つまりは漁業が盛んな土地でもあるのだ。
よく知られるのはピルチャード(マイワシ)漁だろう。
ところが、どういうわけだかピルチャード漁は20世紀初期に衰退し、
代わりに漁獲高が多くなったのがサバである。
今でもピルチャードが捕れないわけではないが、
その量は決して多いわけではない。
ピルチャードとサバ、どちらも使われるコーンウォールの伝統的な料理といえば
スターゲイジー・パイ。
魚の頭をパイ生地に突き刺すというきわめて大胆なもので、
パイ生地という空の中で、にょきっと現れた魚の頭がきらめいて見えることから、
この名がついた。
ニューリンとファルマスは、コーンウォールの中でも大きな漁港である。
アンコウ、シタビラメ、ヘイク(タラに似た魚)、ガンギエイをはじめ、
実に豊富な種類の魚が水揚げされる。
これらは、ロンドンへ、または海外へ輸出されるものもあるが、
もちろん地元でもたっぷり消費される。
魚は新鮮な状態で、または燻製にしたものが店頭に並ぶ。
魚をスモークするのは、イングランド西部らしいやり方である。
専門店で、魚の燻製によく使われるのはサバやニシン。
スモークしたサバはそのままで食べたり、スフレの具材に使ったりする。
クラッカーにのせて食べるのもいい。
生のサバを使った地元の名物料理は、
サバを焼いて、グーズベリーのソースを添えるものだ。
グレイ・モレットは生のボラを使った一品で、
これもこの土地の料理である。
レモンと赤ワインを使った、リッチな味わいが魅力だ。
魚だけでなく、タカアシガニ、クレイフィッシュ(ザリガニ)やロブスターなどの甲殻類や
貝類もコーンウォールでは収穫される。
これらを使った地元の料理には
コーニッシュ.バター・ロブスターやクラブ・サラダなどがある。
(・・続 く・・)
**********
前回の“イギリスの地方料理 コーンウォール 01”はこちら(↓)
イギリスの地方料理 コーンウォール 01 http://ricorice.exblog.jp/22454176/
これまでの、“イギリスの地方料理 ロンドン”
“イギリスの地方料理 バークシャー”
“イギリスの地方料理 バッキンガムシャー、ベッドフォードシャー、ハートフォードシャー”
“イギリスの地方料理 サリー”
“イギリスの地方料理 ケント”
“イギリスの地方料理 イースト・アングリア”
“イギリスの地方料理 サセックス”
“イギリスの地方料理 ハンプシャー&ワイト島”
“イギリスの地方料理 ケンブリッジシャー”
“イギリスの地方料理 ウィルトシャー”
“イギリスの地方料理 ドーセット”
“イギリスの地方料理 サマセット”
はこちら(↓)
http://ricorice.exblog.jp/i28/
・当ブログ内の文章、写真、その他の無断転用、転載を固く禁じます。

