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イギリスの食研究家、食の編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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カテゴリ:イギリスのグルメ店レポート( 50 )



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これって私のなかの儀式、のようなものかもしれない。

食べるのに時間がかかるし、昼食と夕食とをうまく調整しないと、なんとなく中途半端な食事になってしまうので、積極的に摂るわけじゃあありません。
別段思い入れがあるわけでもなく、私の“試したいリスト”に入っているわけでもない。

でもね、不思議なもんで、イギリスに到着した(たいがい夕方)次の日って、
普段、運動をしないし、そんなに動いているわけでもない私が、朝から動くからなのか、昼食を食べたあと、夕食までの間にお腹ぺこぺこになっちゃうんです。
そこで夕食の約束がなければ、そうだ!とアフタヌーンティーに走ってしまう私。

この日、それが起こったのは、ハイストリート・ケンジントンを歩いていたとき。
前の年には工事中だった、アイヴィー・ブラッスリー/The Ivy Brasserie(以下、アイヴィー)がすっかりオープンしていて、中には人もちらほら。
そうだ、ここで軽く食べよう!
https://theivykensingtonbrasserie.com/
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アイヴィーは、店名にブラッセリーと名前がついているものの、フランス料理を出すところではなく、お酒も充実していますよ、飲むだけでもいいですよ、的に。
料理はイギリス料理をモダンクラシックな装いにして提供しています。
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店の中に入ったのは15時30分ごろ。
どうしようかな、とメニューを見つつ、周りを見渡すとアフタヌーンティーを食べている人が。
あっ、私も!

やや歩き疲れていて、お酒が一気に酔いが回りそう!だったので、
ぐっとおとなしく、アルコール抜きで“アフタヌーンティー/Afternoon Tea”を注文。
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お決まりの3段トレイで出てきたアフタヌーンティーは、ポーション少なめ。これなら夕食も入りそう。
内容は以下のとおりです。

<上段/お菓子>
・ラズベリー・チーズケーキ/Raspberry cheesecake
・チョコレート&塩味カラメルムース/Chocolate &salted caramel mousse
・レモンとライムのプロフィットロール/Lemon & lime profiterole
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<中段/スコーン>
・フルーツスコーン1個 コーニッシュ・クローテッドクリームとイチゴジャムとイチゴ添え/Warm fruited scone with Cornish clotted cream and strawberry preserve
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<下段/サンドイッチ>
・チキン・ブリオッシュ・ロール/Truffled chicken brioche roll
・マリネしたキュウリとディルのサンドイッチ/Marinated cucumber and dill sandwich finger
・ライ麦パン(グルテンフリー)のスモークサーモンとクリームチーズ、チャイブのせ/Smoked salmon on gluten free dark rye with cream cheese and chives
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お茶は、定番のブレックファスト・ブレンド・ティーをチョイス。
以上、サービス料込みで£22.22。


突出して、おおお〜っ!という内容ではありませんが、スタンダードは押さえ、少しだけ今のエッセンスが入っている印象です。
サンドイッチでグルテンフリーのライ麦パンを使っているあたり、その最たるものでしょう。
プロフィットロールとメニューにはあるけれど、シュークリームじゃない?って突っ込みはおいておいて、レモンのアイシングをかけ、ライムの皮をおろしたものがあしらってあり、柑橘類ならではの爽やかなフレッシュさが感じられます。
スコーンが温かくして提供されるのは好印象。私は少しだけ温めたスコーンは、ふわりとやわらかく、口の中でとけていくので、好みなんです。
生のイチゴは、正直、スコーン自体には合わないけれど、アフタヌーンティー全体のなかでは、箸休め的な役割を果たしてくれました。


近年、とりわけロンドンの飲食店ではポーションの少ないアフタヌーンティーやクリームティーを提供するところが少なくありません。
量が少ないと、前述したように食事のコントロールに頭を悩ませないので、これはありがたい。
お店側も、とりわけ賃料が高騰しているロンドンでは、量を減らして、でも値段はそこまで下げず、で利益を出そうとしているのでしょう。まあ、単純に量が半分だから値段が半分っていうのは、手間などを考えたらありえないわけですが。


お店は通り沿いの横だけでなく、奥にも広い。
ブラッスリーというように、ブラッスリーらしい内装はなかなか落ち着きます。
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wed 09/11/16


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○アフタヌーンティー@オランジェリー/The Orangery(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25239247/
○日本風アフタヌーンティー@マガジン・レストラン/The Magazine Restaurant(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22477020/
○アフタヌーンティー・バスツアー by BBベーカリー/BB Bakery(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22451445/
○アフタヌーンティー@ベアズ・オブ・ブルームズベリー/Bea's of Bloomsbury(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/19438004/
○アフタヌーンティー@スケッチ/Sketch(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/19376254/



(↑104の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています!



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by ricoricex | 2017-04-24 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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私自身のための備忘録。
気がついたらそこにあって、気がついたらなくなっていた店。

ロンドンで私が拠点としていて、そこのエリアの空気感がす〜っと体になじむのはアールズ・コートです。
ロンドンは西側、地下鉄のピカデリー・ラインとディストリクト・ラインが乗り入れ、ゾーン1と2の境。
かつてはユースホステルがあったり安宿があったりで、カジュアル旅行者の宿泊エリアでした。
あとコンサートやイベント会場で利用されるエキシビション・センターがあり、
この2つの目的で訪れる(た)人がいるんじゃないか、と。
逆に言えば、ほかにめぼしいものはなく、雰囲気は山の手の下町。
東京の三軒茶屋あたりが近いなぁ。
三茶界隈をうろうろしていた時期が人生で一番長く(居心地がよかったので長く住んだ)、だからこそ、私にとってしっくりくるのです。

そんな場所なので、飲食店に関してもチェーン店や、ちょっと脇道を入れば昔からやっているお店はちょこちょこあるのだけれど(だいぶ減ったけど)、あくまで近所の店感覚。
ふらっと行ってふらっと入って、なところが主流。
メディアに取り上げられたり、とか、知る人ぞ知る名店があったり、とか、というわけではありません。


数年前、アールズ・コート駅をアールズ・コート・ロード側に出て(たいがいこっちを利用するのですが)、フラム方面に向かって歩いていたとき。
「あれっ、こんなお店あったっけ?」な前を通りました。
そのビストロの見た目は、いかにも昔からず〜〜〜〜〜っとあったような佇まい。
モダンがどうの、とか、シェフの技がどうの、とか、とは違う、
昔ながらの普段着のフランス料理をまっとうな手法で実直に提供している店、という印象でした。
店構えも奇をてらわずレイドバックしたかのよう造りで、周囲になじんでいます。
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ある日、アールズ・コートに用事があり、それが終了したときは午後2時前。
いざ、お昼を!

