お菓子の名前にもなっていて、ふんわり軽いフィンガービスケット状の生地に
ムースやババロアなどを流し入れてかためたものが一般的に知られているかな、と思います。
これ、冷製シャルロットで、ロシア皇帝の宴席用に作られたお菓子。
シャルロット・ア・ラ・リュス(ロシア風シャルロット)と呼ばれるものです。
その一方で、温製シャルロットと呼ばれるものがあり、
イギリスのシャーロットは、こちらが主流。
この温製シャーロットはケーキ生地やパン生地と果物を使うもので、
イギリスの場合は、なんといってもリンゴ。
18世紀末に誕生したアップル・シャーロットは、今でもイギリスで愛されているお菓子です。
シャーロットの名前の由来は、
貴婦人がかぶるフリルつきの帽子にその形が似ているから、という説がありますが、
アップル・シャーロットの場合は、
ジョージ3世の王妃であったシャーロットから名付けられたとされています。
ジョージ3世は農業に貢献した国王で、リンゴもその例外ではありませんでした。
アップル・シャーロットは、型にバターを塗った食パンを敷き、煮リンゴを詰めて焼いたお菓子で、
今の私たちから見れば素朴なデザートですが、
その分、リンゴの持つ甘酸っぱさが存分に発揮されています。
私のレシピでは食パンにとかしバターを塗るとしていますが、
とかしバターに食パンを漬けて使う、とするレシピもあり、
いずれもたっぷり使うのがポイント。
そうすることでカリッとした焼き上がりになり、ざくざくの食感が楽しめます。
食べるときはカスタード/クレーム・アングレーズをかけるといっそうおいしい。
軽く泡立てた生クリームを添えるのもおすすめです。
<材料(2人分/直径7.5cm×高さ4cm程度(容量150ml程度)のラメキン2個分)>
リンゴ(紅玉)……350g(約2個)
グラニュー糖……大さじ1
バター……10g+35g
食パン(サンドイッチ用)……6枚
<作り方(調理:40分 オーブン:30分)>
下準備
*ラメキンの上部より大きめにクッキングシートを切る。
*オーブンを200℃に温めておく。
1. リンゴは皮をむき、芯を取り、8つ割にして、厚さ5mmに切る。
2. 鍋に1のリンゴ、グラニュー糖、バター10gを入れ、弱火にかけ、約5分煮る。
※ときどき鍋の底からかき混ぜる。
3. 2のリンゴの鍋にふたをせず、そのまま冷ます。
4. 食パンはラメキンの底部分、上部を型抜き、側面も高さに合わせて帯に切る。
※一度ラメキンに入れて確認する。隙間ができないよう、余った食パンを利用する。
5. バター35gをとかし、4の上部以外の食パンの両面に塗り、底、側面とラメキンに敷き詰める。
6. 5に3のリンゴを入れ、表面をならす。
7. 5でとっておいた上部の食パンの両面にバターを塗り、6を覆う。
※ふちをしっかりと指でとじて、はりあわせる。
8. 7を天板におき、切っておいたクッキングシートをのせ、重石をする。
※深さのある器(ラメキン)などに重石を入れてもよし、重さの平皿をのせてもよし。
9. 200℃のオーブンで30分焼く。
10. 型から外し、上下をひっくり返して、皿に盛る。
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