トム・エイケンスへの一問一答
A delicious Q&A with Tom Aikens
http://www.visitbritainsuperblog.com/2013/10/a-delicious-qa-with-tom-aikens/
というのがありました。
トム・エイケンスはフレンチ&モダン・ブリティッシュのシェフで、
Pied a Terre(ロンドンにあるフランス料理店)のヘッドシェフをしていたときに
26歳の若さでミシュラン2つ星を獲得。
また2010年、チャンネル4で放映された「Iron Chef UK」
(「料理の鉄人」イギリス版)の鉄人のひとりで、
イギリスのセレブリティシェフ(カリスマシェフ)のひとりです。
英国政府観光庁の記事ですから、
イギリス万歳!といった空気に満ちており、
読んでいるとこそばゆいような内容になっていますが、
それでも、イギリスの食シーンが劇的に変わり現在も進化していることが感じ取れます。
肝心のQ&Aの内容は以下の通りです。
- ご自身のレストラン以外に、イギリス国内で好きなお店はありますか?
The Champignon Sauvage、Hibiscus、The Square、The Waterside Innといったレストランは好きですね。
- イギリスの食シーンが元気なのはなぜでしょう?
食材にほかなりません。ここ10年で飛躍的によくなりました。以前、Pied a Terreのヘッドシェフをしていた頃は、しょっちゅうフランスまで買い出しに出かけたものです。今は違います。そんなことをしなくても良質な食材がいとも簡単に入手できるようになりました。それだけ良質な食材を作ってくれる生産者がたくさんいらっしゃるってことなんですよ。
- イギリスの食材の好きなところは?
なんといっても生産者の方々の情熱です。手間ひまかけて良質な食材を産み出してくれています。そして、われわれのような飲食店だと卸業者さんの存在も不可欠で、この業界にも優秀な方が多い。Tom Aikens Restaurant(トム・エイケンス自身のフレンチレストラン)とTom's Kitchen(Tom Aikens Restaurantと同じくトム・エイケンスの店で、こちらはカジュアルなブラッスリースタイルのモダン・ブリティッシュ)では信頼できる卸業者さんからジビエ、牛肉、ラム、鶏肉を仕入れています。
- 食べることが好きな旅行者におすすめの場所を教えてください。
どこかひとつを選ぶのはむずかしいですね。イギリスのそれぞれの地域でそれぞれのよさがあり、それは食も同じです。あえて言えば、イングランド南西部は気候が温暖なので、より食材に恵まれていると言えます。
- イギリス料理の特徴とは何でしょう?
イギリス料理のよさは、肩肘張らないところにあります。そして滋味深く、時代を超えて愛される料理が多いことです。伝統も歴史もあるので、流行云々とは違ったポジションにあると思います。たとえば、トゥド・イン・ザ・ホール、フィッシュ・アンド・チップス、シェパーズパイなどのパイ類。これらのイギリスの典型的な料理は、期待感でわくわくするようなものではないかもしれません。でも、いつ食べても変わらぬおいしさがあります。そこがイギリス料理の最大の特徴であり、神髄だと捉えています。
- イギリス料理はマズいという人に一言。
う〜ん、困りましたね(笑)。イギリスは良質の食材に恵まれ、料理のバラエティも豊かです。今や世界有数のグルメ大国になったと言っておきしょう。
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