イギリスの食、イギリスの料理&菓子 ricorice.exblog.jp

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イギリスの食研究家、食の編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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博多水無月 01


e0038047_2247596.jpg初めて知ったのは、
販売期間が終わっていた、2011年8月9日(火)
博多(便宜上、福岡市を博多と呼びます)のお菓子で
それまで知っていたのは、
博多ぶらぶらとか博多の女(ひと)とか鶴乃子とか。
お菓子のカテゴリーではなく、どこそこの会社のいちお菓子です。
ところが、博多水無月というお菓子を、
いろいろな和菓子屋さんで作っていることを知り、
これはぜひ見て食べてみたいと思ったのでした。

e0038047_22504286.jpg前述の通り、2011年は気づいたときには販売期間が終わっており、
昨年、2012年はついぞ巡り合えず。
ちゃんと情報がまとめてある公式サイトやウェブページも見当たらないし、
本当にやっているのかしら、といぶかしんでいたところ、
今年は、先日、立ち寄った博多阪急の地階フロアで、偶然にも、ついに発見!
6月19日(水)〜25日(火)のイベントとしてコーナーがあり、
10店舗の博多水無月を販売していました。

博多水無月とは、この時季、
和菓子屋さんの店先を彩る水無月の博多スタイル。
水無月とは、白ういろうに小豆を入れて三角形にしたお菓子で、
京都では、1年の折り返し地点にあたる6月30日に、
夏を乗り切れるよう願いを込めて、食されます。
三角形は暑気払い、小豆は悪魔払いを表すのだとか。
博多水無月は、この水無月をベースにしたもので、
特徴は自由なところ! 
決まりは、小豆とわらび粉を主原料に笹の葉で巻く、ことだけです。

博多水無月は、
1999年、博多の夏に100年後も定番として残る新しい風物詩を、と
福岡市和菓子組合から有志が集まって結成された
新福岡・博多の和菓子開発研究会によって始められ、
今年で15年目を迎えます。
博多阪急の店頭にいらしたのは、この研究会に所属してらっしゃる方のようで、
こういったことを親切に教えてくださいました。

あの〜、昨年、街を歩いているときにそれとなく探していたんですが、
ついぞ見なくって、と言うと、
大きく展開しているお菓子屋ではなく、
古くから地域に密着した店がほとんどなので、
路地裏とか、ちょっと入ったところにあるので、目立ちにくく、
それででしょうね、とのこと。

やっと出合えたこともあって、いろいろ試しました。
制約が緩いのは、既成概念にとらわれず、自由な発想や工夫で店の個性を出すためで、
果たしてその通り、見た目も味もさまざま。
ぷるぷるとやわらかく喉越しのよいものから、もちっとした食感のもの、
形も三角だったり長方形だったり、
トマトや抹茶、牛乳などの変化球のフレイバー、
黒蜜をかけて食べるスタイルや
グラススイーツのようなものまで、実にさまざまです。
笹の葉の巻き方や留め方もそれぞれ違っておもしろい。
(実際に食べたものについては、追ってご紹介します。
 きっと、こんなにバラエティ感があるのかと思っていただけると思います。)

博多水無月は、私が訪ねた博多阪急をはじめ、
今年は地元のデパートで催事が3回ありました。
7月31日までは、福岡市および近郊の和菓子屋さん35店舗で展開中です。



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by ricoricex | 2013-06-30 00:00 | 九州の味

先に紹介した3つの産品のほかに、
レディングには、ヴィクトリア朝時代に広く知られたものに
レディング・ソースがある。
このレディング・ソース、
ジュール・ヴェルヌの小説『80日間世界一周』に、以下のくだりで登場する。

“ファリアス・フォッグのランチは、
オードブルに蒸した魚のレディング・ソース(高級なもの!)、
ローストビーフ(あまり火をいれない)とマッシュルーム、
ルバーブとグーズベリーのタート(タルト)、チェシャーチーズ、
そして食事の際に飲まれるのは紅茶。
改革クラブ(紳士が集まるクラブのひとつ)のために特別に栽培された
茶葉を使ったもの、といった内容である。”
(筆者注:このくだりはロンドンが舞台。
 ファリアス・フォッグは改革クラブのメンバー)

