広く知られることはなかったかもしれません。
ベイクウェル・タートは、ダービーシャーの小さな町、
ベイクウェルの名を冠したお菓子で、
ほかのイギリスのお菓子同様、その由来については諸説あります。
一番有名なものは、19世紀にホテルの厨房で起こったアクシデントとする説。
間違ってジャムの上に卵液を入れてしまい、
タートを作るつもりがプディングになってしまったとするものです。
そう、もともとはベイクウェル・プディングでしたが、
現在では、ベイクウェル・タートとして知られています。
そして、ベイクウェルだけでなく、イギリス全土で広く愛されているお菓子です。
私のレシピはタートの底生地として使うことの多い
ショートクラスト・ペイストリーで作ります。
いわゆるパイ生地に該当するパフ・ペイストリーを使ったレシピもあります。
ジャムも、ラズベリーではなくイチゴでもよし。
フィリングにアーモンドパウダーを使うこともあり、
表面にアーモンドフレークをあしらいましたが、
これは省いても構いません。
それはそれで素朴な温かみがあります。
また、タートが焼き上がって冷めてから粉糖をふって仕上げてもきれいです。
ちなみに、当レシピでは英語読みで“タート”としていますが、
同じ綴りでフランス語読みの“タルト”で、
“ベイクウェル・タルト”とする方が日本ではわかりやすいかもしれません。
<材料(直径18cmのパイ皿1枚分)>
ショートクラスト・ペイストリー……225g
薄力粉……170g(6オンス)
バター……85g(3オンス)
水……大さじ2〜3
塩……小さじ1/4
ラズベリージャム……大さじ2
バター……50g
グラニュー糖……50g
卵……1個
アーモンドパウダー……50g
アーモンドフレーク……10g
<作り方(調理:30分 オーブン:35分)>
下準備
*ショートクラスト・ペイストリーを作って、冷蔵庫で休ませておく
(ショートクラスト・ペイストリーの作り方はこちら → http://ricorice.exblog.jp/21363785/)。
*バターをとかしておく。
*オーブンを180℃に温めておく。
1. パイ皿にバターを塗る。
2. ショートクラスト・ペイストリーを2mmほどの厚さにのばし、1のパイ皿に敷き、はみ出した部分を切り取る。
※パイ皿との間にすき間ができないように、ショートクラスト・ペイストリーをしっかり敷く。
3. フォークで穴をあけ、使うまで冷蔵庫で(20分)休ませる。
4. ボウルに卵とグラニュー糖を入れ、もったりするまで泡立てる。
5. 4にとかしたバターとアーモンドパウダーを入れ、混ぜる。
6. 3を冷蔵庫から取り出し、ラズベリージャムをのばす。
7. 5を6に入れる。
8. アーモンドフレークを表面に散らす。
9. 180℃のオーブンで35分焼く。
※途中、表面が焦げそうになったら、アルミホイルで覆う。
10. 粗熱がとれたらパイ皿から外し、網の上で冷ます。
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