ここのところ、当シリーズで “焼く”の英語表現にスポットを当ててみています。
今回取り上げる言葉は、
sauté/ソーテ
なんでeにアクサンが付いているかって?
これ、フランス語に由来する言葉だから。
イギリスでは、そのまま使われるフランス語をちょこちょこ見ることがあり、
なかでも食に関する言葉はその傾向が強い。
私は仕事柄もあり、メニューが読める、厨房で困らない、食関連のフランス語を習得しておいてよかったなぁ、と思うのはこんなとき、
と言いたいところですが、sautéについては、そこまでのもんじゃない(笑)。
というのも、ソーテというのは英語読みで、ソテーだとどうでしょう。
そう、sautéは日本語でもおなじみの“ソテーする”という意味です。
野菜を(少量の油で)炒める(sauté the vegetabls)
5分ほど(少量の油で)炒める(sauté for about 5 minutes)
さて、フランス語に覚えのある方は、んんん?と思われたかもしれませんが、
sautéというのは、jumpという意味のフランス語、sauterの受動態。そして同時に“ソテーしたもの”という名詞でもあります。
なので、“ホウレンソウのソテー”などというときはいいのですが、
“ホウレンソウをソテーする”を意味するときにsautéを使うのは、
フランス語の文法としては正しくない。
でも、英語ではこれがすっかり定着しちゃったわけで。
なので、例に出した、“sauté the vegetabls”も英語だとOKなわけです。
さて、先に記したように、sautéはjumpという意味のフランス語がベースになっています。
その意味合いを色濃く残しているのがソテーパン。
フライパンよりの側面に高さがあり、炒め物が飛び出さない、つまりジャンプしないようになっています。
そして、そこから考えると分かりやすく、sautéは厳密には、
“少ない油で、軽くすばやく、食材をふり動かしながら炒める”
という意味になります。
というわけで、
sauté →(少量の油で)炒める
と覚えてくださいね。
ではでは〜!
〜〜過去の関連記事も併せてどうぞ
○英語でレシピを読む! ~工程 39:焼く(まとめ) ~ → http://ricorice.exblog.jp/25673195/
○英語でレシピを読む! ~工程 40:(ケーキやパンなどをオーブンで)焼く~ → http://ricorice.exblog.jp/25699521/
○英語でレシピを読む! ~工程 41:(肉や野菜などを)焼く/あぶる~ → http://ricorice.exblog.jp/25722294/
○英語でレシピを読む! ~工程 42:(直火に近いところで)焼く/網焼きにする~ → http://ricorice.exblog.jp/25744669/
○英語でレシピを読む! ~工程 43:直火で焼く~ → http://ricorice.exblog.jp/25773258/
○英語でレシピを読む! ~工程 44:こんがり焼く~ → http://ricorice.exblog.jp/25797848/
○英語でレシピを読む! ~工程 45:焼き色がつくまで焼く~ → http://ricorice.exblog.jp/25821667/
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子』は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。
・プロフィール ・活動内容 ・著書
(↑お手数ですが、それぞれクリックしてくださいね)
・お仕事・講演などのご依頼は、
chattexあっとまーくyahoo.co.jp までメールでご連絡を!