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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

イギリスのカレー事情


2013年10月11日づけのBBCのウェブサイトに、
Curry: Where did it come from?
イギリスのカレー事情
http://www.bbc.co.uk/food/0/24432750

という記事がありました。

イギリスのカレー事情_e0038047_6355676.jpgこの記事が掲載されたのは、今年、2013年の
National Curry Week/カレー週間中。
こういう週間があることからもわかるように、
そしていらしたことのある方はご存知のように、
カレーはイギリスの国民食です。

先のBBCの記事、なかなか興味深い内容です。
詳細は、オリジナル記事を読んでいただくとして、
ざっと要約して、ここではお伝えします。

〜〜〜〜〜〜〜〜
カレーはイギリスの国民食である。このことに異論はないだろう。
国民の半数近く、2300万人(イギリスの人口は2011年現在、約6300万人)が頻繁にカレーを食べ、
インド、パキスタン、バングラディッシュなどのカレーレストランは9000軒以上ある。
そして、これらの国々の影響でイギリスで生まれたカレーもある。
チキン・ティカ・マサラ、バルチなどがそれである。

カレーという言葉が持つ意味は、時代とともに変わってきた。
かつてはインド料理を意味する言葉だったが、今では変幻自在。
さまざまな店で、実にさまざまなカレーが存在する。
カレーの定義はなかなかむずかしいが、
カレーの名を冠したすべてのメニューに共通していることがある。
それは辛くて、スパイシーだということ。

カレーの始まりはおよそ4000年前と推定されている。
ヨーロッパで最初にレシピ本にカレーが登場したのは、17世紀、ポルトガルにて。
なぜなら、大航海時代に最初にインドを発見したのはポルトガルだからである。
その本の中でカレーはkariとして登場する。
それに続いたのがイギリスで、
英語でカレーのレシピ本が最初に発行されたのは1747年のことだ。
そして、スパイスはヨーロッパのみならず世界にもたらされた。
そうしてインドで生まれ全世界に広がったカレーは、今なお進化し続けており、
新しいメニューが次々と登場する。

イギリスの国民食がカレーであると言える象徴的な事象がある。
冒頭でふれたバルチは、イギリス・バーミンガムで1970年代後半に誕生したカレーで、
シャンパーニュやパルミジャーノ・レッジャーノと同じく、
EUの原産地名称保護制度(食品の原産地名の認定や保護をするためのEUの制度。
伝統や地域に根ざした特有の食品などの品質を認証し、
原産地名称を誤用や盗用から保護する目的がある)に、
バーミンガム・バルチとして申請をしている。
これは、バルチがバーミンガムの名物であり、愛されていることにほかなならない。

カレーは全世界で食されている。
インド、パキスタン、バングラディッシュといったカレー大国以外の
国のカレーの特徴を以下に紹介しよう。
・ ネパール:Masuと呼ばれる、スパイスがきいた、もしくはカレー味の肉を、グレイヴィーとごはんとともに食する。
・ インドネシア:インドネシアを代表的な料理のひとつ、Rendangはぎりぎりまでソースを煮詰めて作られる、ドライカレー。
・ マレーシア:カレー粉、ターメリック、ココナッツミルク、エシャロット、ショウガ、ブラチャン(エビのペースト)、チリ、ニンニクが用いられる。
・ タイ:イエローカレー、マッサマンカレー、ゴールドカレー、グリーンカレー、レッドカレー、パナンカレー、ジャングルカレー、カオソーイなど。
・ ビルマ:ビルマ風チキンカレーは、トマトやピーマンを使用しないパンジャビスタイルの鶏肉料理。
・ 日本:1912年に発明された。タマネギ、ニンジン、ジャガイモが入る。
・ エチオピア:Watはインドカレーのエチオピア・バージョン。肉、野菜、なんでも具材として使う。ただし、豚肉は除く。

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いやぁ、深い! カレー愛を感じます(笑)。
この記事を読むまで知らなかったのですが、
まさかバルチが原産地名称保護制度に申請されていたとは!






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by ricoricex | 2013-11-04 00:00 | イギリスの食ニュース