で、はっと思い出したのが、このお店、ガーニェ/ガルニエ/Garnierでした。
http://www.standard.co.uk/goingout/restaurants/garnier-review-8049484.html

すぐに営業時間を確認すると、水曜日のこの日は営業。
ランチ営業もしていて15時まで、
しかもおトクなセットメニューもある、とのこと!
すぐさま駆け込みました。


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ロンドンの多くのお店がそうであるように、奥に長い。
木の床には、4人がけテーブルが10席以上。
木製のイスにえんじ色の座面とソファ。
四隅が曲縁を描いた大きな正方形の鏡がクリーム色の壁に飾られ、その鏡の間を絵画が占めています。
内装も、いかにも上質なビストロといった様相。
えてして、モダンだったり、シンプルだったり、デコラティブだったり、個性を出そうと頑張ってしまいがちで、それはそれで楽しかったり感心したりするのですが、
こういうありきたりを実践するのってありそうでなく、直球勝負って意外とむずかしい。
やもするとやぼったくなっちゃうもんね。

私のテーブルを担当してくれたスタッフは、中年のフランス人(発音ですぐにそれとわかる)。
「いかがですか、マダム」「どういたしましょうか、マダム」とマダム、マダムを連呼されるのは、ほかのロンドンのお店と同じだけれど、今どきのフレンドリーな接客ではなく、くだけず、ひっこり笑わず(冷たい表情ではない、少し口角はあげるけれど)。
身のこなしも、あっ、この人、由緒正しいファインダイニングにいたか教育を受けた人なんじゃないかなと思わせるに充分。
あ〜、こういうアプローチのサーヴィスも久しぶりだなぁ。

肝心のメニューは、というと、2コースのセットメニュー、コーヒー(エスプレッソ)付きで£18(同内容でディナーは£22)。
前菜&メインはプリフィクスで、私が選んだのは、
・前菜:カリフラワーのポタージュ/Potage Dubarry/Cauliflower Cream Soup
・メイン:ホロホロチョウのロースト、レンズマメ添え/Pitade aux Lentilles/Guinea Fowl with Braised Lentils
これにスパークリングウォーターを注文し、サービス料込みで、しめて£24.30。
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カリフラワーのポタージュ、フランス語でPotage Dubarry、直訳するとデュ・バリー夫人のスープ。
カリフラワーのスープがなぜ、デュ・バリー夫人のスープかって?
かつてのフランス国王、ルイ15世が大好きだったもの、それはカリフラワーと(愛人の)デュ・バリー夫人だったから。
それでフランスではカリフラワーを使う料理を、Dubarry/Du Barryという名前をつけて呼ぶのです。
こういうクラシックな名称と、これまたクラシックな料理があるのは、この店らしさを物語っているよう。

料理はスープもお肉もしっかりめに塩をきかせ、ホロホロチョウの焼きもしっかりしていて、王道だなぁ、と思わせるものでした。
フレッシュな野菜などではなく、豆の煮込みを合わせるのも、クラシックなフランスっぽい。
現代の軽やかなフレンチも楽しいのですが、私自身の好みは骨格のしっかりしたフランス料理。
手頃な値段で、こんな真っ当なものが食べられるのはうれしいなぁ。

私がいいなぁ、と思ったのはパン。パニエには2種類のパンが入っていて、ひとつは定番のバゲットをカットしたもの。
もうひとつがバゲットを細長く切り、油(オリーブオイルだと思うけど、こういうフランス料理を出しているところだとバターかなぁ。半々かなぁ)をたっぷりふりかけオーブンでぱりっと焼き、粗塩(岩塩)をふったもの。
塩はそこまでたくさんふっていないけれど、粗塩なので塩気がときどきバシッとくる。
実においしい。ワインが欲しくなる。
古くなったバゲットの再利用だと思うけれど、そのパサパサを逆手にとってクリスピーに仕上げてあります。


ちなみに、私が選ばなかったほかのメニューはこんな感じ。
・前菜:カンパーニュ・パテ/Terrine de Campagne/Country Coarse Paté
   スモークサーモンのサラダ、ポーチドエッグ添え/Salade de Saumon Fumé, Ouef Poché/Poached Egg and Smoked Salmon Salad
・メイン:ハドック(コダラ)のカニ・ホワイトバワーソース/Aiglefin, Beurre Blanc au Crab/Baked Haddock, Crab White Butter Sauce
   マッシュルームのリゾット/Risotto aux Champignons Sauvages/Mushrooms Risotto


ところで、私は仕事柄、厨房で困らない&メニューが読める、つまり料理や製菓・製パン用語、ワイン用語と素材(野菜、果物、肉、魚など)程度のフランス語は習得しています。
日常会話だったり、雑誌を読んだり、という一般的なフランス語については、学校に行っていた時期はあったものの、普段使わないこともあってすっかり錆び付いていますが。
それでも食に関するフランス語は接することが少なくないので、こっちはまだ大丈夫で、ほっとした次第。

実際、歴史的&距離的に近いこともあり、イギリスでは特に食に関してはフランス語がそのまま使われることもあり、フランス語知っててよかったなぁ、と思うのはこんなときです。
なので、stragglingでsurvivingな現地のクッカリーコースの日々も、フランス語の食用語が理解できたことで何度助けられたことか!