それでは、レディング・ソースとはどのようなものであったのか。
数種類のスパイスやハーブが使われ、
タマネギの香りのするシャープな味わいのソースで、
ウスターソースに非常によく似たものだったようだ。
そして、当時は、ウスターソースよりも人気が高かったという。
1789年には、ジェームズ・コックがデューク・ストリートに
レディング・ソースの工場を設立。
1814年、キングス・ロード(現在の図書館の近く)に移転する。
しかし、20世紀に入ると、レディング・ソースの人気は次第に衰え、
ソース工場は閉鎖となった。

レディングの食のランドマークとして、忘れてはならないものがもうひとつ。
それは、フロストの魚屋。
フロストの魚屋があったのは、ユニオン・ストリート 11a番地で、
このユニオン・ストリートは、
地元の人には“かぐわしき小路”と呼ばれ、
ユニオン・ストリートの名称を知らずとも、
レディングでは、“かぐわしき小路”で通じるという有り様だった。
(筆者注:“かぐわしき小路”は、原文はSmelly Alley。
 直訳すると、ニオイのする臭い小路。
 歴史的背景は異なるが、言葉のニュアンスとしては、しょんべん横丁に近い)

ユニオン・ストリート、通称“かぐわしき小路”は
レディングの2大メインストリート、
ブロート・ストリートとフライア・ストリートをつなぐ道で、
古くは歩道として利用されていた。
フロストの魚屋は、この“かぐわしき小路”で40年以上営業したという。
それ以前は、同じ通りの向かい側で商売をしていたが、
果たして、どのくらいの期間だったのかは分かっていない。

フロストの魚屋はなくなってしまったものの、
現在もユニオン・ストリートは健在。
通りは朝6時から活気づき始め、終日賑わいを見せる。

レディングのユニオン・ストリート、かつての“かぐわしき小路”のような通りは、
イングランドの町の当たり前の風景だった。
しかし、その多くは今は、ない。
こういったことも、また、イギリスの歴史の1ページであり、
古き佳き時代の風景として、語り継がれている。
(・・続 く・・)

**********
前回までの“イギリスの地方料理 バークシャー 01〜04”はこちら(↓)
イギリスの地方料理 バークシャー 01 http://ricorice.exblog.jp/20501619/
イギリスの地方料理 バークシャー 02 http://ricorice.exblog.jp/20562269/
イギリスの地方料理 バークシャー 03 http://ricorice.exblog.jp/20620454/
イギリスの地方料理 バークシャー 04 http://ricorice.exblog.jp/20683991/
これまでの“イギリスの地方料理 ロンドン”はこちら(↓)
http://ricorice.exblog.jp/i28/



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by ricoricex | 2013-06-29 00:00 | イギリスの地方料理

e0038047_15343131.jpgロイヤルホストさんの試食会にうかがいました。
今回のテーマは、31年目のカレーフェア『今年の夏はカレー三昧』
ロイヤルホストさんは夏の恒例フェアとして、カレーメニューを展開されます。
1983年にスタートしたこのカレーフェア、今年、2013年で31年目。
6月25日(火)から9月中旬まで全国各店で展開されています。

今年のカレーフェアでは新作6種と歴代最高人気の商品を販売。
歴代人気ナンバーワンは、
1983年の初回のカレーフェアに登場し、
以来高い人気を誇り続ける「カシミールカレー」。
新作6種は大きく2つに分けられ、
3種類は“料理とカレーの組み合わせ”を追求したもの。
あとの3種類は“素材の持ち味を活かす”もの。

