起点である福岡県北九州市・小倉へ。
詳細は、以下の記事をご覧ください。
シュガーロード 〜 小倉 01〜
シュガーロード 〜 小倉 02〜
シュガーロード 〜 小倉 03〜
この日の探訪は、Fさん&Tさんと一緒で、
Fさんにおもしろいお菓子をもらいました。
丸ぼうろ。
丸ぼうろといえば、佐賀県を代表する銘菓のひとつで、九州ではおなじみのもの。
とりわけ、シュガーロード 〜 丸ぼうろ 01〜でもご紹介した北島さんのものが有名です。
一見、珍しくないように思えますが、
いただいた丸ぼうろは大分県中津市のもの。
一般的に知られる佐賀県の丸ぼうろとは少々事情が違っていました。
佐賀のものとの大きな違いは2枚1袋入りであること。
Fさんが、お店の方にいただいた資料のコピーによると
(親切にもコピーしてくださったそうです!)、
2枚1袋入りのため、日持ちと見かけのよさから仏事用に利用されてきたお菓子です。
なぜ、中津で丸ぼうろが作られるようになったのか、については、
江戸時代、中津藩主の奥平昌高が長崎から送り届けられたカステラを食べて感動、
菓子職人たちに製造を依頼し、できあがったのが丸ぼうろです。
あいにく見た目は丸ぼうろとは言いがたい。
しかし食べてみると、佐賀のそれに比べて、やわらかく卵の風味もあり、
カステラを端を発したお菓子というのも納得です。
◎御菓子処 徳永(以下、徳永)
[DATA] 直径9cm、高さ3.2cm、63.5g
名称は「大貞ぼうろ」。卵の味がしっかりしていて、カステラと(佐賀の)丸ぼうろの中間といったところ。昭和30(1955)年に移転した際に、現在の店舗のある地名からつけられた。
◎利休堂本舗(以下、利休堂)
[DATA] 直径8cm、高さ2.8cm、36.5g
名称は「丸ぼーろ」。ややしっとり、ふんわり。材料に牛乳とバターを使用。カステラを目指したことも納得。
利休堂のものはパッケージにも1個と表記してあり、
がしっと2枚がくっついていましたが
(別段、中になにかはさんでいるわけではない。
焼き上がって熱いうちにくっつけるものと思われます)
徳永のものはもしかしたら2枚入りを、勝手に1個と思って食べたかもしれません。。。
中津には、上記の徳永、利休堂以外にもいくつかのお菓子屋さんで丸ぼうろを作っており、
長崎街道/シュガーロードからは外れますが、関連性はあり、気になるところ。
それにしても、(鶏の)唐揚げといい、この丸ぼうろといい、大分県の県北、中津は
独自の食文化が発達した土地なのかもしれません。
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【シュガーロード(長崎街道)】江戸時代に整備された脇街道のひとつで、小倉・常磐橋を始点に長崎まで続く道。江戸時代、鎖国体制の中、海外との唯一の窓口であった出島に届いた砂糖は、この長崎街道を経て、京・大坂、そして江戸へと運ばれて行きました。長い年月の中で、菓子文化も大きく開花しました。
fri 25/01/13
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