2017年4月現在、ガーニェは存在しません。
2016年9月に閉店しました。
オープンしたのは2012年7月ですから、わずか4年の開業期間。
ちなみに、ガーニェという店名はオーナーの名前からつけられました。
Andy Hayler’s Restaurant Guide, Garnier
https://www.andyhayler.com/restaurant/garnier



そして、後で知ったのですが、このガルニエ氏とシェフのヘンリー・ハリス氏がオープンさせたレストラン、ラシーヌ/Racineが、ナイツブリッジのブロンプトン・ロード沿いにありまして。
ガーニェが王道クラシック・ビストロなら、ラシーヌは王道クラシック・ブラッスリーといった様相で、
ここも私、気になっていたんですが、一度も訪問できないまま、2015年1月にクローズ。

Henry Harris closes French restaurant Racine
http://www.bighospitality.co.uk/Business/Racine-restaurant-closure


Andy Hayler’s Restaurant Guide, Racine
https://www.andyhayler.com/restaurant/racine


2002年オープンだったので、幾度となく前を通っているのですが、賃料の高騰で撤退という判断をくだしたようです。
いつまでもあると思うな、ですね。。。
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thu 29/10/15


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○ランチ@パデッラ/Padella(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25657886/
○ランチ@ソム・サー/Som Saa(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25151358/
○カレー・ランチ@インディアン YMCA/Indian YMCA(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25683596/
○ロンドンのビストロ・ベスト5 → http://ricorice.exblog.jp/22404966/




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by ricoricex | 2017-04-20 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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今は昔、になりつつありますが(賃料の高騰、世界各国&モダンアレンジといった飲食バリエーションの豊富さで、イギリス随所に点在する昔ながらのカレー屋はなかなか厳しい状況におかれています)、
イギリスの国民食といえばカレー。

植民地支配の善し悪しはおいておいて、
ヴィクトリア朝(1837〜1901)を中心とする時代は、イギリスはまさしく大英帝国。
世界からいろんなものを持ち帰りました。

スパイス、そしてカレーもそのひとつ(ちなみにカレー粉は、自分で調合するのは大変だからあらかじめ混ぜとこーぜ!といういわば合理的精神から、イギリス人が作ったと言われています)。
そんななか、ロンドン初のカレー屋さんは登場したのは1810年とか(↓)。
Curry house founder is honoured
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/london/4290124.stm


ヴィクトリア時代にカレーはすでに人気を誇っていたそうです。
ただ、ですね、ここで言う人気とは、あくまでアッパーな方々の間で、だったんじゃないかな、と推察します。
一般庶民が、日本をはじめアジアの国よりももっとソーシャルな場である飲食店で食事をしたとは思えない。しかもエキゾチックなものを日常的に食べたとは考えにくい。
豪華絢爛な面ばかりがクローズアップされるヴィクトリア朝ですが、庶民の生活はうんと厳しかったはず。
だからこそ、ヴィクトリア時代には1500万人ものイギリス人が新天地を求めて、アメリカやカナダなど国外に渡ったわけだし。


では、一体いつイギリスでカレーが“庶民の味”として今日のような市民権を獲得したのか?
1950年代、と私は推察します。
第二次世界大戦が終わり、配給の時代を経て、ようやく平穏を取り戻した時代。
当時のイギリスは現在のようの国境がどうのという時代ではありませんでしたし、とりわけ植民地だったインドやスリランカなどの国との関係は深く、これらの国々から学生として労働者として、多くの人々がイギリスにやってきたのがこの頃。

人が集まればコミュニティができる。モノや食事を提供する場所も生まれる。
ロンドンのフィッツロヴィアは学校もあったり、当時のボヘミアン的な場所でもあったりで、この地にカレー屋さんができ、“庶民の”イギリス人がカレーに親しむようになった、と。
手軽な持ち帰り(テイクアウェイ/Take Away)ができることも手伝い、“安くていけるじゃん!”みたいなノリでわ〜っと広まったのではないでしょうか。

私の考察、実に的を射ていると思います!(自画自賛! すでに論文として成立しているのかな? きちんと裏付けをとる作業をすれば、論文にできそうだな、マジで)


枕が長くなってしまいました。
これには理由があります。現在のようにカレーがイギリスに広く浸透するきっかけとなるべく、“安くていけるじゃん!”と人々が立ち寄るようになったスポットのひとつに、それこそロンドン・フィッツロヴィアにある
インディアン・スチューデント・ホステル YMCA/Indian Student Hostel YMCAがあるからです。
http://www.indianymca.org/
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そう、イギリスのカレーの聖地ともいえる場所です。
もっともここ、Indian Student Hostel YMCAと呼ぶのも、頭文字だけとってISH YMCAと言うのもまどろっこいしいので、
インディアン YMCA/Indian YMCAの方が通りがよく、実際に看板もURLもそうなっています。

YMCAというように、各種の講座やサービスのほか、宿泊施設を兼ね備えており、1泊だけから1週間単位で長期滞在も可能。5週以上の滞在だと、当然、かなりお得。
そして一般に利用できるのが、このインディアン YMCAのカンティーン(食堂)というわけです。要は学食みたいなもんですね。
親切にも、建物の前にはメニューを記した看板が!
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カンティーンは、建物のメインエントランスを入って右手、レセプションの前を通った、大きな扉の向こうにあります。
ホールともいえる広いスペースに、テーブルがだだ〜んと並んでいて、100人以上収容できそうなほど。
学生だけでなく、いかにも近所の人や教授っぽい人や、人種、性別、年齢もさまざまです。
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このインディアン YMCAのカンティーンはセルフ式になっています。
カンティーンの扉を背に、テーブル席の間の通路を通った奥で、まずは料理をピックアップ。
トレイをとり、カレー、ご飯もの、スナックもの、次いで箸休めのチャツネとか、向かいでラッシーなどをとり、カトラリーをのせて、会計。
ラッシーにはふたがしてあります。食べている最中に、カレーが入らないようにってことなんですよね。ありがたや〜!
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席をとっとかなくっていいかって?
大丈夫! 充分なスペースがあるし、ホールスタッフの人が食器を片付けたり水を補充したり掃除をしたりで動き回っていて、彼らが「あそこあいてるよ」みたいに教えてくれます。


