豪華なステイトリーホーム(一般公開されているカントリーハウス)、
ゆったりと時間が流れるような小さな村から、
ロンドン近郊のアトラクションとしてポピュラーなウィップスネイド動物園まで、
さまざまな表情をもつ。
そんな中で、とりわけ人気が高いのが、
ウォバーン・アビー(ベッドフォード公爵のカントリーハウス)と
レスト・パーク(いわゆるピクニックができるようなのんびりとしたところではなく、
イギリスの庭園の歴史を語るのに欠かせない、いわば文化遺産といえる歴史的公園)。
どちらも美しい庭園に歴史的至宝を兼ね備えた場所で、
貴族の暮らしというものをまざまざと体感することができる。
ウォバーン・アビーは、もともとは1145年、
シトー修道会の僧侶のために開設されたウォバーン修道院で、
1547年、ヘンリー8世より、この修道院がラッセル卿に与えられたものだ。
1550年にはベッドフォード公爵に命じられた。
これら、カントリーハウスの瀟洒な建物、そしてエリアを流れるグレートウーズ川は、
ベッドフォードの町に独特の趣を与える。
この地域は、グレートウーズ川を利用した物流の拠点となり、17世紀後半から隆盛を迎える。
19世紀後半からは、より間口を広げたパブリックスクールが普及し、
その結果、この地に住居を構える人が増えることとなった。
この伝統的なパブリックスクール教育は、今もこの町で行われている。
ベッドフォードは、川が交わる場所を意味するBed's Fordに由来し、
その名称が初めて登場するのは、1011年。
当時はBedanfordscirと綴られていた。
ベッドフォードはジョン・バニヤン(17世紀のイギリスの教役者、文学者。
世界で最も多く読まれた宗教の寓話物語『天路歴程』の著書で知られる)
ゆかりの地でもある。
というのも、ジョン・バニヤンは、
ベッドフォードのバプテスト教会に入り、グレートウーズ川で洗礼を受け、
ベッドフォード教会の牧師になった人物だからである。
(・・続 く・・)
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前回の“イギリスの地方料理 バッキンガムシャー、ベッドフォートシャー、ハートフォードシャー 01”はこちら(↓)
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これまでの、“イギリスの地方料理 ロンドン”
“イギリスの地方料理 バークシャー”はこちら(↓)
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