いただいたのは、“料理とカレーの組み合わせ”から
「ブイヤベースカレー&サフランライス・ナン」と
「ナシゴレン&ココナッツチキンカレー」、
“素材の持ち味を活かす”ものから
「The・プレミアム チキンカレー」と「国産牛のSpicyカレー」の4種類。
タイプの違うカレーを一度に食べる機会は滅多にないのですが、
こうやって食べ比べると、それぞれ趣が違うせいもあって、
一口にカレーといってもさまざまだなぁと改めて感じます。

e0038047_15342559.jpg「ブイヤベースカレー&サフランライス・ナン」は
その名の通り、ブイヤベースをカレーにしたもの。
魚介類からの旨みがスープにしっかり出ていて、
カレーではありますが、ブイヤベースのカレー風味といった様相。
ズワイ蟹、ムール貝、メカジキなど、
7種類の魚介類がごろごろと具として入っていて、ごちそう感が高い。

ここまでやるのか、と思ったのが、アイオリソースを添えてあること。
アイオリソースはマルセイユのブイヤベースに欠かせない、
ニンニクや卵黄などを使ったコクのあるソースで、
ロイヤルホストのものはマイルドでさらっとした味わい。
サフランライスが付いているのも個人的にはうれしい
(サフランライスって、最近あまり見ない気がしませんか?)。
インド料理もですが、地中海を思わせるものって、サフランが使ってあると、
気持ちが高揚します。

e0038047_15343087.jpg「ナシゴレン&ココナッツチキンカレー」は、東南アジアのフレイバー。
ナシゴレンはマレーシアの焼き飯。
ココナッツカレーはこっくりとした味わい。
単品だと、ナシゴレンはもう少し調味料をきかせても、
ココナッツカレーはさらりとさせて、パクチーを散らすといいなぁ、
という気はしなくもありませんが、
ファミリーレストランでの提供を考えると、
突出しないこのあたりが落としどころでしょう。
ですが、組み合わせで食べると単品よりまとまりがよい。
割りながら食べる揚げ玉子でマイルドさがプラスされ、心地よい。

e0038047_15344437.jpg一方、“素材の持ち味を活かす”もののひとつ、
「The・プレミアム チキンカレー」は、
旧いホテルの洋食メニューのよう。
銀の食器で提供される演出も好感が持てます。
シンプルで、一口食べたところでは控えめながら、
スパイスが何層にも織りなし、食べるうちに引き込まれていき、
気がつけば完食している、といったカレー。
スパイスは、下ごしらえ、煮込み、仕上げの3段階で加えられるのだとか。
鶏肉がほろほろと口の中でほどけていくのも、爽快。
今回いただいた中で、一番飽きることなく、いつでも食べられそうな、
定番の風格があります。

e0038047_15351218.jpg「国産牛のSpicyカレー」は、カレーフェアの中で一番辛口。
唐辛子の辛さではなく、ブラックペッパーの辛さがキリリとしている印象。
じっくり煮込まれた牛スネ肉が、いかにも牛肉のカレーです。
こちらもクラシックなホテルで登場しそうな味わいのカレーです。

ロイヤルホストさんが、30年以上カレーフェアを通じて感じられた、
辛さの許容度や流行のお話もとても興味深かった。

e0038047_15353093.jpgこれらのカレーは単品はもちろん、セットでもオーダーでき、
セットの場合は、「冷製食べる野菜スープ」と「ミニポテトサラダ」が付きます。
「冷製食べる野菜スープ」はアボカドやトマトジュースで作られ、
こっくりとしたガスパッチョを思わせ、食べ応えもあります。
食欲が落ちやすい暑い日にも、これだと元気が出そうです。
パイナップルが具として入り、甘味と酸味がよいアクセントです。

e0038047_15353212.jpg新作デザートの「苺のグラニータ」も試食させていただきました。
氷にシロップをかけるのではなく、
あらかじめ味がついた氷を削る、いわばイタリア版“かき氷”。
底に、フレッシュな苺やクリームが入った、
グラススイーツとして提供され、見た目もかわいらしい。

お世話になりました&ありがとうございました。

mon 24/06/13





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by ricoricex | 2013-06-28 00:00 | 日常

