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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

イギリスのワイナリー 〜チャペル・ダウン/Chapel Down〜


観光アトラクションとして訪ねるのにベスト!
そう感じたのが、2014年秋に訪問したイングランドはケント州のワイナリー、チャペル・ダウン/Chapel Downです。
http://www.chapeldown.com/
ただし、ワインのことを少しは知っているのが前提となります。具体的には、主だったブドウ品種とか生産地の特徴をざっとは、といったところ。
知らないとどうか、う〜ん、知らなくても楽しめるは楽しめるでしょうが、チャペル・ダウンのガイドツアーに参加するなら、多少の知識がないとおもしろさは半減です。
そういう方は、ほかのワイナリーのツアーに参加する方がいいかと。その理由は追って。
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チャペル・ダウンは、ずっと訪問したいイギリスのワイナリーでした。
2011年4月29日のウィリアム王子&キャサリン妃結婚披露宴でロゼ・ブリュットがふるまわれたこともある、イギリスを代表する優良ワイナリーのひとつです。
ただ、ここ、ロンドンから向かうには、特に私のように車の運転をしない者にとっては便がよくない。
ブリテン島の南東の突き出した部分にあり、最寄駅はHeadcornとあり、どこ、それ?状態。
それが、この年、ライに行くため宿泊情報などを探っていたところ、イギリスの新聞か雑誌のウェブサイトで、ライ観光指南といった記事にぶつかり、そこで周辺のおすすめスポットとして、チャペル・ダウンが紹介されていました。
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えっ、ライから行けるの?
その後、地図を確認し、ワイナリーやライのツーリスト・インフォメーションと連絡をとり、ライからタクシーで20分程度で行けることが判明。
同時にチャペル・ダウンのガイドツアーに申込みをしました。
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ガイドツアーの申込みを予約したのはいいのですが、何も言ってきません。
今まで訪ねたワイナリーは、飛び込みOKのところ以外は、予約と同時にカード決済するようになっていたけれど、ここは単に予約のみ(4人以上は50%のデポジットを支払い)。
しばらくレスがなく、あれぇ、通ってるの? 一応、こっちから確認するかと思い始めた頃、先方からメールが届きました。
非常にていねいなメールで、ツアーの申込みのお礼と、ガイドさんにその日予定が入りそうで、もしかして別のガイドさんが案内になるかもしれない、さらに万が一の場合はガイドツアーをキャンセルする可能性もあるけれど、その場合は事前に余裕をもって連絡をするとありました。
もちろんビジネスレターなんだけれど、素っ気ないところがなくって、好印象でした。
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いざ、当日。
この日、私は体調が思わしくなく、ガイドツアーは15時30分からで、本来なら早めに行って、併設のレストラン「Swan」でランチを食べたかったのですが、スナック類ならともかくコースを食べる自信がなく、このプランは断念。
チャペル・ダウンはレストランのほかにショップもあり、ここが総合案内の役割も果たしています。
あっ、そうだ!とツアーの予約をしている旨を伝えると、じゃあ、10分前にここに戻ってきてね、ツアーは支払いは今でも後でもいいわよ。今? オーケー、じゃあ、10ポンドね、名前も教えて。
そう金額は10ポンド。内容を考えるととても良心的です。
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入り口入って左にレジ、右奥に広がるように陳列スペースがあり、たとえばチョコレートなどの食品や地元の名産品、ワイングッズなどがずらずらずらと並んでいます。
そしてセラードアのワインバー。これがいっぱしのワインバーで、ゆったりとしたスペースにイスやテーブル席が多く設けてあります。
カウンターの冷蔵ショウケースにはその場で食べられるよう、チーズのセレクション。日本ではなかなか食べられないイギリスのチーズも並んでいます。
壁の向こうにワインをはじめビールなどのアルコール類、ジュースなど飲料の陳列棚。
アイテム数、陳列の仕方など、ワイナリーの片手間ではなく、立派なひとつのショップ。食のセレクトショップといった趣で、そのアプローチは群を抜いていると思いました。
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一方、屋外には、広場もあればブドウ畑(ヴィンヤード)、ハーブガーデンまであり、しかも自由に歩いてまわれるようになっています。
ブドウ畑はとりあえずコースと、ゆっくりコースの2つが提案されており、要所要所で標識が出ているのもありがたい。
ブドウ畑にはリンゴの木が植わっていたりブラックベリーが実をつけていたり、なんだかイギリスだなぁ、と微笑ましくなりました。
お天気もよく、訪問した9月下旬はこれから収穫の時期だったので、ブドウがたわわに実をつけており、天気は選べないにしても季節は選んだ方がいいなぁと実感(それまで訪ねたワイナリーでは収穫後のことがほとんどだったので)
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いよいよガイドツアーが始まりました。60分ほどのツアーで、ワイナリーを移動しながら案内してくれます。
参加したのは10人程度。たまたまかもしれませんが、ほかのワイナリーツアーに比べ、ワインに詳しいミドルクラスの人たちが集まった印象で、ガイドさんの説明はより具体的で入り込んだものでした。質問もそうだったし。
ワインってこうやって造るんですよ、といった基本的なことはあらかじめわかっている内容としてさらっと流し、チャペル・ダウンの特徴や近年の傾向などにより重きをおいた話でした。
その後、ワインバーのテーブル席に移動して6種類を試飲。このワインの飲み方や解説が、もろWSET(イギリスを拠点とするワインとスピリッツの教育機関)方式。
かつてWSETのクラスをとっていたときのことを思い出しました。
もちろんこういうのはその日のお客さんにある程度合わせるのでしょうが、試飲のやり方にも予備知識がある人が参加しているであろうことがうかがえました。
そう、ここのガイドツアーは多少のワインの知識がある人向けと言ったのはそのためです。
時間になり、ゆっくり飲んでいってねの言葉を残し、ガイドさんは引き上げていきました。
10ポンドでは申し訳ないほどの充実した内容です。
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その数日後。
ロンドンのモダン住居建築ツアー終了後に乗ったトラムで、チャペル・ダウンの車内広告があり、ボロー・マーケットのイングリッシュワイン専門店、ワイン・パントリー/Wine Pantryではチャペル・ダウンをフィーチャーした時期で、2014年秋は期せずして、チャペル・ダウン三昧となった印象です。
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ところで、このチャペル・ダウンのラベル/エチケット。黒を地色に、基本赤を効かせ色にしていてひと目でそれとわかるのですが、実際の品質よりもカジュアルに見えるのがなんだか気になります。狙ってんのかなぁ。
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sun 21/09/14


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○英王室とイングリッシュワイン → http://ricorice.exblog.jp/22969516/
○ロンドンのモダン住居建築ツアー 番外編 ~トラムリンク~ → http://ricorice.exblog.jp/22642560/
○ワイン・パントリー → http://ricorice.exblog.jp/21571477/
○リッジビューの思い出 → http://ricorice.exblog.jp/22585783/
○5日目<2010年11月02日(火)> → http://ricorice.exblog.jp/13967609
○イギリスのワイナリー 〜スリー・クワイヤーズ/Three Choirs Vineyards〜 → http://ricorice.exblog.jp/22404954/
○イギリスのワイナリー 〜ブレイキー・ボトム/Breaky Bottom Winery〜 → http://ricorice.exblog.jp/21916865/




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by ricoricex | 2015-05-05 00:00 | イングリッシュワイン