私が選んだのは、
・ピラフ/Pilau Rice £2.10
・チキンカレー/Chicken Curry £3.00
ライタ/Raita(ヨーグルトとキュウリなどの野菜で作る箸休め) £0.70
・パパドゥ/Papadom(スパイシーなスナックチップ) £0.35
・マンゴー・ラッシー/Mango Sweet Lassi £1.50
これに税が加わり、締めて£7.65。

驚異の安さ! £10以下でランチ(外食)をしようなんて不可能に近いロンドンで、この値段は破壊的です(2017年4月現在、上記より少〜し値上がりしています)。
しかもどれも量も多いのよ。ありがたや〜。
シンプルに野菜系のカレーとごはんだけなら£5でおつりがきます。
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こういうところは味云々ではないけれど、でもこの値段でこれなら充分、と思わせます。
カレーはひねりのないストレートな本場ちっく。
パパドゥやピラフはマイルド。辛くない!(笑)
(いろんな人が来るから、ってことが一因でしょう)
自分でね、とテーブルには塩、コショウがおいてあります。
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そうそう卓上には水もおいてあるし、冷水機もあります。
頼めば出してくれるけれど、あらかじめ水をおいてくれてるところってイギリスでは珍しい!
まあ、セルフだから言われてから対応するよりは、前もっておいておいた方がいい、ってことなんでしょうが。

カレーは、チキン以外に、ラム、魚、エビ、
そしてベジタリアンもOKの、卵、野菜、ダル(豆)も。
箸休め的な小皿も、ライタのほか、サモサ、オニオン・バジ(インド風タマネギのかき揚げ)、サモサ(揚げ物のスナック)、チャツネなどがあり、
日本の定食屋さんでも小鉢が充実しているとうれしくなるように、心躍ります。


もちろん、インディアン YMCAではイートインのみならず、持ち帰り(テイクアウェイ/Take Away)もOK。ありがたや〜。
毎日開いていて、営業は朝、昼、夜。それぞれセットメニューもあります。

唯一問題なのは、時間。
開店時間がそんなに長くないんですよねぇ。
朝:7.30〜9.15(土日曜は7.00〜8.30)
昼:12.00〜14.00(土日曜は12.30〜13.30)
夜:19.00〜20.30
これさえ気をつければ、ロンドンでお財布にやさしい食事にありつけます。


場所は、地下鉄でいうとウォーレン・ストリート駅やグージ・ストリート駅が近いのですが、正直、旅行者の場合はこれらの駅でわざわざ降りる用事ってほとんどない、んじゃないかなぁ。

e0038047_016112.jpg有名観光スポットでもある大英博物館/British Museumからだと北西西に歩いて15分程度。
なので、散歩を兼ねて、インディアン YMCAへは大英博物館訪問のついでに行くのがいいんじゃないか、ってのが私の提案。
そうそう、日本からの留学生が多いであろう、東洋アフリカ研究学院/The School of Oriental and African Studies(通称、SOAS)は、インディアン YMCA大英博物館のちょうど真ん中らあたりにあります。
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thu 17/11/16


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○寒い日こそカレー! ロンドンのおすすめインド料理店 → http://ricorice.exblog.jp/24070933/
○ロンドンの安くて旨い店 → http://ricorice.exblog.jp/21728612/
○<イギリス料理・レシピ> キュウリのライタ【Cucumber Raita】 → http://ricorice.exblog.jp/24531322
○ランチ@パデッラ/Padella(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25657886/
○割包@バオ/Bao(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/24188784/
○ランチ@ソム・サー/Som Saa(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25151358/
○ランチ@ホワイトクロス・ストリートフード・マーケット/Whitecross Street Food Market(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25549377/




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by ricoricex | 2017-04-11 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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このベイクショップ、現在ではあまり取り上げられることはないかなと思います。
でも、ロンドンのベイキングを語るときに欠かせないショップです。
というのも今のアルチザンベーカリーのはしりであり、今をときめくモダン中近東デリ&ベイカリーのオトレンギ/Ottolenghiも、同じくアルチザンベイカリーとして支店をいくつも抱えるゲイルズ/Gail’sも、彼らが修業したのは、このベイカー・アンド・スパイス/Baker & Spice(とその姉妹店)だから。
https://www.bakerandspice.uk.com/

オトレンギゲイルズも私の好きなお店。
彼らを生み出した店とあらば行かねば!と言いたいところですが、そこまでの思い込みはなくって(笑)、まあ、それは私のテリトリーから微妙に離れたところに店舗を構えているから、という単純な理由なのですが(でも、時間の制約が大きいビジターにとって、これは大事!)。


この日、午前中ロンドン郊外に用件があった私。
ロンドンのターミナル駅のひとつ、ヴィクトリア駅に戻ったときは14時30分。
お昼は食べたものの、小腹がすいたなぁ、となり、そうだ!と向かったのが、
ヴィクトリア駅から歩いて10分ほど、ベルグレイヴィアにあるベイカー・アンド・スパイスです。
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このあたり、ペギー・ポーシェン/Peggy Porshenとかウィリアム・カーリー/William Curley (現在は閉店。当時は店舗があったんです)とか著名なお菓子屋さんもあるのですが、めいっぱいな甘いものな気分ではまったくなかったんですよね〜。
なので、(甘いものもあるけれど)パン屋さんなら!と向かったわけです。
腰を落ち着けてコーヒーも飲みたかったし。


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オーダーしたのは、フルーツバンとカフェオレ。£5.50
素朴な甘さがちょうどいい。
こういうメニューでもカトラリーが添えられるのはイギリスですなぁ(なんでもかんでも、ピザもホットドックもカトラリーで食べるお国ですから)。