ストロベリー・クリーム


優勝候補のひとり、ナダルが初戦敗退という波乱のスタートとなった、
今年、2013年のテニスの4大大会のひとつ、
ウィンブルドン選手権(The Championships/通称・全英オープン)

e0038047_14244132.jpge0038047_14243094.jpgこのウィンブルドンの名物が、
ストロベリー・クリーム/strawberries and creamです。
イチゴに生クリーム(シングルクリーム)をかけた、ごくごくシンプルなものです。
イギリスのイチゴは日本のイチゴより酸味があり、
クリームをかけるものの、すっきりした味わいです。
(右は少しアレンジして、イチゴを1/2〜1/4に食べやすくカットしたものです)

ウィンブルドンの公式サイトで興味深い情報が紹介されています。
http://www.wimbledon.com/en_GB/about_aeltc/201205091336572862135.html
ストロベリー・クリーム/strawberries and creamの定義として、
イチゴが10粒以上入っていることとあります。
イチゴはケント州の良質なものが使われ(規定ではない)、
新鮮なものを提供するために、
前日に摘み、当日の朝5時30分までに届けられます。
期間中、2万8000kgのイチゴと7000リットルのクリームが消費されるのだとか。

値段の推移も記載されており、
イチゴを10粒使った一番小さいサイズのもので、
1990年は1.60ポンド。最新の情報の2011年で2.50ポンドです。

イギリスには梅雨がなく、
6月から7月にかけては日が長く、
暑いといっても汗をかくほどではないので、
(天気がよければ)非常に爽快な日々が続きます。

e0038047_1425840.jpg先の情報にもあるように、ウィンブルドンでは紅茶やコーヒー、ビールに加え、
シャンパーニュ(スパークリングワイン)や
ピムス(ジンベースのリキュールを使ったカクテル。キュウリが入るのが特徴、
だと個人的には思います。炭酸水で割って飲む)といった
飲み物も多く消費されています。
まさにこれらを飲みたくなる気候のウィンブルドン・シーズンです。

e0038047_14251976.jpgところで、この時季にイチゴ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
日本でイチゴの季節は冬から春
(本来は春ですが、現在クリスマスケーキ需要などで冬の出荷が多い)。
イギリスでは初夏の果物です。
ほかにもラズベリーやレッドカランツなどベリー類の時季で、
PYO(Pick Your Own)と呼ばれる果物摘みの季節でもあります。
イギリスの代表的なプディング(デザート)のひとつ、
サマー・プディングにイチゴなどベリー類が使われるのは、
まさに季節だからです。



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by ricoricex | 2013-06-27 00:00 | お菓子

e0038047_21322247.jpgせっかく熊本に行くのだから訪ねたいなと心に秘めつつ、
しかし、その日の動きが読めず。
それでも場所だけは確認し、結局、伺うことができました。

トミーズショートブレッドハウス
熊本市内、市の中心部から少しだけ離れたところにある、イギリス菓子の店。
その店は大きな道沿いに、ちょこんと存在していました。
真っ赤な扉でなければ、見過ごしていたかもしれません。
イギリス菓子店が町にある、というのではなく、
町のお菓子屋さんがイギリス菓子をやっているといった様相。
掲載されていた雑誌などから、
勝手に、スタイリッシュで決め感のある佇まいを想像していたら、
随分と乖離があったのです。

店内は入って右手が売り場、左手と奥に厨房。
中央にレジカウンターがあり、
ピープルツリー(フェアトレードのもの)のチョコレートがおいてありました。
売り場の棚には、スコーンやショートブレッドが。
冷蔵庫にはクリームをはさんだケーキ類(ヴィクトリア・サンドイッチ)など。
アントルメはおいてなく、焼き菓子中心で、
小ぢんまりとした店内ながら、空間そのものも空気感も適度なゆったり感があります。

