(・アンド・チェルシー行政区)ではあるものの、
同じケンジントンでも北部に位置する、低所得者のエリア、ずばり言うと貧困地区。
そう、グレンフェル・タワーだけでなく、この手の高層公営住宅というのは、
低所得者のためのものなんですね。
日本でいうと、高度経済成長期に建てられた郊外の大型公団住宅、がイメージとしては近いかな、と、思います。
(日本は横に、イギリスでは縦に大きく作る、といったところかな)。

これまた、誤解を恐れずにいうと、
今やロンドン中心部にいわゆるイギリス人(もはやこの定義も説明が必要ですが)、
有り体に言うと、ステレオタイプのイギリス人、白人イギリス人と呼んでもいいかもしれませんが、
普通のイギリス人はもはやロンドン中心部に住んでおらず、
理由は賃料が高くて住めない、から。
ロンドン中心部に暮らしているのは、超お金持ちか、成金か、あとは金持ちの外国人。

その一方で、かつかつの生活をしながら住んでいる人たちもいて、
そういう人たちは、移民というか(これも説明が必要だなぁ)、外国人なんですよね。
労働力としてイギリスに連れてこられた人もいれば、国の事情から逃れるために渡ってきた人もいる。


で、メーガン妃が関わった本『Together: Our Community Cookbook』に戻るわけですが、
ここに収録されたレシピが、国際色豊かなのは、“おててつないで”のきれいごとではなく、
多少なりとも地続きのリアルなんですよね。

私は、この本のタイトルが、“Together”であることと同時に、
サブタイトルが“Our Community Cookbook”というのもポイントだなぁ、と感じています。
ここで言われている“Our”は、グレンフェル・タワーの被災者たちであり、メーガン妃はじめこの本制作に携わった人たちであり、そして購入する我々でもある、と。


Together: Our Community Cookbook』は、2018年10月20日(土)に発売。
同日にはケンジントン・パレスで出版記念イベントが開催され、
ハリー(ヘンリー)王子の出席も伝えられています。


このニュース、イギリスの他メディアでは以下のように伝えています。
冒頭で取り上げたBBCのニュースよりも、これらの方が詳しい、かな。

The Guardian
Sussex Meghan launches Grenfell recipe book in first project as Duchess of Sussex
https://www.theguardian.com/uk-news/2018/sep/17/grenfell-tower-recipe-book-first-solo-project-for-meghan-markle-duchess-of-sussex


The Independent
Meghan Markle Makes Regular Private Visits to Grenfell Tower Community Kitchen
https://www.independent.co.uk/life-style/food-and-drink/meghan-markle-grenfell-tower-kitchen-cookbook-together-prince-harry-duchess-of-sussex-a8541421.html



皇室や王室のあり方については、さまざまな意見がありますが
(私自身はその存在意義以前に、大衆監視の中で生きるのは大変だろうなぁ、をまずは感じます)、
政治でも経済でもなく、こういう慈善による交流が、
国内外問わずできるのは、彼らだけではないか、と感じています
もちろん政治や経済的要素がまったくない、とは思わないけれど、
それをしらじらしくなく実践できるのは、こういう人たちではないか、ってね。


そして、別の側面から、10月下旬という発売日もポイントで、
すでにクリスマス商戦に突入しているこの時期、
クリスマスプレゼントの選択肢として、料理本、というのは大いにあり、
また、なんらかの施しをしたくなるのもこの頃じゃないかな〜。
それを狙って、この時期の発売だとにらんで、間違いないでしょう。

私?
冒頭でご紹介したシリアの子どもたち向けのチャリティ・レシピ本同様、すでにポチりました。




~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○イギリスで、シリアの子どもたちのためのチャリティ料理本第2弾が6月刊行! → https://ricorice.exblog.jp/27145430/
○オブザーバー・フード・マンスリー・アウォーズ2017 → https://ricorice.exblog.jp/26085869/
○イギリスの新聞「The Guardian」が選ぶ2016年のベスト・フードブック20選 → https://ricorice.exblog.jp/25106290/
○イギリスのレストランの動向に見る、これからの店舗や会社に求められるもの → https://ricorice.exblog.jp/27355146/
○ハリー(ヘンリー)王子とメーガン・マークルの披露宴でふるまわれたのはこんなメニュー → https://ricorice.exblog.jp/27215546/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2018-09-29 00:00 | イギリスの食ニュース