ずっといるわけではないけれど、それぞれ2週間、3週間と一般的な日本人のホリデーよりは長い。
年に2〜3回こういうことがあり、かく言う私も渡英の際は泊まらせてもらうことが多い。
彼らとのやりとりのなかで、あ〜、そ〜いえば、と思い出されることがいろいろあり、改めて気づいた、“イギリス人の家に泊まるときの心得”みたいなものを記しておこうと思います。
1、2日程度のいわゆるお客さまであれば別ですが、それなりの期間となるとお客さまというわけにはいかない。お互いに気を遣うしね。
居候のみならず、ホームステイやAirbnbの際のヒントにもなるか、と。
01. プライヴァシー(英語ではプリヴァシー)感覚を理解する人の家、というとその中の空間そのものが“よそ”の感覚になりそうだが、台所やトイレ、リビングルームなどはパブリックスペース。必要以上のがさごそは御法度なものの、冷蔵庫に買ってきたものを入れたり、お皿を取り出したりはいちいち断る必要なし。
02. シャワーの時間は確認してから
田舎の家などで来客用のゲストルームがある場合は付いていたりするが、たいていバスルームは共用。朝早い時間がいいか、夜遅くても大丈夫か、あらかじめ利用する時間を確認をしておく方が無難。そして、シャワーはさっさと済ますのが鉄則。水は貴重なので、流しっぱなしにしない。バスタブに浸かりたいときは一声かけてから。

03. 夜中のトイレは流さない
トイレを流す音、意外と響くので、夜中は流さないでくれ、というケースが多かったです、私の経験上。じゃあ、どうするか。そのままにしておく。朝になって夜トイレに行ったことを覚えていたなら(笑)、みんなが起きてから流す。
04. ドアの開閉で合図する
その家にゲストルームがない場合はリビングルームなどのソファをベッドにして、ってことが多いが、眠るときはプライベートスペースになるので、合図としてドアを閉める。逆に朝起きて身支度ができ、入ってきても大丈夫と伝えたい場合はドアを開ける。人の部屋も同様。勝手に入らない、まずはノックをしてから。
05. 荷物は常にコンパクトに
特にリビングルームや誰かの部屋を借りる時は、自分の荷物は広げっぱなしにしない。コンパクトにまとめて隅においておくのがベスト。バスルームを使うときや歯を磨くときも、自分のアメニティを置きっぱなしにしない。その度ごとに持っていく。
06. 使ったものはもとの位置に戻す
お茶を飲んだり、お皿を使ったりしたら、すぐに洗って、あったところ、水切り籠なら水切り籠に、収納棚なら収納棚にしまう。07. ちょっと余分に買い物を
紅茶やビスケットなどはどの家でも常備してあり、勝手にやってね、な状況。バターや塩などの調味料関係も同様。それらはありがたくいただくとして、そこはやっぱり持ちつ持たれつ。クリスプス(ポテトチップス)やリンゴなどの果物、ビスケットなど、その家で常備してあるものはときどき補充を。ただし大仰にする必要はなし。あくまで気持ち程度でOK。
08. お茶をすすめる紅茶でもコーヒーでもお茶を飲もうと電気ケトル(やかんを火にかける、じゃないんだなぁ)でお湯を沸かすとき、周囲に誰かいたら、お茶飲む?と訊く。相手がYesといえば、ついでに淹れる。これ、電気ケトルがお湯を沸かすときの音が響くから、なるべく一度に済ませたいってのもあるみたい。私、昔知らなくって、「ノリコ、僕の分の紅茶も淹れてよ〜」と言われてハッとしたことが。。。
09. ひと声ふた声かける
おはよう、でも、ありがとう、でも、たった一言でいいから言葉にする。コミュニケーションの基本といえば基本だけれど、やっぱり言葉にしないと、ね。一般論として、彼らにとって日本人は表情が乏しく映るので、喜んでいるのか怒っているのか察しがつきにくいよう。となると対応に困惑する、と。そして、私の知る限り、イギリス人はお節介じゃない。でも、訊くととても親切に教えてくれるので(知らないことは知らないと言うだけ)、困ったことなどは遠慮なく。
10. 必要以上に遠慮しない
これが一番大事な気がする。お世話になっているから、と変に遠慮するのはよくない。う〜ん、なんていうのかな、受け入れてくれた以上は対等、というか(宿泊されるのが嫌だったら、断っているでしょう)。人の家に泊まるってことは、そこの家のルールと自分のルールをすり合わせる必要はあるけれど、たとえば、あ〜、そんなことしないで、と咎められても、それはそれ以上でもそれ以下の意味でもない。わかった、なり、じゃあ、こうするんだったらいい?って訊けばいい話。
要は冒頭にも書いたプライヴァシー感覚を理解するってことで、これって体験しないとなかなか分かりづらいけれど、目に見える区切りではなく、同じ空間にいてもプライヴァシーの範疇が存在するってこと。一般的な日本人の感覚と違うってことだけでも意識しておくといいかも。
それと、おみやげを持参したいと思っている方。大袈裟なものは不要です。
そういう間柄ならあらかじめ相手の欲しているものを訊くのがベスト。
そうでなければ、スーパーで売っているチョコレート菓子なんかを500円程度で十分かと。
それと相手がよほどの日本通でない限り、日本らしいものは避けた方が無難。抹茶フレイヴァーはその代表で、あれって味や香りが強いので、知らない人にはむずかしい。。。(逆の立場で考えれば分かりやすく、これがイギリスの味、とマーマイトをもらってうれしいか、ってことです。一部にはうれしい人もいるでしょうが、大多数の人はNGだと思うので)
たとえばノーマルなキットカット。どこの国にでもあるから、味は(国によって違えど)慣れ親しんでるし、でもパッケージの文字やデザインが違う(日本のは箱入りだしね)から、こういうのがいいんじゃないかな。
私の経験上、どこでも誰にあげても評判がすこぶるいいのは、明治製菓のアポロです。
まあ、とにかく。人の家に泊まるのも(人を家に泊まらせるのも)、なかなかに興味深い体験ができますよ、じわ〜っと肌感覚で。
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