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イギリスの食文化研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


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イギリスの地方料理 コーンウォール 02


コーンウォールは三方を海に囲まれ、長い海岸線を持つ。
つまりは漁業が盛んな土地でもあるのだ。
よく知られるのはピルチャード(マイワシ)漁だろう。
ところが、どういうわけだかピルチャード漁は20世紀初期に衰退し、
代わりに漁獲高が多くなったのがサバである。
今でもピルチャードが捕れないわけではないが、
その量は決して多いわけではない。

ピルチャードとサバ、どちらも使われるコーンウォールの伝統的な料理といえば
スターゲイジー・パイ。
魚の頭をパイ生地に突き刺すというきわめて大胆なもので、
パイ生地という空の中で、にょきっと現れた魚の頭がきらめいて見えることから、
この名がついた。

ニューリンとファルマスは、コーンウォールの中でも大きな漁港である。
アンコウ、シタビラメ、ヘイク(タラに似た魚)、ガンギエイをはじめ、
実に豊富な種類の魚が水揚げされる。
これらは、ロンドンへ、または海外へ輸出されるものもあるが、
もちろん地元でもたっぷり消費される。

魚は新鮮な状態で、または燻製にしたものが店頭に並ぶ。
魚をスモークするのは、イングランド西部らしいやり方である。
専門店で、魚の燻製によく使われるのはサバやニシン。
スモークしたサバはそのままで食べたり、スフレの具材に使ったりする。
クラッカーにのせて食べるのもいい。
生のサバを使った地元の名物料理は、
サバを焼いて、グーズベリーのソースを添えるものだ。
グレイ・モレットは生のボラを使った一品で、
これもこの土地の料理である。
レモンと赤ワインを使った、リッチな味わいが魅力だ。

魚だけでなく、タカアシガニ、クレイフィッシュ(ザリガニ)やロブスターなどの甲殻類や
貝類もコーンウォールでは収穫される。
これらを使った地元の料理には
コーニッシュ.バター・ロブスターやクラブ・サラダなどがある。
(・・続 く・・)

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前回の“イギリスの地方料理 コーンウォール 01”はこちら(↓)
イギリスの地方料理 コーンウォール 01 http://ricorice.exblog.jp/22454176/

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by ricoricex | 2014-10-20 00:00 | イギリスの地方料理