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イギリスの食、イギリスの料理&菓子 ricorice.exblog.jp

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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

ブランチ@ビルズ/Bill’s(ルイス)


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さすがに、もうオープンにしてもいいでしょう。

私は、当ブログでも情報をアップしているように、
イギリスの食研究(探究という方がいいかもしれない)を専門としており、
また同時に、“食”のダイレクション、編集、企画、構成、執筆などをしています。
紙媒体でいうと、書籍や雑誌、小冊子を作る仕事となり、
書籍の場合は、編集(実質、編集長)として携わる、映画でいうと監督、制作指揮という立場で仕事をすることが少なくありません。
それに伴い、撮影のスタイリングを行ったりもします。

2015年3月7日に発刊された、私の著書『イギリス菓子図鑑』。
これ、ひとり何役も務めて完成させたもので、
企画、構成、執筆、校正、菓子製作、スタイリング、と
撮影&デザイン(原案は私だけど)以外は自分でやった、という代物。
映画でいうと、監督も役者もやる、といったところでしょうか。


(誤解をされることが多いのですが、
 菓子製作を自ら手がけたのは、得意だから、ということではなく、
 いくらプロでも食べたことのないものは作れない。
 厳密には、プロは作れるけれど、迷いが生じて、それってどうしても菓子の表情に現れるので、
 だったら家庭菓子が大半だし、自分で作る、となったわけです)


前置きが長くなりましたが、『イギリス菓子図鑑』制作にあたり、
スタイリングも考える必要があり、
撮影用小物、つまり食器とかを集めるのも仕事だったというわけです。

手持ちのものもそれなりにあったけれど、
こういうのも欲しいな〜、しかも家庭菓子だからヴィンテージとかブロカントがいいな〜。

そんな理由で、スタイリング用小物物色のために向かったのは、
ロンドンから電車で南下すること1時間ほどの街、ルイス/Lewes。


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10時前にルイスに到着し、駅近くをならしたところで、小腹がすいていることに気づきます。
お昼にはちょっと早いけれど。混み合う前の方がいいかも、と飛び込んだのはビルズ/Bill’s
https://bills-website.co.uk/

12時前だったのでまだランチメニューでなく、朝食メニュー。
(イギリスのランチタイムは12時過ぎて始まり、ピークは1時頃、なのです)

なんだか、パン!な気分だったので、
・パン・バスケット/Bill’s Bread Basket £3.95
(サワードウ.ブレッドのトースト、クロワッサン、パン・オ・ショコラの3種 自家製ジャムとマーマレードつき)
を注文したかったけれど、どれだかのパンが終わって提供できない、とのことで、

・ブルーベリー・パンケーキ/Home-made Blueberry and Buttermilk Pancakes £5.95
・スパイス・ティー/Spiced Chai £1.95
をオーダー。
会計はチップなどを含めて、計£9.00。
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パンケーキは、メニュー名どおり、ブルーベリーを粒ごと入れ、バターミルクを生地に使った、直径12cm程度のものが3枚。
イギリスの伝統的なパンケーキはクレープを思わせる薄いものだけれど、
ビルズのパンケーキは、スコッチ・パンケーキ(ドロップ・スコーン)
インターナショナルな感覚のパンケーキです。
これに、イチゴ、バナナ、ブルーベリーをちらし、メイプルシロップをかけ、粉糖をふりかけ、
なんだか日本のファミレスメニューのようだ!(イチゴとバナナを使うところが、ね)

飲み物は、私には珍しく、スパイス・ティー(普段はコーヒーを注文することが多いから)。
数日前に風邪を引き、随分よくなったものの、本調子にあと一歩のときは、
特に外を歩く日には、こういうのが体の芯から温まります。
パンケーキもやさしい味わいで、なんだかほっとした気分に。


ビルズは、父親が農家だったビル・コリソン/Bill Collison氏が八百屋からスタートしたショップ。
2000年にこの地を襲った洪水で、店は壊滅し、
2001年、再度オープンのときに、カフェを併設。
以降、地元の豊かな食材を使ったメニューが食べられる店として、人気を誇っています。

再開業したときは、八百屋としてのスペースが広かったようですが、
私が訪ねた2014年9月の時点では、すっかりカフェ然としていました。
その代わり、ではないのですが、店を入ってすぐのスペースは、
左側の棚にはパッケージデザインもしゃれたグロッサリーがズラリと並び、
自家製のジャムなども販売しています。
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そして、店舗は、入って右側が広くカフェスペースとなっています。
最大で200人もを収容可能です。
店の外にも席が設けられていて、通りに面しているものだから、
それがいい呼び水になって、つい入店を、ってこともありそう。
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ブランチ@ビルズ/Bill’s(ルイス)_e0038047_23510160.jpgロンドンで地域食材使いを標榜している店は、
テレンス・コンラン/Terence Conranが手がける
アルビオン/Albionなんかがいい例で、
どうしてもスタイリッシュになるのですが、
ビルズは地方の街にあるので、
そこはリアルに田舎を呼吸していて、空気感がゆるい。

カントリーナチュラル、というのかな、
それはやはり都市にはそぐわず、
こういう田舎の町にある店だからこそ、こののんびり感がふさわしいんだな〜。
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このビルズ、ルイスの目抜き通りであるHigh Streetをまっすぐ進み、
ウース川にかかる橋をわたってすぐのところにあるので、
その存在はずっと認識していたのですが、訪問したのはこのときが初めて。

で、このビルズを訪ねた2014年頃、ロンドンでも見かけるようになりまして。
記憶にあるだけでも、ハイストリート・ケンジントン、コヴェント・ガーデン、ソーホー、ウェストフィールド@ホワイトシティにビルズはありました。
っと、ウェブサイトをチェックすると、ロンドンで約20店舗、イギリス全体で約80店舗もあるのね!(2017年11月現在)
びっくり!
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ところで、ビルズ、日本で展開している、オーストラリア発、“世界一の朝食”が謳い文句の
ビル・グレンジャーの店のビルズ/Billsではありません。
ちなみにイギリスではビル・グレンジャー/Bill Grangerの店は、
グレンジャー&コー/Granger & Co.として、ロンドンで4店舗展開しています。
https://grangerandco.com/

お間違いのないよう。


それはそうと、この記事を綴っていたら、
イギリス菓子図鑑』制作の日々がまざまざと思い出されてしまった!
そろそろ、また自著を作りたいな〜。
私が世界に向けて、本を通じて何を供給できるのか、突き詰めないと!
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fri 26/09/14


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○ランチ@フリント・アウル・ベーカリー/Flint Owl Bakery(ルイス) → http://ricorice.exblog.jp/26079388/
○朝食@アルビオン/Albion(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25739952/
○デイルズフィード/Daylesford(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/20984182/
○<イギリス菓子・レシピ> パンケーキ【Pancakes】 → http://ricorice.exblog.jp/14347424/
○<イギリス菓子・レシピ> スコッチ・パンケーキ【Scotch Pancakes】 → http://ricorice.exblog.jp/14396658/



(↑104の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています!



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by ricoricex | 2017-11-03 00:00 | イギリスのグルメ店レポート