ロンドンから外には出ず、市内をうろうろ。
その分、とはいえ、いつもがっちり予定を決めないのですが、それ以上に、
寄り道をしたり、気の向くまま動けたように思えます。
そうはいっても、土曜日の午前中はポートベロー・マーケット
(混むので、昼前には撤収)へ行くのが習慣になっています。
マーケットをひと通りみて、別の道に入り
(このあたりはメインとなる通りを入ったところに、
ちょこちょこしゃれたブティックがあったりするのです)、
あてどもなくうろうろしていたら、
Westbourne Groveという通りに出て来ました。
この通りは、デイルズフィード/daylesfordのある通りなのです。
daylesfordはグロースターシャーを本拠地とするオーガニックショップで、
1970年代に、自分の子どもに安心して与えられる食物を、と
キャロル・バンフォードが農場をスタートさせたのがその始まり。
グロースターシャーの本店をはじめ、
このノッティングヒル店、ピムリコ店、サリー店があり、
いずれもイートインコーナーを併設。
商品に関しては、デパートのセルフリッジでも扱っています。
訪れたのはお昼ちょい前。店内のイートインはすでに混んでいて、
またお昼に立ち寄りたいところがあったので、ここでは断念。
daylesfordは食品だけでなく、コスメや生活雑貨も扱っていて、
これがまたセンスがいいのです。
私などは、オーガニックだから買う、というよりも
(オーガニックだからすべていい、とは私自身は思っていないのです)、
パッケージデザインがしゃれていて欲しくなる。
チーズの試食をやっていて、いただきながら話をしたら、
そのお姉さんはフレンドリーで、商品についてもいろいろ教えてくれ、
こういうのがまたいいんですよね。
ノッティングヒル店は、採光がうまく、施工なども上手だなぁと思います。
賑やかなポートベローをちょっと入ったところに
こんなリフレッシュした気持ちになれる空間があるのです。
本店に行きたいなぁ、という気持ちになります。
2012年9月1日には、東京の青山にもオープンしました。
1カ月後、10月に訪ねました。
。。。悪くないんですよ。
でも、この手の店につきまとう、容れ物だけ持って来た感をどうにもぬぐえず。
この店の姿勢に共鳴して、情熱をもって日本でも展開、というよりも
(それがまったくないとは言いません)、
こういう店が流行ってるから、日本にも支店を作ろう、というのかな、
おしゃれでしょ、いいでしょ、みたいなのが先立って、
店本来のコンセプトがなんだか伝わってこないんです。意義も見えてこない。
daylesfordに限らず、もう、舶来ものはいいんじゃないでしょうか。
もはや看板を持って来て、ひれ伏す時代じゃないと思うのです。
本当に共鳴してやるのであれば、本国以上に知り尽くして展開して欲しいし、
そうでなく、これいける!ということであれば、
あくまで参考にするにとどめ、
自ら日本の土壌に合ったオリジナルを立ち上げて勝負して欲しい。
青山のお店、お店自体は決して悪くないんですよ。
でも、そういう部分で、ああ、またか、と残念な印象を持ってしまいました。
追記:デイルズフォード・オーガニック 青山店は2015年9月30日、閉店しました。
15/9/30【閉店】デイルズフォード・オーガニック 青山店
http://kaiten-heiten.com/daylesford-aoyama/
sat 30/06/12
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