シュークリームの皮のような、ぷくぷくと膨らんだもので、これだけで味わい深い、って代物ではなく、ローストビーフをいただきながら同時に、グレイヴィーソースをかけて食べます。
近いものとして、アメリカのポップオーヴァー、フランスのグジェールあたりをイメージすれば分かりやすいかと思います。
これ、グレイヴィーソースもですが、実に理にかなっていて、もともとはローストビーフを焼いたときにでる肉汁を使って作ります。
だからこそ、ローストビーフと一緒に食べ、当然相性がいいわけです。
現在、ヨークシャー・プディングというと、ローストビーフに添えて出される小ぶりで円いものを思い浮かべますが、もともとは、大きく焼き、カットしてから食べられていました。
また、ローストビーフと一緒に食べるのが今の定番ですが。昔は、コースのはじめにサーヴされ、グレイヴィーソースをかけて食べていたとか。
ヨークシャー・プディングである程度お腹を満たせば、それに続くメインの肉料理などはさほどボリュームがなくても済む、という経済的な理由も手伝ったようです。
ヨークシャー・プディングの起源については議論がされ、はっきりしていない部分もあるものの、文献に最初に登場するのは18世紀半ば。
それまでにも、このタイプ、肉を焼いたときに出る汁、ドリッピングを使ったプディングは存在し、それはドリッピング・プディングと呼ばれていました。
肉は牛肉と思いがちですが、当時は羊、マトンの肉のローストの方が一般的だったようです。
ヨークシャー・プディングは材料も作り方もシンプル。
卵、小麦粉、牛乳に塩で味つけし、生地を作り、焼く、というもの。
ポイントは、生地を型に入れるより先に、ドリッピングを入れ、熱々にしておくこと。
今では、ヨークシャー・プディングを作るときは、肉汁でなくラードを使うレシピもありますが(私のレシピもそうです)、その場合も然り。
脂を熱してから、生地を注ぐことで、カリッと香ばしい皮のヨークシャー・プディングとなります。
ヨークシャー・プディングのレシピはこちら(↓)。
http://ricorice.exblog.jp/22662604/
ヨークシャー・プディングと同じような生地とメソッドで、ソーセージを加えて大ぶりに作るものは、トゥド・イン・ザ・ホールと呼ばれます。
トゥド・イン・ザ・ホールのレシピはこちら(↓)。
http://ricorice.exblog.jp/13194123/
そうそう、このヨークシャー・プディング、ぐっと縮めてヨーキー/Yorkieと呼ばれることも。
ところで、2月の最初の日曜日は、ヨークシャー・プディングの日/British Yorkshire Pudding Dayということらしいのですが、確証が得られず。。。
ほんと?
~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○ヨークシャー・プディング【Yorkshire Pudding】 → http://ricorice.exblog.jp/3576415/
○グレイヴィーソース【Gravy Sauce】 → http://ricorice.exblog.jp/5481242/
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