お菓子も、店構え同様これまた勝手に、きりっとしたものを想像していたら、
ほわっとしていて、いかにも手作り
(とはいえ、お店で販売されているものなのでだらしなくはありません)。

e0038047_21413495.jpge0038047_21414762.jpg購入したのは、イギリス菓子定番のスコーンショートブレッド
スコーンは、直径5cm、高さ3cmほどの小ぶりなサイズで、
生地に卵が入っているものとそうでないものの2種類。
さらにそれぞれプレーンとレーズン入りがあります。
(写真の円型で抜いてあるものが卵なし、菊型のものが卵入り)
e0038047_21423332.jpge0038047_21424693.jpge0038047_21422256.jpgショートブレッドは、プレーン、シトラスと白ゴマの3種類。
シトラスは柑橘類のフレイバーのショートブレッドで、
レモンの皮とオレンジフラワー水が使われています。
(写真の細長いタイプがプレーン、円がシトラス、葉っぱが白ゴマ)

イギリス菓子専門店というのは滅多にお目にかからないのですが、
イギリスのお菓子をおいています、というお店は少なくありません。
たいがい、スコーンショートブレッドがおいてあり、
実のところ、がっかりすることが多いのです。

いえね、それらはいちお菓子としては上質なものがほとんどです。
ただ、イギリスを感じるかというと、
それはまた別の問題で、たいていのところのお菓子には感じられない、私は。

イギリスで修業しました、イギリスで食べ慣れました、ということを
求めているわけでは決してないのです。
今の世の中、現地に行かずともアプローチはできますし。
もやもやっとさせられるのはそこではなく、
なんというのか、軸を感じないところにあるのです。
イギリスのこういうお菓子を自分はこう解釈している、とか、
イギリスのお菓子を通じてお菓子の世界を表現したい、ということが掴めない。
こういうイギリス菓子があるらしいからやってみよう、といった
表層的なものが多いなぁと、がっかりした気持ちになることが多いのです。

トミーズショートブレッドハウスさんのお菓子は、というと、
食べてすぐにほっとしました。
ぶれのないイギリスのお菓子だ、と。
スコーンは、材料、作り方がシンプルな分、
作り手が出やすいお菓子です。
おこがましい言い方をすると、特に卵なしは私が作るスコーンに佇まいが似ています。
やぼったくって、田舎のティーハウスで出合う、素朴でほっくりした味わい。
(トミーズショートブレッドハウスさんは、
 自然農法の国産小麦粉、オーガニックシュガーなど、
 素材も納得したものを選んで使ってらっしゃいます。
 佇まいが似ているのであって、
 味やテキスチャーも、私が作るものと同じではありません。)
一方、卵入りは、アフタヌーンティーで出て来てもおかしくない端正さ。
すくっと立っている印象です。でも、敷居は高くない。
目指してらっしゃるところが明確だとお見受けしました。

ショートブレッドはていねいなつくりがうかがえます。
全体的にぎとっとせず、
ヘザーやヒース(ともにイギリスの荒野に咲く花の種類)を思わせる
清楚かつ芯の通ったところがあります。
おもしろかったのは、白ゴマ。
白ゴマのちょっと抑えたところのある香ばしさやコクが、
ショートブレッドに合います。
和洋中折衷といった無国籍な味わいで、
ミルクティーだけでなく、
ほうじ茶や中国茶の紅茶や黒茶にも合いそうです。

お店で品物を選んでいる時、サラリーマン風の男性がいらして、
いかにも当たり前のように、スコーンを買っていかれるのが印象的でした。
すぐそこにある実直なお菓子、を見た気がしました。

thu 06/06/13



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by ricoricex | 2013-06-26 00:00 | 店レポート(日本)

イギリスのクッカリー・コースで学んでいたときに、
目からウロコなことがたくさんありました
(またそれは文化背景の違いから来るものが多く、
 strugglingでhow to surviveな気持ちでした)。
まあ、そのあたり、ご興味ある方は、以前の記事をどうぞ。
http://ricorice.exblog.jp/6943122/

e0038047_1763329.jpg目からウロコなことのひとつが、
イギリスのケーキの定番、ヴィクトリア・サンドイッチの作り方。
ホールのケーキを作るときは、
通常、日本では、高さのある円型で焼いて、
焼き上がったケーキに横にナイフを入れて、半分にし、ジャムやクリームを挟みますが、
イギリスでヴィクトリア・サンドイッチを作るときは
sandwich tin/サンドイッチ・ティンと呼ばれる浅い円型を2枚使って焼きます。

