でも、食品のパッケージなどでは非常によく目にします。
なので、今回はレシピを読み解くため、というよりも台所で混乱しないため、の言葉といえるかもしれません。
それは
tear
tear? 涙ってこと?
そう、“涙”とか “しずく”という意味で広く知られているtear。
これ、別の意味もあるんです。
例をあげてみましょう。
Tear the mozzarella
Tear the bread
Tear and stir in any larger basil leaves
ちょっとむずかしいかな?
では、答え合わせを。
上から順番に、
モッツァレラチーズをちぎる
パンをちぎる
大きいバジルの葉をちぎって混ぜ合わせる(stirは“混ぜ合わせる”の意)
そう、tearには“ちぎる” “裂く”という意味もあるのです。
食品のパッケージによく出てくる、というのは、たとえばスナック菓子やレトルト食品をイメージするとわかりやすく、切れ目から手でパッケージをさいて開けるでしょう、この動作のことです。
以下、上級編。
以前、“英語でレシピを読む! ~工程 04:半分にする~”で、
cut the cherry tomatos into halves(チェリートマトを半分に切る)
とお伝えしました。
どんな状態に小さくするか、その前置詞はintoなんです。
なので、tearも同じ。
Tear the mozzarella into pieces(モッツァレラを小さくちぎる)
Tear the bread into large chunks(パンをざっくりとちぎる ※large chunksは、直訳すれば大きな一口大ぐらいの意)
といった具合。
さて、このtearの“ちぎる” “裂く”という意味。
私が初めて知ったのは中学生だったか高校生だったか。
それは、ジョイ・ディヴィジョン/Joy Devisionに「ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート/Love Will Tear Us Apart 」という、今もよく流れる、あまりにも有名な曲があります。
意味は“愛が(もう一度)僕らを引き裂いていく”。
曲名であり、歌詞にも登場するこの言葉は、この曲を作ったイアン・カーティスの墓石に刻まれています。
そして、もう1曲。
ザ・ストーン・ローゼズ/The Stone Rosesが金字塔を打ち立てたセルフタイトルアルバム『ザ・ストーン・ローゼズ/The Stone Roses』のB面の1曲目にあるのが「Elizabeth My Dear」。
この出だしが“Tear me apart 〜〜(僕を引き裂き〜)”で始まるのです。
(若い方、B面の意味、わかりますか? この頃までは、まだアナログ(レコード、ヴァイナル)とCDがリアルに共存していて、アルバムはアナログを意識して、A面、B面の2面構成で作られていたんですよ〜)
私はこの2曲で、“引き裂く” “ちぎる” “裂く”といった意味の動詞で使うtearを知り、よくよく注意して耳をこらしてみると、頻繁に出て来る言葉なんですよね〜。
というわけで、
tear → ちぎる、裂く
と覚えてくださいね。
ではでは~!
〜〜過去の関連記事も併せてどうぞ
○英語でレシピを読む! ~工程 04:半分にする~ → http://ricorice.exblog.jp/23808266/
○英語でレシピを読む! → http://ricorice.exblog.jp/i33/
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