よくよく考えたら、クロックムッシュなどの調理したパンメニュー、ケーキなどのお菓子はイートインできて当然ですが、この手の小型パン、クロワッサンじゃない、デニッシュ系じゃない、甘さたっぷりじゃない、素っ気ないパンをイートインできる店ってのは実は貴重かもしれない。
このときの私のように、ちょっと何か食べたい、でも甘々なじゃないシンプルなものが食べたい!ってときに使えそう。
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ところで冒頭で、このベイカー・アンド・スパイスオトレンギゲイルズの関係についてさらっと述べました、こうやってみると、ロンドンモダンは、イスラエル出身者たちが担っているのかもしれません。
同じことを感じている人はいるようで(当然か)、こちらにこのことに言及した記事があります(↓)。
Gail's bakeries: Israel comes to London
http://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/8523123/Gails-bakeries-Israel-comes-to-London.html



私がロンドン経由のモダン中近東料理が好きなのは、パンなどベイキングがいいから、ってのもあると同時に、彼らの目指すところと私の嗜好が一致しているから、なのかもなぁ。


thu 07/11/13


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○朝食@オトレンギ/Ottolenghi(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/24033167/
○テイクアウェイ@オトレンギ/Ottolenghi(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/18365143/
○カップケーキ@ペギー・ポーシェン/Peggy Porschen(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/18710427/
○ケーキ@ペイトン・アンド・バーン/Peyton and Byrne(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25414561/
○クラミック/cramique@オー・メルヴェイユ・ドゥ・フレッド/Aux Merveilleux de Fred(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/21376550/
○サンドイッチ@グレッグス/Greggs → http://ricorice.exblog.jp/21970638/




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by ricoricex | 2017-04-08 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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ここのところ秋の渡英が多い私。
あまりガチガチにスケジュールを詰めず、あいた時間はそのときのノリや気分任せにするのですが、それでもこの飲食店には行っておこう!と目星をつけてからイギリスに入ります。
全部は行けない前提でリストアップしつつ、どうにも気になって、この目で舌で五感で、できるだけ旬のタイミングで確認したくって、行くんだっ!と決めて向かう店が1〜2軒あります。

2015年はバオ/Bao
2016年はソム・サー/Som Saaパデッラ/Padella
がその最優先レストランでした。

これらのお店、料理うんぬんもありますが、その背景や店のスタンスが、私にとって非常に興味深いんですよね〜。
バオはストリートフードで評判を呼び、実店舗に発展した店。
ソム・サーバオに似ていて、ポップアップなどで力を磨きつつ、かつPRし、クラウドファンディングに実店舗にこぎ着けたパターン。
バオソム・サーの店レポートについてはこちら(↓)
 バオ http://ricorice.exblog.jp/24188784/
 ソム・サー http://ricorice.exblog.jp/25151358/


パデッラは、2016年3月にオープンした、パスタに特化したイタリア料理店。
https://www.padella.co/

・予約をとらない
・お値打ち価格で提供
という店の姿勢が話題を呼び、2016年3月のオープン以降、たびたびメディアに取り上げられてきました。
(もうひと言つけ加えると、この店、人気イタリア料理店トルッロ/Trullio
の新形態。落ち着いて食事をしたい向きは、トルッロへ、だそーです)

e0038047_0102899.jpgなわけで、行列覚悟で行きましたとも!(行列、大嫌〜い。だって、私、イギリス人じゃないもん!)
場所は、今やすっかり観光スポットとなったバラ(ボロー)・マーケット/Borough Marketのすぐ近く。

なので、週末なんかに行くとどのくらい待たされるのだろう、えらいこっちゃ!だったので、足を運んだのは月曜日。
到着したのは12時30分頃。店内は満席で、外には8人ぐらいの行列。
でも、開店時間の12時と同時に入ったお客さんが退店し始めるタイミングだったので、10分程度の待ち時間で中へ。
イギリスのランチタイムは日本より遅く、1時ごろがピークってこともあり、その後も行列は長くなっていく一方。
噂に違わぬ人気ぶりです。
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私がオーダーしたのは以下のとおり。

・前菜:ラディッキオ、クレソンとルーコラのサラダ/Radicchio, watercress and rocket salad £3.50
・パスタ:8時間煮込んだデクスター牛ラグーのパッパルデッレ/Papperdelle with 8-hour Dexter beef shin ragu £9
飲み物:サセックスのワイナリー、キングスコートのバッカス 2014/Bacchus 2014, Kingscote Vinyards, Sussex 125㎖ £5

このパスタとこのワインとはどう考えてもは合わないけれど、へぇ〜、この店でもイングリッシュワインおいてるんだ〜、の誘惑に抗えず、前菜で飲み干す、ということでオーダー。
サービスなど込みで、トータル£20ほど。
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前菜は、お皿からはみ出そうなほどもりもり!
オリーブオイルを使ったヴィネグレットソース(フレンチドレッシング)でシンプルに和えてあるだけだと思うけれど、野菜そのものが力強い味わいがあるので、それを活かすにはこれで充分。
(こういうの食べると日本の野菜の貧弱さに泣きたくなる)
シトラスの香りとクリスピーでフレッシュなワインとの相性もバッチリ!
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パスタは手打ち。素直においしい。
牛ラグーのラグーはこっくりコテコテではく、すっきり&あっさり。お肉はある程度形をとどめているギリギリで、口の中に入れるとほろほろです。
通常、パスタって乾麺の場合でアラカルトだと100gが基本だと思いますが、1.2倍はあったかと。

あっ、ちなみにパスタは提供してくれるときにパルミジャーノ・レッジャーノ(パルメザン)をおろしてくれます。
不要な人はオーダー時もしくは提供してくれるときに、No, thank you!と言いましょう。

そう、パスタも素材もフレッシュなんですよ。
(誤解のないように言うと、なんでもなんでも手打ちパスタがいい、ってわけではないけれど、この店のフレッシュなスタイルには断然手打ちが合っている)
だからこそ、回転をよくして、ロスを出さないようにしているんだろうなぁ。

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当然ですが、待っている人が多いので、落ち着いて食事をするには不向きです。
大きな窓からは外の行列が見えるので(戦略だろーなー)、落ち着かない。
なので、お店側もそう言っているようにどっしり腰を据えて食事をしたい人は、姉妹店のイタリア料理店トルッロへ行きましょう。