クッカリー・スクールでなぜ?と聞くと、
その方が失敗が少ないでしょ、とのこと
(浅いので、中は生焼けということが起こりにくい。
 焼く時間も短くて済む。
 スライスでうまくいなかいことを防げる上、スライスする手間を省ける)。
まあ、これは後づけでしょうが、
少ない道具で自身の技術を磨く傾向にある日本(変わってきてはいますが)と違い、
多少洗いものが増えても、効率よく合理的に、のイギリスの精神構造を見た気がしました。
このときのクッカリー・コースの模様はこちら(↓)。
http://ricorice.exblog.jp/6958610/

e0038047_1765072.jpge0038047_1764828.jpgそれはそれは強烈な体験だったので
(このクッカリー・コースで渡英したときではなかったのですが)、
ロンドンの合羽橋(というほど規模が大きくない)、
ソーホーのキッチン道具店で買い求めました。
底が抜けるタイプで、
角が丸みがあるので、紙を敷くときにかちっと決まらず、少々手こずります。。。

が、直径18cmのサンドイッチ・ティンを買うつもりが
うっかり20cmを買ってしまいまして。。。
何度か使ったものの、通常、私が使うには、やや大きい。
次こそは仕切り直しで、
直径18cmのサンドイッチ・ティンを買い直そうと思っています。

mon 08/11/10



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by ricoricex | 2013-06-25 00:00 | 買ったもの

e0038047_1722388.jpg
以前にご紹介した、卵とクレソンのフィンガーサンドイッチ同様、
手でつまんで、二口三口で食べられる小さなサンドイッチ、
フィンガーサンドイッチの代表的なもののひとつが、キュウリを挟んだもの。
これもいかにもイギリスらしいサンドイッチです。

キュウリは、ご存知の方も多いかと思いますが、
イギリスのキュウリは日本のものと違ってかなり大ぶりで、
ヘチマを細くしたような見た目です。
ということは、皮の含有率が低い。

通常、日本でサンドイッチを作るときにキュウリを挟む際は
1〜3mm程度の厚さの輪切りもしくは斜め切りにして、
パリパリした食感を出す傾向にありますが、
イギリス風の場合は、へなっとさせる方がらしい。
そのため、ピーラーで薄くスライスし、皮は使いません。
(残った皮は、もったいないので、サラダに使うなどしてください)
そして、塩をふり、しんなりとさせます。

とはいえ、サンドイッチをおいしく作るコツは、パンに水気がいくのを防ぐこと。
そのため、スライスしてしなっとさせたキュウリは、
キッチンペーパーで水気を拭き取ってからパンにのせます。
そして、バターを塗ること。バターがパンに水気がいかないようにしてくれます。
すぐ食べるのであれば、バターの代わりにマヨネーズを使っても構いません。
しかし、作ってすぐに食べないのであれば、バターのみ、
もしくはバターを塗ってからマヨネーズを塗るようにします。

パンを切るときは、ブレッドナイフがあればそれにこしたことはないのですが、
なければ、ぬれふきんを傍らにおいて、包丁をふきながらカットするときれいに切れます。
スコティッシュ・ロールのプロセスの7をご参照ください。

なるべくシンプルなのがらしいので、
ここでは塗るのはバターのみ、味つけはキュウリにふる塩のみ、ですが、
先に記したように、バターに加えてマヨネーズを塗っても、
キュウリを並べたあとにコショウ(できれば黒コショウ)をふっても、
ひと味違ったおいしさがあります。

<材料>
食パン(サンドイッチ用)……6枚
バター……適量
キュウリ……1本
塩……少々
e0038047_17224025.jpg


<作り方(調理:30分)>
下準備
*バターを室温でやわらかくしておく。

1. キュウリはピーラーでスライスする。
※最初にスライスした皮と最後に残った皮の部分は使わない。
e0038047_17243521.jpg

e0038047_17231143.jpg

2. 1のキュウリに塩をふり、全体になじませる。
e0038047_17243269.jpg

e0038047_17241251.jpg

3. 食パンは6枚すべて、片面にバターを塗る。
e0038047_17255615.jpg




(↑104の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています!



