私にはスリランカ出身のイギリス人の友人がいて、渡英のたびにお世話になっています。
彼女は料理でもてなしてもくれることがあり、
これがスリランカの料理か!と思いながら毎回おいしくいただくわけです。
昨秋のロンドン訪問のときはちょっと様子が違っていて
「ノリコがいる間に何か料理作ろうかな、って思ったけど、最近まったく台所に立つ気がしないののよねぇ」と。
まあ、そういうときもあるよね〜。
そこで私は逆にこれ幸いと
「あっ、じゃあ、ごはん食べに行こうよ! 食べてみたいものがあるの」。
私がそのとき、食べてみたい!と思っていたのはホッパー。
ホッパーとは米粉をココナッツミルクでのばして、薄く焼き上げたクレープのようなもので、スリランカでは朝食でおなじみ、だそうです(朝食、と決まっているわけではなく、夕食でも食べるとか)。
南インドでは、アーッパと呼ばれます。
これまで彼女が作ってくれた料理にも、これまで私が日本で食べたスリランカ料理にもホッパーはなく(見逃してた?)、
というのも専用の、中華鍋をふたまわりほど小さくしたような丸みのあるフライパンが必要なんですね。
なので、焼き上がったホッパーは平たくなく、ボウルのような形状をしています。
私がホッパーを知ったのはここ数年ほどのことで、
ロンドンのストリートフードなどで見るようになり、
また、ロンドンはソーホーにあったKoyaといううどん屋さんが、
その名もホッパーズ/Hoppersというスリランカ料理店に変わりまして、
これは食べねば!と思い焦がれてしまったわけです。
(ちなみに、このホッパーズ/Hoppersは、Gymkhana、Trishna、Motuといった高級&モダンなインド料理店を手がけているファミリーが経営。ホッパーズ/Hoppersも当然、モダン&おしゃれ路線な今どきのお店です)
そんなわけで、ホッパーズ/Hoppers行きを提案したんです。
すると
「あ〜、あの店ね。行ったよ〜。いいんだけどね、やっぱね、ポッシュで安くはないんだよね〜。まあ、ロンドン中心部だし時代だし、そんなもんなんだけど。ホッパー食べたいんだったら、別のお店に連れてってあげるよ」
そんなわけで、日時をすり合わせて向かったのは、土曜日の夜。
場所は、地下鉄ピカデリー・ラインでゾーン4にあるSudbury Hill駅からすぐのところにある、ライジング/Rising Sun。
http://www.risingsunhotels.com/
ここはスリランカ&南インド料理店で、
彼女が私をここ!と太鼓判を押して連れていってくれた理由は、
エッグホッパーもだけれど、週末は£20(飲み物別)でブッフェを提供しているから。
ミラーボールとカラフルなライティングがまぶしく、ステージにはマイクを持った司会者がいて、音楽が奏でられ、踊る人もいて、きれいにドレスアップ人たちが100人はいようかという様相。
あれ〜っ、席あるのかな?と思ったら、
エントランスを入って左手に小さな部屋があり、そこがその日の一般の人用のスペースとなっていました。
パーティー会場を横切って、いざブッフェへ。
料理の種類はそう多くなく、カレーが6種類。
・チキン/Chicken Devil
・マトン/Mutton
・魚/Fish
・ダル(豆)/Dhal
・豆とカシューナッツ/Bean & Cashew
・ナスのピクルス/Aubergine Moju
これにごはんやらヌードルやらビリヤニ(私の大好物!)やら、ストリートフードの定番、日本の焼うどんのような立ち位置の、コット・ロティ/Kothu Rotiやら、
七味唐辛子のように自分で好みの辛さに調整できる調味料やら、野菜料理やら。
私が気に入ったのは、セリ科のハーブ、ゴツコラとカシューナッツの炒め物。
シャリッとしたゴツコラが、適度な辛さの味つけでナッツのうま味と合わさって、
辛かったりコクのあったりするカレーの途中途中に食べると、これがちょうどいい!
肝心のホッパーも食べました。
卵をのせてエッグホッパーで。
4つのコンロで次々と作ってくれ、その手際のよさも眺めていて楽しい。
ホッパーは薄くバリバリで、まずは食感がいい。
ただね、ココナッツミルクを使っているので、私には料理として食べるには甘いなぁ、という印象。
辛いカレー類と食べてちょうどいい、ということなんだろうけど。
エッグホッパーにすると塩・コショウもふってあり、う〜ん、私にはちょっとミスマッチかな〜。
ホッパーはむしろ、甘いおやつとして食べたい!
シンプルにそのままで、またはバナナのせたり、ハチミツをかけたり、アイスクリームをトッピングすると断然よさそーよ!
フルーツカクテルにヨーグルトを合わせたもの(これ、好き!)、
カラメルプリンをこっくりさせたようなデザート(名前、忘れた!)を食べて終了。
スリランカ料理の経験値がそんな高いわけではないけれど、
おそらくオーソドックスな料理を出しているんだろうなぁ、と推察されます。
だからこそ、スリランカ出身の友人が案内してくれたわけで。彼女にとってほっとする安心する味なんだろうなぁ。
お店はゾーン4で、ロンドンの中心部ではなく郊外に位置し、
もうね、店や駅周辺のローカル感がいかにも!
おしゃれとかトレンドとかとは程遠いけど、
他民族が集まる生活感に満ち溢れ、これもロンドンの側面ですね〜。
そういう意味では、賑々しくブッフェをとりにいくのも人混みをかき分けではあったけれど、
結婚パーティに遭遇できたのも、貴重な経験でした。
sat 12/11/16
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