でも、ロンドンのベイキングを語るときに欠かせないショップです。
というのも今のアルチザンベーカリーのはしりであり、今をときめくモダン中近東デリ&ベイカリーのオトレンギ/Ottolenghiも、同じくアルチザンベイカリーとして支店をいくつも抱えるゲイルズ/Gail’sも、彼らが修業したのは、このベイカー・アンド・スパイス/Baker & Spice(とその姉妹店)だから。
https://www.bakerandspice.uk.com/
オトレンギもゲイルズも私の好きなお店。
彼らを生み出した店とあらば行かねば!と言いたいところですが、そこまでの思い込みはなくって(笑)、まあ、それは私のテリトリーから微妙に離れたところに店舗を構えているから、という単純な理由なのですが(でも、時間の制約が大きいビジターにとって、これは大事!)。
この日、午前中ロンドン郊外に用件があった私。
ロンドンのターミナル駅のひとつ、ヴィクトリア駅に戻ったときは14時30分。
お昼は食べたものの、小腹がすいたなぁ、となり、そうだ!と向かったのが、
ヴィクトリア駅から歩いて10分ほど、ベルグレイヴィアにあるベイカー・アンド・スパイスです。
このあたり、ペギー・ポーシェン/Peggy Porshenとかウィリアム・カーリー/William Curley (現在は閉店。当時は店舗があったんです)とか著名なお菓子屋さんもあるのですが、めいっぱいな甘いものな気分ではまったくなかったんですよね〜。
なので、(甘いものもあるけれど)パン屋さんなら!と向かったわけです。
腰を落ち着けてコーヒーも飲みたかったし。
素朴な甘さがちょうどいい。
こういうメニューでもカトラリーが添えられるのはイギリスですなぁ(なんでもかんでも、ピザもホットドックもカトラリーで食べるお国ですから)。
よくよく考えたら、クロックムッシュなどの調理したパンメニュー、ケーキなどのお菓子はイートインできて当然ですが、この手の小型パン、クロワッサンじゃない、デニッシュ系じゃない、甘さたっぷりじゃない、素っ気ないパンをイートインできる店ってのは実は貴重かもしれない。
このときの私のように、ちょっと何か食べたい、でも甘々なじゃないシンプルなものが食べたい!ってときに使えそう。
ところで冒頭で、このベイカー・アンド・スパイス、オトレンギとゲイルズの関係についてさらっと述べました、こうやってみると、ロンドンモダンは、イスラエル出身者たちが担っているのかもしれません。
同じことを感じている人はいるようで(当然か)、こちらにこのことに言及した記事があります(↓)。
Gail's bakeries: Israel comes to London
http://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/8523123/Gails-bakeries-Israel-comes-to-London.html
私がロンドン経由のモダン中近東料理が好きなのは、パンなどベイキングがいいから、ってのもあると同時に、彼らの目指すところと私の嗜好が一致しているから、なのかもなぁ。
thu 07/11/13
~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○朝食@オトレンギ/Ottolenghi(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/24033167/
○テイクアウェイ@オトレンギ/Ottolenghi(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/18365143/
○カップケーキ@ペギー・ポーシェン/Peggy Porschen(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/18710427/
○ケーキ@ペイトン・アンド・バーン/Peyton and Byrne(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25414561/
○クラミック/cramique@オー・メルヴェイユ・ドゥ・フレッド/Aux Merveilleux de Fred(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/21376550/
○サンドイッチ@グレッグス/Greggs → http://ricorice.exblog.jp/21970638/
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