お店がなくなる前、2013年秋に訪問したので、備忘録として。
セント・パンクラスとはロンドンにいくつかあるターミナル駅のひとつ。
(地方へ向かうターミナル駅はロンドンにはいくつかあり、東京駅のようにひとつに集中していないんです)
よく知られるところでは、ヨーロッパ大陸とをつなぐユーロスターのターミナル駅ということでしょうか。
だから、なのか、コーヒーもカップやマグといった食器ではなく、紙コップで提供。
この日、私はセント・パンクラス駅に用事があり、ちょっとひと休みで寄りました。
たまたま、かもしれませんが、お客さんは私のほかに2組。イートインの席は10テーブルぐらいあったので、駅の賑わいに比べるとやや閑散とした印象です。
レモン・ドリズル・ケーキはカップケーキ・スタイルで、白いアイシングがかかり、レモンピールがのっかっています。
ホールもしくはローフで焼いてカットしたものに、透明のアイシングしたたった、いかにも“ドリズル”ってタイプが主流のレモン・ドリズル・ケーキでは、なかなか新鮮です。
こういうのを見るとペイトン・アンド・バーンが“Modern British Bakery”とうたっているのも納得。
確かにこの店で扱っているのは、このレモン・ドリズル・ケーキを筆頭にクラシックな焼き菓子が多いのですが、今風のテイストに仕上げているんですよね。
味は、程よくバランスがあります。
甘さは確かにあり、ケーキ生地はややばさっとしたところがあるけれど、お茶と一緒ならOK。
嫌みがない甘さというのかな、後にひかないので、すーっと食べられます。
ロンドンはどこも外国人だらけですが、でも住んでいる人も多く、でも、このセント・パンクラス店に限っては、特にヨーロッパ大陸の玄関口、ってことでイギリス菓子に明るくない人の率が高いからなのかなぁ、って思ったりして。
ケーキのみならず、店内のインテリアもやわらかいグレーを基調にパステルをきかせた色使いで、嫌みがなくってかわいらしい。
なくなってしまった店ですが、駅構内にあって、ほかのお店とはちょっと違ったベクトルで攻めていたのがおもしろくってご紹介しました。
結果論ですが、
・お茶のむならカフェに行く
・ギフト需要がそこまでなかった(憶測ですが、駆け込み、とかちょっとした手みやげを狙ったのかもしれませんが、大きなスーツケース引いてたりして荷物が多いと、したくても実際のところはそんな買い物しないよね〜、だったのでは?)
ってことが閉店に結びついたのかなぁ、って思ったりして。
mon 04/11/13
~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○レモン・ドリズル・ケーキ【Lemon Drizzle Cakes】 → http://ricorice.exblog.jp/9901846/
○キャロット・ケーキ@ラ・パティスリー・デ・レーヴ/La pâtisserie des Rêves(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22939612/
○ティータイム@オリジナル・メイズ・オブ・オナー/The Original Maids of Honour(ロンドン郊外) → http://ricorice.exblog.jp/22702944/
○モンブラン@メゾン・バトー/Maison Bertaux(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22514178/
○クロナッツ(のようなもの)in London → http://ricorice.exblog.jp/21474143/
○クラミック/cramique@オー・メルヴェイユ・ドゥ・フレッド/Aux Merveilleux de Fred(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/21376550/
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