シェフがすすめるお手軽アジアン in ロンドン
http://ricorice.exblog.jp/22863075/
があります。
ここで言うシェフとは、Hakkasan、Yauacha、HKKといった店を運営するHakkasanグループのヘッドシェフ、トン・チー・ウィーのこと。
そのときにいろいろ調べていたら、こんな記事に出くわしました。
トン・チー・ウィーへの一問一答
My Life in Food: Tong Chee Hwee
http://www.independent.co.uk/life-style/food-and-drink/features/my-life-in-food-tong-chee-hwee-8413472.html
ちょっと古い、2012年12月13日(木)のものですが、なかなか興味深いものでしたので、そのインタビュー内容をご紹介したいと思います。
また、彼自身の簡単なプロフィールも記載されていたので、併せてお伝えします。
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トン・チー・ウィー/Tong Chee Hwee
1963年生まれ。18歳で料理人のキャリアを、シンガポールのハッピー・ヴァレー・レストランからスタート。マレーシア・クアラルンプールで働いた後、シンガポールに戻る。
リッツ・カールトン・シンガポールで主厨として活躍していたところを、Alan Yauに見出される。Hakkasanグループのヘッドシェフになるよう説得され、2001年渡英。
一年も経たないうちにミシュランスター・シェフに。ロンドン・シェフ・オブ・ザ・イヤーに選ばれたことも。
Hakkasanグループは躍進を続け、現在、トン・チー・ウィーはグループのエグゼクティグ・ヘッドシェフを務める。
- 厨房で一番よく使うものは? 逆にほとんど使用しないものは?
もっとも使用頻度が高いのは中華鍋。焼く、揚げる、蒸す、燻す、何にでも対応できる便利な道具なんだ。基本的な西洋料理もこれがあればOK。調理中にほとんど出番がないのはフォーク。もっぱら箸だね。
- もし10ポンドを食べ物に使うとしたら、何に払う?
ボロー(バラ)・マーケットに向かって、とにかく旬の食材を買い込むね。真冬のこの時季ならカキに6ポンド。あとのお金で野菜や果物、調味料類を買う。洋梨、コブナッツ、デーツ、レモン、タバスコといったところかな。これでごちそうができ上がるよ!
- リラックスしたいときに食べるものは?
ナシ。みずみずしくって歯応えがいいから、1日の仕事が終わったあとに食べると最高。デトックスのためにも1日1個食べてるよ。冬はビターアーモンドと一緒に火に通して食べたりもする。風邪予防や喉が痛いときにも効果がある気がして。
- 今後の人生で、パンかジャガイモしか食べられないとしたら、どっちを選ぶ?
どっちもなしだなぁ。そもそもパンもジャガイモも滅多に食べないからね。それよりもお米だよ、僕の血となり肉となっているのは間違いなくお米だから。でも、もしどっちか選ぶとしたら、う〜ん、ジャガイモかなぁ。なぜならパンは完成した食べ物だけど、ジャガイモはあくまで食材だから。食材となると、いろんな料理に変化させることができるよね、だから飽きないと思うんだ。あっ、サツマイモは大好きでよく食べてるよ。
- 無人島で料理をするとしたら何を作る?
魚の蒸し物。ショウガを入れるのがポイントだよ。仕上げに小口切りにしたアサツキを散らして落花生オイルをかければバッチリさ。食べるときは上質な醤油をかけるとさらにおいしさが増す。これは本当にごはんによく合うんだ。それぞれの素材の旨みが融合して深みのある味わいになる、僕好みの一品。
- 好きなレストランは?
チェルシーにあるゴードン・ラムジィの旗艦店。食事もサービスも申し分なし! いつ訪ねても素晴らしい時間を過ごせる貴重なレストランだよ。お気に入りは仔豚のロースト。パリッと焼き上がって、添えてあるシューファルシ(ロールキャベツ)とポテトもぬかりなし!
- 好きな料理本は?
料理本を見ていると素材使いにはっとすることがよくある。一番想像力をかき立てられるのは、テレビ番組シリーズで本も出ている「Market Trotter」。マレーシア出身香港で活躍するライター、Chua Lam(日本では「料理の鉄人」や香港グルメガイドなどで知られる)が手がけてるんだ。彼はアジアのマーケットでの買い出しにスポットを当てていて、それがとても楽しい。豚のドリッピング(脂)とか、今ではあまり使わない昔の食材に目を向けるあたりもいい。『The Cook's Book of Ingredients』もときどき眺める一冊。
- 料理を教えてくれたのは誰?
家族。特に祖母。プロとしては、1980年代の広東料理のマスターシェフ、香港出身のChenシェフ。彼は14年にわたって、僕に基礎となる技術を叩き込んでくれたんだ。今日の僕があるのは彼のおかげだよ。
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同じ(東〜東南)アジアということで納得できる事項も多いのではないでしょうか。
フォークではなく箸を使う、というのもよく分かります。たとえば卵を溶きほぐすとか、箸文化圏では調理補助道具として箸(菜箸)を使うことが当然かと思いますが、ナイフ&フォークの文化圏では箸(菜箸)をフォークに置き換えて使っているんですね。
これ、当たり前といえば当たり前ですが、私はクッカリーコースで箸(菜箸)の代わりになんでもかんでもフォークを使うのを目の当たりにしたとき、また、基本調理道具リストにフォークが入っていたときに、おおお〜、こりゃ本当に違う世界に来ちゃったなと痛感しました(もっともフォーク使いにはすぐ慣れましたが)。そして、実に器用にフォークを使うんですよね〜。
それにしてもトン・チー・ウィーっていい顔してるね。
人相学のことはわからないけど、福顔というかいろいろ積んできたんだろうなぁって感じ。
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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子』は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。
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