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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

イギリスの新聞「Observer」が選ぶ2013年のベスト・フードブック20選


先日、当ブログで新聞、The Guardianが選ぶ
イギリスの新聞「The Guardian」が選ぶ2013年のベスト・フードブック
イギリスの新聞「The Guardian」が選ぶ2013年のベスト・ドリンクブック
をお伝えしました。

この、The Guardianの週末版はThe Observerといい、
Observer Food Monthlyという食に特化した特集連載があります。
今回はそちらの12月8日づけの記事、
Observerが選ぶ2013年のベスト・フードブック20選
Observer Food Monthly's 20 food books of the year
http://www.theguardian.com/books/2013/dec/08/20-food-books-of-the-year
をご紹介します。
選ばれた本は以下の通りです(順不同)。

イギリスの新聞「Observer」が選ぶ2013年のベスト・フードブック20選_e0038047_039117.jpg01. 『Proper Pub Food』Tom Kerridge(Absolute Press)
02. 『Eat, The Little Book of Fast Food』Nigel Slater(4th Estate)
03. 『Levant: Recipes and Memories from the Middle East』Anissa Helou(HarperCollins)
04. 『Simon Hopkinson Cooks』Simon Hopkinson(Ebury)
05. 『Traditional Recipes of Laos』Phia Sing(Prospect)
06. 『The Paris Gourmet』Trish Deseine(Flammarion)
07. 『DOM: Rediscovering Brazilian Ingredients』Alex Atala(Phaidon)
08. 『A Work in Progress: Journal, Recipe and Snapshots』René Redzepi(Phaidon)
09. 『Mange Tout』Bruno Loubet(Ebury)
10. 『One Good Dish: the Pleasures of a Simple Meal』David Tanis(Artisan)

11. 『Master it, How to Cook Today』Rory O'Connell(4th Estate)
12. 『Restaurant Babylon』Imogen Edwards-Jones and Anonymous(Bantam)
13. 『A Greedy Man in a Hungry World』Jay Rayner(William Collins)
14. 『Cooked』Michael Pollan(Allen Lane)
15. 『The Green Kitchen』David Frenkiel and Luise Vindahl(Hardie Grant)
16. 『No Time to Cook』Donna Hay(Hardie Grant)
17. 『The Ethicurean Cookbook』(Ebury)
18. 『Tapas Revolution』Omar Allibhoy(Ebury)
19. 『Pitt Cue Co: The Cookbook』Tom Adams et al(Mitchell Beazley)
20. 『Under a Mackerel Sky』Rick Stein(Ebury)

The Guardianの“2013年のベスト・フードブック”、“2013年のベスト・ドリンクブック”が
あくまでベストブックの中のフード、ドリンクというジャンル分けだったのに対し、
Observer Food Monthlyはあらかじめ食ジャンルがあって、
そこでのベストブックという位置づけです。
ですので、当然の結果ではありますが、
前者のセレクトが一般の人を対象にしているのに対し、
後者はフーディー向けといった内容になっています。
なので、かぶっているのは、14の『Cooked』だけ。

01のTom Kerridge/トム・ケリッジ、02のNigel Slater/ナイジェル・スレイター、
20のRick Stein/リック・スタインといった
イギリスでおなじみの面々(トム・ケリッジはニューフェイス)や
08のデンマーク・コペンハーゲンにあるNomaのRené Redzepi/レネ・レゼッピ
(私の今秋のイギリス滞在中に発売になったような。。。)、
16のDonna Hay/ドナ・ヘイ(乱暴な言い方をすると、
オーストラリアの(料理に特化した)マーサ・スチュワート)などの
著者で勝負!といった本を始め、
ラオス料理やタパスについての本など、
まんべんなく網羅されている印象です。
そういえば、07の書名に記されているブラジルのレストラン、DOMも、
国際的に評価の高い店ですね。

中でも、私自身が、実際に今秋のイギリス滞在で本屋さんでパラパラめくって、
むむっ、これは買うべし?と思ったのが、
13の『A Greedy Man in a Hungry World』。
著者であるJay Rayner/ジェイ・レイナーはレストラン批評家(辛口!)で、
実際にこの“ベスト・フードブック20選”を選出したObserver Food Monthlyにも
寄稿しています。
イギリス独特の表現や言い回しなどもあるのですが、
批判ではなく批評ということを考えるときに、
広義の意味での同業者としては
やっぱり目を通しておこうかなぁ、と思ってしまうのです。
11の『Master it, How to Cook Today』も
クッカリースクールのチューターが記した、気になる1冊です。



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by ricoricex | 2013-12-19 00:00 | 順位&セレクト