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イギリスの食文化研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


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英国スパークリングワインの売上げが急上昇!


英国スパークリングワインの売上げが急上昇!_e0038047_0415748.jpg
私がイングリッシュワインに本格的に注目し始めてから約10年、その間、軒並みよいニュースが入ってきています。
イングリッシュワインは質、量、そして認知度と成長を続けており、それはまだまだ伸びしろがありそうで、うれしいですねぇ。
このイングリッシュワインの躍進に大きく貢献しているのは、イギリスの高級スーパーマーケットのウェイトローズ/Waitrose
イングリッシュワインならウェイトローズは、もはや通説ともいえます(買うのも然り。これについては、以前お伝えしたこちらの記事をどうぞ。→ http://ricorice.exblog.jp/23827603/

そして、今年。
12月に入ると、その年を統括するニュースがいろいろと出てきて、2015年12月14日(月)づけの飲料業界メディア、The Drinks Businessでこんな記事が発表されました。
ウェイトローズで英スパークリングワインの売上げが急上昇!
ENGLISH SPARKLING WINE SOARING AT WAITROSE
http://www.thedrinksbusiness.com/2015/12/english-sparkling-wine-soaring-at-waitrose/


クリスマスを控えたこの時季は、小売業にとっては一年でももっとも大きなかき入れ時。
乾杯に、食卓にと登場するスパークリングワインとて同じこと。
ウェイトローズでは、イングリッシュ・スパークリングワインの売上げが飛躍的に伸びており、そのアップ度は188%! 実に、約2倍というわけです。
具体的には、50本に1本の割合でイングリッシュワインが選ばれています。
これだけ見ると、多いの?という印象ですね。。。
でも、この数字、やっぱり高いといえそうです。

英国スパークリングワインの売上げが急上昇!_e0038047_0451582.jpgイギリスでは今年、比較的お手頃なイタリアのスパークリングワイン、プロセッコが、フランスのシャンパーニュの売上げを上回りました。これは、価格が大きいことが容易に推測できます。
(そのニュースについてはこちら → プロセッコがシャンパーニュの売上げを上回る!
おまけに、ニューワールドなどでは質、値段ともうれしい多くのスパークリングワインがイギリスに流通しています。
そんななか、イングリッシュワインは価格面では決してお値打ちとはいえず、それにもかかわらず、選ばれているというのは、むしろ健闘しているのがみてとれます。

英国スパークリングワインの売上げが急上昇!_e0038047_0481699.jpgとはいえ、これ、小売りトータルでのデータではなく、ウェイトローズという高級スーパーマーケットだからイングリッシュワインが支持されている、という面は否定できません。
ずばり、ウェイトローズの顧客は富裕層なんです。
イギリスではクラス(階級)によって利用するスーパーマーケットが見事に分かれています(多少は変わってきてはいますが)。
ウェイトローズを利用するウェルシーな人たちが、自分の国にもいいワインがあるし、応援したいし、それをゲストに披露することも、彼らにとっては大事なので、選ばれているんだろうな、と感じます。

英国スパークリングワインの売上げが急上昇!_e0038047_0435739.jpg
さて、ウェイトローズでは100以上のイギリスのワインを扱っており、なかでも大きな伸びをみせたのは、ナイティンバー/Nyetimber
ナイティンバーはイングリッシュワインを語る時に欠かせないパイオニア的存在で、イギリス南東部のサセックスでワイン造りを行っています。
このナイティンバー、上昇率は驚異の393%。生産量が追いつくのかしら?と心配になってしまうほどの数字です。

ナイティンバーといった有名ワイナリーのみならず、ハンプシャーの新しいワイナリーのスパークリングワインもよく売れているとあり、知名度の高い低いにかかわらず、イギリスのスパークリングワインが選ばれているのでしょう。

肝心の質はどうかって? 
もはや、フランスのシャンパーニュにひけをとらないほどのクオリティです。
今秋のブラインド・テイスティングの結果がそれを物語っています(↓)。
ENGLISH FIZZ TRUMPS CHAMPAGNE IN BLIND TASTING
http://www.thedrinksbusiness.com/2015/10/english-fizz-trumps-champagne-in-blind-tasting/


そして、今年12月頭には、フランスのシャンパーニュ・メーカー、テタンジェ/Taittingerがイギリスにブドウ畑をもつことが発表され、イングリッシュワイン・シーンからますます目が離せない状況となっています。


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○イギリスでイングリッシュワインを買う → http://ricorice.exblog.jp/23827603/
○ところで、イングリッシュワインって何? → http://ricorice.exblog.jp/22889149/
○イングリッシュワインの歴史 → http://ricorice.exblog.jp/22925146/
○英王室とイングリッシュワイン → http://ricorice.exblog.jp/22969516/
○イングリッシュワインを楽しむ5つの方法 → http://ricorice.exblog.jp/22074269/
○イングリッシュワインの注目株 → http://ricorice.exblog.jp/22111669/
○最新! イングリッシュワイン・ベスト10 → http://ricorice.exblog.jp/23882073/
○プロセッコがシャンパーニュの売上げを上回る! → http://ricorice.exblog.jp/23942473/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ライター/アドバイザー”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2015-12-23 00:00 | イングリッシュワイン