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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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イギリスの地方料理 ロンドン 02


ロンドンのスープといえば、グリーンピースのスープもしくはロンドン・パーティキュラー。
ロンドン・パーティキュラーは、透明でないことから、
まるで霧に覆われているロンドンのようだという理由で命名された
(かつてのロンドンは、工業も盛んで霧の都として知られた)、豆とハムのスープ。
最初に、このスープをロンドンの霧に例えたのはチャールズ・ディケンズ。
彼の著作『Bleak House』にそのくだりがある。
もうひとつ、ロンドン特有のスープを加えるとしたら、ウォーター・スーシェットだろうか。
テムズ川で捕れた魚の骨や皮、頭などを使ったスープで、
オランダ料理のwaterzootjeがオリジナルと考えられている。

e0038047_15471568.jpgフライドフィッシュ(フィッシュ&チップスの魚のみといえば分かりやすいだろう)も
ロンドン名物のひとつ。
もとはストリートフードだった食べ物だ。
今もサッカー場の近くでヴァンがフィッシュ&シップスを売るヴァンが出ており、
その名残を留めている。
フィッシュ&チップスの店がないところでは、
こういったヴァンや、かつては行商も出ていた。
そこでは、貝やエビを、調理したものも一緒に(モルトヴィネガーをかけて)売っていた。
こういった風景も含めて、まぎれもないロンドンの伝統食である。

e0038047_15424718.jpgロンドンの魚料理でもうひとつ欠かせないのが、ホワイトベイト。
ニシンの稚魚を丸ごと揚げたもので、かつてはテムズ川であがったものが使われていたという。
グリニッジでは、ホワイトベイト・フィーストというイベントも開催されていた。
現在も、テムズ川の北側の河口のサウスエンドでは
ある程度の量のホワイトベイトが捕れ、
毎年9月上旬には、ホワイトベイト・フェスティバルも行われる。

ボイルド・ビーフ・アンド・キャロットもコックニー好みの一品。
古い音楽ホールの歌に歌われたこともあり、イギリスでは広く知られている。
ボイルド・ビーフ・アンド・キャロットの調理は、肉を塩水に数時間漬けることから始まる。
漬ける時間が長いとその分塩気が強くなるので、塩気の好みはこの漬ける時間で調整する。
よく漬かった肉はグレイがかった色をしているが、
調理するときれいなピンク色に変わるので、ご心配なく。

ロンドンの料理では、バブル・アンド・スクイークも忘れてはいけない。
余ったジャガイモとキャベツ、あれば(牛)肉も加えて作る家庭料理で、
キャベツよりも芽キャベツを好んで作る人もいる。
バブル・アンド・スクイークとはなんとも変わった料理名で、
その由来は、この料理の調理中の音から。
野菜をゆでるときにぶくぶくする“バブル”、
そしてフライパンで焼くときにチリチリ音がする“スクイーク”、
この2つの言葉を合わせて作られたものだ。
(・・続 く・・)

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前回の“イギリスの地方料理 ロンドン 01”はこちら(↓)
http://ricorice.exblog.jp/20158450/



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by ricoricex | 2013-04-19 00:00 | イギリスの地方料理 | Trackback