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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


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イギリスのレストランの動向に見る、これからの店舗や会社に求められるもの


イギリスのレストランの動向に見る、これからの店舗や会社に求められるもの_e0038047_22413400.jpg

今日はマジメな、いや、非常に重要な話。

以前より活発だったホームレスや障害者、いわゆる社会的弱者への支援(雇用だったりチップに上乗せする形の募金だったり)といったことのほか、

近年イギリスでは、たとえば使い捨てのストローや紙コップ、フードロスをなくすといった環境問題への取り組みが
いわば当たり前のように行われていて、
売名とかPRといってしまえばそれまでだけれど、
やって悪いことなんかないわけで、
机上の空論でなく行動することがよっぽど大事、と私は捉えています。

これらに加えて、ここのところ目につくのが、人として正しい行動をする、ということ。
どういうことか、というと人種やジェンダー、性的嗜好による差別をしない、ということで、
6月、7月とこういう発言をしたシェフを解雇!というニュースが報道されました(↓)。





MeToo運動に通じるものがあり、
これらにどう関わるかは個人の自由ですが、
少なくとも、「セクハラはよくないよね」というのが示すべき正しい姿勢となった今、
ジェンダーだけでなくほかの差別についても、同等の姿勢を示すことが、
その人や店舗、企業を信頼できるかどうかの基準に今やなったわけです。

だからこそ、前述のレストランはそういう発言をしたシェフを解雇するという形で、
間違いを犯した、それは間違っていた、気づいたからにはクビにした、こういう人間はうちにはもういないので、安心してください、の行動でありメッセージなんですよね〜。

なので、
意味のない、そして誰に向けてなのかわからない、深々と頭を下げる謝罪や、
そんな法律はない、と開き直る態度などは、
かつ、何をどう改善するのかはまったく示されないのでは、
今の時代、もう通用しないと思うのですよ。

かつては、こういう人だから、で許容されていた、
フィリップ殿下(エディンバラ公)や元ザ・スミスのモリッシーの発言は
今は時代が許さないでしょう、もうそういう時代は終わったのですよ
(モリッシーは、相変わらずの物議を醸す発言を(意識的に)する態度がどーかなー、で、
 現に、メディアにおそろしいほどまでに非難されています(↓))。


レストランであれば、おいしい料理を出して、居心地のいいインテリアやサーヴィスを提供するのはもはや当たり前で、
その先にある、環境や弱者に配慮し、社会に貢献しているか、人として正しい態度であるか、といったことがより重要になってくるってこと。
まあ、これはレストランに限らず、すべての企業に当てはまることですが。


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○プレタ・マンジェが元ホームレスのスタッフで運営する店舗を計画中! → https://ricorice.exblog.jp/27331293/
○イギリスおよびアイルランドのマクドナルドでプラスティックストロー廃止へ! → https://ricorice.exblog.jp/27287954/
○英国コーヒーチェーン最大手のコスタが、紙コップのリサイクルに本気で取り組む → https://ricorice.exblog.jp/27159168/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2018-07-19 00:00 | イギリスの食ニュース