PISKEY VINTAGE(ピスキーヴィンテージ)さんで講師をさせていただいたイベント、
「伝統からモダンまで 知って楽しむ英国菓子講座」では
ヴィクトリア・サンドイッチとスコーンをお出ししました。
なるべくぼってり、ずっしり、多少は調整しつつ、クラシカルなスタイルでお出ししました。
この講座でもお話ししましたが、
ヴィクトリア・サンドイッチもスコーンもティー(タイム)のお菓子です。
イギリスのお菓子は、チョコレートやトフィーなどを除くと、
大きくティーのお菓子とデザート(プディングとも呼ぶ)に分けられます。
定義は、乾いたものがティーのお菓子、
しっとりしていてカトラリーを使って食べるのがデザート/プディングとなります。
ティーのお菓子の特徴は、カトラリーを使わないことにもあります。
カットケーキの場合はさすがにフォークを必要としますが、
それ以外は、せいぜいスコーンにクリームやジャムを塗るナイフ、といった具合。
スコーンの食べ方は、まずは、狼の口と呼ばれる、ばっくり開いたところにナイフをあて、
横半分に切ります。
クローテッドクリームやジャムをのせ
(バターも使う場合は、まずバターを塗って、クリームとジャム)、
そして、ぱくつく。
これが典型的な食べ方です。
厳密には、然るべき場では一口分を手でちぎって、なのですが、心配無用! そんな機会、やって来ません(笑)。
おまけにアッパーな方々がワーキングクラスの真似をする風潮もあり、本当のアッパー出身で、それが習慣として身についているならともかく、これがマナーよ!といわんばかりにやるのって、かえって慇懃無礼な感じがするんじゃないかな。
ぱくつく、のはなんとなく下品な感じがする方がいらっしゃるかもしれませんが、
ティーのお菓子は指でつまめるものが基本。
カトラリーを必要としないのです。
ナイフやフォークで一口ずつ切り分けたりは、しません。
食べやすい食べ方で食べればいいとは思うのですが、
私自身、実際にカトラリーを使って食べている姿を見るとびっくりしてしまいます。
その方が上品に見えるっぽいから、それがマナーと勘違いしているんだろうなぁ。。。
スコーンにはクローテッドクリームとイチゴジャムをのせるが相場です。
これ、どっちが先か論争(?)、というのがあるんです。
イギリスで酪農が盛んなデヴォン、コーンウォールは
スコーンが食べられるティーハウスが多いことで有名で、
デヴォンではクローテッドクリームが先、コーンウォールではジャムが先です。
ちなみに、私は、デヴォン式で食べることが多いです。
スコーンと紅茶がセットになったメニューが一般的で、クリームティーと呼ばれます。
クリームが入ったティーではないので、お間違えのないよう。
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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子』は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ライター/アドバイザー”羽根則子のブログです。
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