人気ブログランキング | 話題のタグを見る

イギリスの食、イギリスの料理&菓子 ricorice.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

よいチョコレートの見分け方


よいチョコレートの見分け方_e0038047_17543699.jpg当ブログでもお伝えしたように、2013年10月14〜20日は
Chocolate Week/イギリスのチョコレート週間でした。
http://ricorice.exblog.jp/21210198/
その公式サイトで興味深い記事を見つけました。
それは、よいチョコレートの見分け方
how to recognise good chocolate
http://www.chocolateweek.co.uk/about-chocolate/how-to-recognise-good-chocolate


チョコレートを評価する時の基準を論理的に押し進めたもので、
香り/Aroma、感触/Touch、音/Sound、食感/Mouthfeel、風味/Flavour、後味/Aftertasteの
6つから構成。
それぞれのポイントは以下の通りです。

・ 香り/Aroma
包装を開けたときに、甘いよい香り(決して強くない)が漂う。ヴァニラ、ベリー、カラメル、ローストしたナッツといった香りが感じられるとよい。
もし匂いがしなかったり、焼け焦げたような、カビ臭い、化学的、薬品といった臭いがしたら、残念ながらそれはよいチョコレートではありません。

・ 感触/Touch
手にとったときにベタベタしてなく、なめらかな感触があり、持っているうちにやわらかくなるのがよいチョコレートです。

・音/Sound
割ってみて、パキッと心地よい音がしてきれいに割れればよいチョコレートです。粉々になったりぼろぼろしたりするのは、よいチョコレートとは言えません。

・ 食感/Mouthfeel
まず大事なのは、舌先で食感をチェックすること。そして、口に含んだときにすぐにとけ始めたら、それはよいチョコレートの証拠です。食感はなめらかでクリーミー、やさしくとろけていくのがよいものです。そのときに複雑味のある香りが漂うことも肝要です。
ざらっとしたり粘ったような食感があるものはNG。もちっとしたりべたっとしたテキスチャーが感じられるのであれば、カカオバターの替わりに植物油脂が使われている可能性が高く、“本物の”チョコレートとは呼べません。

・ 風味/Flavour
ビタースイート、そして、フルーティでスパイシーな風味とほのかな酸がバランスよくがあるのが、よいチョコレートです。ただしあくまで、ほのかに。風味が立ちすぎているのはよくありません。

・ 後味/Aftertaste
余韻がしっかり残るものがよいでしょう。事実、高品質なチョコレートの場合は45分も味わいが後を引きます。まとわりつくような感じではなく、甘さだけが突出していないことも大事です。

これって、イギリスで作られたものでしょうか?
もしそうであれば、やはり!と思ってしまいます。
数年前、ワインの仕事が立て続けにあり、
どうにも知識の偏りがあったので、体系立ててきちんと学ぼうと思い、通ったのが、
イギリス・ロンドンに本部のあるWSETの東京校でした。
決め手は、同じ資格をとるなら国際的に通用するものを、ということと
(なので、英語検定も最終的にはケンブリッジのものをとりました)、
ワインのテイスティング方法含め、内容が論理的だったことです。

イギリスのメディアは世界で一番手強いと言われており、批評も盛んです。
もしこれがイギリスで作られたものであれば、
世界のどこでも広く認識させるために、情緒でなく論理的に言語化するということが、
このチョコレートの評価基準にも活かされていると痛感したのです。
これこそが大英帝国の大いなる遺産だと思っています。
それにしても感触/Touchや音/Soundも評価要素に入るとは思わなかったなぁ。
それと、食感/Mouthfeel。とかく味や香りで語られがちな食の世界ですが、
実は私は、これが一番大事なのではと考えています。
そしてこれは先天的なものか後天的なものか、
国によって嗜好が非常に異なるのも気になるところです。



(↑104の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています!



↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ライター/アドバイザー”羽根則子のブログです。

プロフィール ・活動内容  ・著書
 (↑お手数ですが、それぞれクリックしてくださいね)

お仕事・講演などのご依頼は、
 chattexあっとまーくyahoo.co.jp までメールでご連絡を!

by ricoricex | 2013-11-03 00:00 | Tips(コツ、秘訣、豆知識)