とはいえ、行列にもよりますがさくっと食べたい時にはうっけつけ。
注文をしてから、さほど待たずに料理が出てきますし。
パスタは苦手な人がそうそういないと思うし、アクセスもいいので、パデッラは覚えておくと便利な一軒です。
外食はソーシャルな場である傾向の強いイギリスで、ひとり客が多いのもこの店の特徴です。
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mon 14/11/16


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○割包@バオ/Bao(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/24188784/
○ランチ@ソム・サー/Som Saa(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25151358/
○オブザーバー・フード・マンスリー・アウォーズ2016 → http://ricorice.exblog.jp/24741584/
○「Hot Dinners」が選ぶ、2016年ロンドンのベスト・フード&レストラン → http://ricorice.exblog.jp/25092675/
○2016年にオープンし、すでにロンドンの顔になったレストラン・ベスト16 → http://ricorice.exblog.jp/25293490/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

プロフィール ・活動内容  ・著書
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by ricoricex | 2017-04-01 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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昨年、2016年秋にケンジントンに移転しましたが、いまだにデザイン・ミュージアム/Design Museumといえば、テムズ川沿い、シャッド・テムズ/Shad Thamesはタワーブリッジ/Tower Bridgeの近くにあった印象が強い。
デザイン・ミュージアムザ・コンランショップ/The Conran Shopでおなじみ、テレンス・コンランによる私設ミュージアム。モダン建築の展示をよくやっていて、私がロンドンを訪問するたびに向かうスポットでもあります。
これまでで一番素晴らしい展示だったのは、2001年春のルイス・バラガン展。貴重な展示を惜しみなくなされ、1日充分時間をとって行ったのに足りず、後日再訪した次第。

デザイン・ミュージアムの1Fにはカフェ、2Fにはブループリント・カフェ/Blueprint Caféというレストランがあるのですが、目と鼻の先、よりタワーブリッジに近いところに、同じくコンランが経営するレストランのひとつ、ル・ポン・デ・ラ・トゥール/Le Pont de la Tourがあります。
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e0038047_1433688.jpgこれは、デザイン・ミュージアムがまだ元の場所、テムズ川沿いのシャッド・テムズにあったときのこと。
この日、デザイン・ミュージアムの展示はルイス・カーン。オープン間もなく入館し、ミュージアムを出たときはちょうどお昼頃。
本当は移動先でお昼を食べるつもりだったのですが、前を通ったときに声をかけられ、また、この店はいかにも気持ちよさそうなテラス席が広がっていて、天気がよかったこともあり、つられて中へ。
ファインダイニングとまではいかずとも、カジュアルでは決してない、やや敷居の高そうな店で、声かけるって(大声を張り上げないにしても、要は呼び込みですね)、どういういことよ!という好奇心に負けたかも(笑)。

中に通され、担当してくれたスタッフのお姉さんも気さくでフレンドリーでした。
このお姉さんが村上春樹の大ファンで、あなたどこから来たの? 日本なの? 私ね、と話し始め、こないだあったサイン会に行きたかったけど行けなかったのよ、と喋ること!
(私自身は村上春樹は得意でないのですが、小説然り、音楽然り、映画然り、こういう文化の共通言語があるってのはいいもんです)
飲み物を運んでくれたお兄さんも親しみやすかったなぁ。
なんだろう、この店の見た目とスタッフの接客のギャップは!(笑)


私がオーダーしたのは、3コースランチ£30。
これにお水(午後の予定があったので、お酒はぐっと我慢!)と、エスプレッソをつけて、サービス料込みで、しめて£45近く。
メニューは前菜、メイン、デザート数種からそれぞれ選べるプリフィクスで、私が選んだのは、
・前菜:ビーツのサラダ/Salad of Beetroot, Endive, Cobnuts, Goat's Cheese & Olive Mousse
・メイン:ヨークシャー・ダック/Duo of Yorkshire Duck, Sweet Potato Fondant, Baby Turnip, Mushroom Broth
・デザート:ストロベリー&シャンパーニュのスープ仕立て、パンナコッタ添え/Strawberry & Champagne Consommé, Vanilla Pannacotta
ミニャルディーズ/プティフールもついて、なんだか得した気分です。
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料理は、ひと言でいうとソツのないもの。
コテコテしていなくって、味つけもあっさりしているので、スムーズに食べられます。

ちなみに、2コースの場合は£25。
今回私が選ばなかったほかのメニューはこんな感じ。
・前菜:Parsnip Velote, Slow Cooked Hen's Egg, Smoked Bacon, Trompette Mushroom
   Loch Var Salmon Ceviche, Pomegranate, Red Onion, Lime, Chilli
・メイン:Pan Fried Sea Trout, New Potatoes, Peas, Beurre Blanc
   Stuffed Piquillo Pepper, Tomato Cous Cous, Fried Courgette, Sauce Verte
・デザート:Caramelised Apple, Calvados Crème Fraîche, Artlette, Apple Blossom
   Sorbets Maison

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この店で特筆すべきは、はっきり言って立地です。
テムズ川を正面に、遮るものなく眺められるのが最高のごちそう。
ル・ポン・デ・ラ・トゥールはテムズ川に沿って横に細長い造りになっていて、めいっぱいテラス席があります。
この日、やや風があったので、中の席にしたのですが、中の席ですら大きな窓が配され、開放感いっぱいなので、テラス席の快適さは申し分ないでしょう。
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料理の値段も驚くほど高くなく、しかもこの立地。
私は、肩肘張らないデートで使うのにいいんじゃないかなぁ、と思っています。

また、このレストラン、ル・ポン・デ・ラ・トゥールで扱っているパンは自家製。建物の川側がレストランで、内陸側にはベーカリー&ショップ。ここでパンを焼いて販売、食材も売っています。
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デザイン・ミュージアムが移転したので、こちらのエリアは足が遠のきそうですが、タワーブリッジを訪問されるみなさん、このエリアにはル・ポン・デ・ラ・トゥールを筆頭にしゃれた飲食店がいくつもあり、何より川景色が楽しめ、旅気分を盛り上げてくれますよ。
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mon 15/09/14