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by ricoricex | 2013-06-24 00:02 | イギリス菓子・レシピ

4. 2のキュウリをキッチンペーパーなどで水分をふきとりながら、3のバターを塗った食パン3枚のバターを塗った面の上に並べる。それを3度繰り返し、キュウリを三層にする。
※あとの3枚はそのままおいておく。
e0038047_1726767.jpg

e0038047_17264469.jpg

e0038047_17262019.jpg

5. 4で残しておいた食パンを、バターを塗った面を下にして、4のキュウリの上に重ねる。
e0038047_17263637.jpg

6. ややきつめにラップなどで包み、全体をなじませる。
e0038047_1727350.jpg

7. 適当な大きさ(8等分)に切る。
e0038047_17272972.jpg



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by ricoricex | 2013-06-24 00:00 | イギリス菓子・レシピ

茶話会


e0038047_22153276.jpg昨日、6月22日(土)、福岡市の編集室兼展示スペース「手の間」にて、
「茶話会」と題し、イギリスのお茶やお菓子事情についてお話しさせていただきました。
お越しいただいた皆様、本当に、本当にありがとうございました。
紅茶の専門家の方、料理研究家の大御所の方もお見えになっており、
いろいろ意見交換ができたのも貴重な体験でした。
いったん会を締めた後にざっくばらんにお話しできたのもよかった。
ご提供したスコーンも、普段あまり召し上がらないという方にもご完食いただき、
とてもうれしい時間でした。
主催の「手の間」さん、大変お世話になりました。

e0038047_2215672.jpgこれは、『手の間』最新号の特集、
佐賀県嬉野の「かろき舎」さんの“24節気を巡るお茶”
(本誌では、イギリスでの紅茶のあり方やマッチするイギリス菓子について、
 イギリス菓子研究家として寄稿させていただきました。)
に連動したイベント「お茶の愉しみ」のひとつ。
「茶話会」のほかにも、
6月29日までは、北海道ニセコの和菓子工房「松風」の干菓子“紫陽花”の販売や
九州の作家さんによる茶器展が、
7月8日〜13日までは、かろき舎のお茶の販売、
7月13日にはお茶講座(要予約)も開催されます。
私も、「茶話会」終了後、いちゲストとして楽しませていただきました。
ぜひお気軽に足をお運びください。
http://www.tenoma.net/2013年のイベント予定/



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by ricoricex | 2013-06-23 00:00 | イギリス菓子の会&イベント

茶話会


e0038047_17575620.jpgいよいよ本日、「茶話会」が開催されます。
日 時:6月22日(土)14:00~15:30
場 所:手の間(福岡市中央区赤坂2丁目3ー32 赤坂MOKUZO 2F  tel: 092-761-0395)
参加費:1500円
イギリス菓子についてお話しします。
スコーンは私が作ったものを召し上がっていただきます。
※予約制です。上記、手の間までお電話ください。
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e0038047_17574129.jpgこのイベントは、現在、発売中の『手の間』最新号の特集、
佐賀県嬉野の「かろき舎」さんの“24節気を巡るお茶”に連動したもの。
(本誌では、イギリスでの紅茶のあり方やマッチするイギリス菓子について、
 イギリス菓子研究家として寄稿させていただきました。)
22日の、茶話会のほかにも
6月29日までは、北海道ニセコの和菓子工房「松風」の干菓子“紫陽花”の販売や
九州の作家さんによる茶器展が、
7月8日〜13日までは、かろき舎のお茶の販売、7月13日にはお茶講座も開催されます。
お気軽にどうぞ。
http://www.tenoma.net/2013年のイベント予定/



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by ricoricex | 2013-06-22 00:00 | イギリス菓子の会&イベント