この言葉の存在を知ったのは、イギリスの定番菓子のひとつ、
レモン・ドリズル・ケーキで。
ドリズルって何だ?
“したたらせる”とか、“たらす”とか、“かける”とかの意味で、
そう、ゆる〜い液状のアイシングが、ケーキの表面にかかっているのです。
へええ〜、そうなんだ〜。
で、その後、イギリスの料理本やフードマガジンなどをバンバン見るようになり、
ドリズルって言葉、よく出てくるな〜、ってことに気づきました。
こんな感じで。
オリーヴオイルを少量たらす(drizzle a little olive oil)
ヴィネグレットをかける(drizzle over the vinaigrette)
ドリズルは、名詞としても使います。
ただ、日本語で“したたり”とか、“たらし”とか、“かけ”とかにしちゃうと、
ヘンテコな印象になるので、ドリズルってそのまま言う方がスムーズかな〜。
名詞の場合は、こんな風にレシピに登場します。
ドリズルを作る(make the drizzle)
オイルをひとたらし(a drizzle of oil)
ところで、このドリズル、雨の種類を指す言葉でもあり、それは
“霧雨”“小雨”のこと。
動詞として、“霧雨がふる”もドリズルで表現できます。
rainが、a loy of rain(たくさんの雨)、it’s raining(雨が降っている)
と、名詞と動詞、両方で使うのと一緒ですね。
で、これをふまえて、と。
“霧雨”“小雨”の意味も持つ、ってことは、
レシピに登場するドリズル、“たっぷり注ぐ”とはならないわけです
“たっぷり注ぐ”を表現したい場合はpourを使います。
レモン・ドリズル・ケーキの場合、
言葉として使われてるのは“ドリズル”で、見た目はしたたっている様子ですが、
実際の工程としては、そう見せるために、たっぷりのアイシング(ドリズル)をかけます。
なので、こういった表現になるんですよね〜。
ドリズルを回しかける(pour over the drizzle)
でもって、ドリズルが使えるのは“液体”であること。
ハーブの葉など“固体”を散らす場合は、スプリンクル/sprinkleを使います。
( → http://ricorice.exblog.jp/25609410/)
というわけで、
drizzle → したたらせる/たらす/かける
と覚えてくださいね。
ではでは〜!
〜〜過去の関連記事も併せてどうぞ
○<イギリス菓子・レシピ> レモン・ドリズル・ケーキ【Lemon Drizzle Cakes】 → http://ricorice.exblog.jp/9901846/
○英語でレシピを読む! ~単位 37:散らす~ → http://ricorice.exblog.jp/25609410/
○英語でレシピを読む! ~単位 38:ふりまく/まき散らす~ → http://ricorice.exblog.jp/25639011/
○英語でレシピを読む! ~単位 16:ドロップ~ → http://ricorice.exblog.jp/25518638/
○英語でレシピを読む! ~単位 14:ダッシュ~ → http://ricorice.exblog.jp/25347251/
○英語でレシピを読む! ~単位 15:スプラッシュ~ → http://ricorice.exblog.jp/25422376/
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