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○新、デザイン・ミュージアム、本日オープン!(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/24966210/
○ 断言する! 村上春樹はノーベル賞を獲れない → http://ricorice.exblog.jp/25393074/
○ 私と村上春樹 → http://ricorice.exblog.jp/22460048/
○7日目<2010年11月04日(木)> → http://ricorice.exblog.jp/16294945/
○ランチ@テロワール/Terroirs(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25260314/
○ランチ@ソム・サー/Som Saa(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25151358/
○ランチ@ブックス・フォー・クックス/Books for Cooks(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/23968640/
○ランチ@クロブタ/Kurobuta(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/23936417/




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by ricoricex | 2017-03-22 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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うわさはず〜っときいていて、ロンドンは東!ってのもず〜っと言われていて、
でも、行くとなんだか心もとなく、あんまり積極的に足が向かないのです。
というのもですね、私は、ロンドンは西のアールズ・コート界隈(エリア開発が本格的に着手されるとまったく変わるだろうなぁ)が拠点で、山の手の下町が、東京でいうと三軒茶屋のようなところがしっくりなじむのです。

そんな私が重い腰をあげて、やっと行ってきました。
目指したのは、ヴァイオレット/Violet
http://www.violetcakes.com/
ハックニーにあるケーキ屋さんです。


2000年代半ば頃から、カップケーキはイギリスのお菓子の新定番となりました。
それは、これまであったフェアリーケーキと呼ばれる素朴な、せいぜい仕上げにアイシングをかけた伝統的な小ぶりのケーキ、おばあちゃんが家庭で作ってくれるお菓子とは装いが変わった、カラフルなバタークリームをたっぷりのせたカップケーキ。
アメリカ合衆国からやって来て、イギリスに定着。現在は落ち着いていますが、カップケーキ旋風とも呼べるほどの人気を博し、一大産業にまでなりました。
ハミングバード・べーカリーや日本にも店舗を構えるローラズ・カップケーキがその代表でしょう。

このヴァイオレットもカップケーキが看板アイテムではありますが、ほかと一線を画しているのは“シック”ってこと。
淡いパステルは、カラフルでかわいい、というよりも、色味を抑えて上品、な趣です。
ヴァイオレットの最大の特徴はオーガニック食材を使って手づくりでひとつひとつ作っていること。色がぎとぎとしていないのも、そのせいかな〜と思うのです。

まあ、これが一般的なヴァイオレットの特徴ですが、私が、ほおおおおおお〜!ってなり、だからこそ行きたい!と熱望した理由は、このお店をやっているクレア・プタク/Claire Ptakがもともとフードライター/フードスタイリストで、自身のビジネスとしてケーキ屋を始めたってこと(もっとも、ロンドンに移る前は、カリフォルニアのシェ・パニース/Chez Panisseで働いていたわけですが)。
まあ、これは私自身がメディア側の人間で、でも自分自身の仕事もね(これが、私の場合は“イギリスの食研究家”)、って思っているからなのですが(笑)。

彼女のケーキ屋さんとしてのキャリアは、店舗にそこそこ近い、ブロードウェイ・マーケット/Broadway Marketのストールからスタート。
ここは土曜日だけやっているフードマーケットで、ここで販売したケーキが評判を呼び、4年後の2010年に実店舗を構えました。
現在でも、ヴァイオレットブロードウェイ・マーケットに出店しています。


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そんなわけで、狙いを土曜日に定めて、先に向かったのはブロードウェイ・マーケット
長い歴史をもつマーケットですが、いったん廃れ、再び活況を取り戻したのは2004年。
40程度で始まりましたが、今は150近いストールが出店し、ハックニーの名物マーケットとなっています。
(この日はあいにくの雨、雨、雨)

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ヴァイオレットはマーケットの真ん中ぐらいの場所にありました。
勝手に小ぢんまりしたストールを思い描いていたのですが(だって、実店舗営業もあって、手づくりで、となるとそんなにないんじゃないかって思ってもおかしくないでしょ)、アイテムも種類も多かった!
ここで買いたいのをぐっと我慢して、いよいよ店舗へGO!
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ブロードウェイ・マーケットからヴァイオレットまではそう遠くはないものの、歩くにはちと遠い。30分はゆうにかかるでしょう。
なので、バスで移動。
(初めてのエリアでさして目印もないのに、カンで移動できる自分がコワい(笑)。
 自分が地図が読める人間でよかった〜!)

ところで、ヴァイオレットの実店舗はアクセスがよくないんですよ。
最寄駅はオーバーグラウンド(アンダーグラウンド/地下鉄じゃない!)のDalston Junction。ほかにもオーバーグラウンド(ひつこいけど、アンダーグラウンド/地下鉄じゃない!)の駅が何駅か使えるけど、使い勝手がいいのはDalston Junction。
お店の周囲は住宅街で、見事になにもありません!
これは、私がなかなか行けなかった理由でもあります(私は、帰りもバスを利用し、Victroia駅まで移動しました)。


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周囲の住宅街に、ほんと、エアポケットのようにちょこんとあいた空間があり、そこにヴァイオレットは建っています。まるで、そこにお店ができるのがあらかじめ決められていたみたいに。
クリーム色/ベージュが入った白いシンプルな建物に、抑えた赤とオレンジの中間のような色合いのひさし、そして店名を記した小さな看板がさり気なく掲げられています。
建物の横には、ラクガキのように、これも抑えた緑色で“VIOLET”の文字が。
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店内は入って右にレジとショーケースがあり、ここで注文します。
小ぢんまりとしていて、量もアイテムもブロードウェイ・マーケットの方が多いかもしれません。
持ち帰りの人も多いので、注文と一緒に持ち帰り/イートインの旨を伝え、イートインの場合は2階へ移動し、注文が来るのを待ちます。
レジ&ショーケースから2階にあがる階段までの1階のスペースは厨房になっています。
10㎡ぐらいかなぁ、小さな小さなキッチン。
保健・衛生の適用範疇が日本と違うからでしょうが、こうやって作っている光景がオープンになっていて眺められるってのは、わくわくスイッチを押してくれます。そして、きちんと作ってるんだな、となんだか安心します。

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私がオーダーしたのはキャロット・ケーキとミニ・ソルト・キャラメル・チョコレートケーキ、そしてアメリカンコーヒー。しめて£7.70。
キャロット・ケーキは素朴なおいしさ。甘すぎずしっとり。
ミニ・ソルト・キャラメル・チョコレートケーキはチョコレート・カップケーキに、塩をきかせたキャラメル・バタークリームをのせたもの。
これ、甘さは確かにありコクもちゃんとあるんだけれど、後口がすっきりしていて、いい! 口のなかでやさしくとけていきます。
ていねいに作られたバタークリームのおいしさを確認できます。

インテリアはユースドの家具を配し、壁に絵が飾られているものの、基本はすっきりシンプル。
バタバタしていなくって、気持ちがときほぐされるよう。
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実は、無印良品とかKinfolkとか、私にはそぎ落とされ過ぎて、あまり得意でないのですが(ちょっとイタズラしたくなる!)、
ヴァイオレットのセンスは絶妙!
ドナ・ヘイ/Donna Hayに抑えたパステル調の色味と影を足した感じかな。

ドナ・ヘイヴァイオレットのオーナーのクレア・プタクと同じようにフードスタイリストで編集者ですが、拠点はオーストラリア。
だからでしょう、シンプルで白く開放感ある感じがベースにできるけれど、それを天気や環境が違うイギリスでやると、ヴァイオレットになるのかなぁ、って思ったりして(クレアはアメリカ合衆国育ちではありますが)。
このねぇ、影があるってのがいいのよ、ヨーロッパだなぁって思っちゃう(イギリスをヨーロッパに含むかどーかはおいておいて。陰影や汚れたところがあるのがヨーロッパっぽいのよねぇ)
センスって、世界観を伝えるために大事ねぇ。
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sat 12/11/16


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○カップケーキ@ハミングバード・ベーカリー/The Hummingbird Bakery(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/18343368/
○ローラズ・カップケーキ/Lola’s Cupcakes → http://ricorice.exblog.jp/23728917/
○ケーキ@ペイトン・アンド・バーン/Peyton and Byrne(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25414561/
○キャロット・ケーキ@ラ・パティスリー・デ・レーヴ/La pâtisserie des Rêves(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22939612/
<イギリス菓子・レシピ> キャロット・ケーキ【Carrot Cake】 → http://ricorice.exblog.jp/17561422/
<イギリス菓子・レシピ> バタークリーム【Butter Cream】 → http://ricorice.exblog.jp/22065718/



(↑104の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています!



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by ricoricex | 2017-03-13 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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ロンドンでささっとお昼を済ませたいときの強い味方。それはストリートフードです。
特に昨今、
・店舗側は、ちゃんとお店を構えるには賃料の高騰でむずかしいのでまずはできるところから
・食べる側は、ゆっくり食事を摂る時間がない、そこそこの値段でそれなりのものを
といったお互いの希望が合致していることもあり、ロンドンのストリートフードは盛況を見せています。

ストリートフードは毎日開いているわけではなく、観光客やフーディを狙ったエリアは週末、ビジネスマンの多いエリアは平日、と棲み分けができているのもおもしろい。
この日、私がお昼を食べたのも、ビジネスマン・エリア。
モダン建築の代名詞、バービカン/Barbicanからオールド・ストリート/Old Streetに北上する道、ホワイトクロス・ストリート/Whitecross Streetにある
ホワイトクロス・ストリートフード・マーケット/Whitecross Street Food Marketです。
http://www.bitecross.co.uk/
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ホワイトクロス・ストリート・マーケットは150年以上の歴史があり、ロンドンでも最古参のマーケットのひとつ。
当初は、食べ物に特化していないサンデー・マーケットでしたが、現在は平日のストリートフード・マーケットに姿を変え、その歴史を引き継いでいます。
50ほどのフードストールが道の両脇に並び、でもさほど大きくなく手頃感のあるマーケットなので、まずはざっと眺めて、気に入ったものをオーダーすればいいのではないでしょうか。
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ランチタイムが賑わうのは12時30分を回ってから。このホワイトクロス・ストリート・マーケットも然り。
イギリスのランチは、12時過ぎを目指して行けばいいかと。
というのも、イギリスのランチタイムは、日本のそれより30分〜1時間遅いんです。
日本だと11時や11時30分からランチ営業は珍しくありませんが、イギリスだと12時前は基本やっていない。混み始めるのは12時30分〜1時かな、といった印象です。
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ビジネスマン&ウーマンに混じって、
イギリスとか、フランスとか、トルコとか、インドとか、はたまたケーキなどをひととおりあれこれ眺め、私がチョイスしたのはバインミー。
そう、バゲットを使ったベトナムのサンドイッチです。
バインミーというと具材は野菜のナマスと思いがちですが、
ここのは野菜も入りつつ、豚肉や鶏肉をどんと入れたもの。
どれにしようかな〜、と思っていたら、「シャーシューがいいよ」とのことでそれを。値段は£5。

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チャーシューというものの、やわらかく、口のなかでほろほろとして食感は、シャーシューと角煮の中間といったところ。
握りこぶしぐらいの大きさのチャーシューは、外はしっかり味がついていて、中はマイルドで食感もしっとり。かじる箇所によって味や食感が異なるので、食べ飽きません。
チャーシューは注文してから、バンバンと食べやすい大きさにカットして、キュウリやニンジン、パクチーなどと一緒にはさんでくれます。

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長さ20cmほどのバゲットにこのチャーシューがドンと入って、ボリュームたっぷり。
腹持ちもよく、普段の食事や時間がないときはこういうのがいいですね。
さくっと食べようとするとファストフードとかチェーン展開しているカジュアルな飲食店になっちゃいますが、ストリートフードという選択肢もおおいにあり、です。
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wed 28/10/15


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○ランチ@テロワール/Terroirs(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25260314/
○ランチ@ソム・サー/Som Saa(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25151358/
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○ランチ@クロブタ/Kurobuta(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/23936417/
○ストリートフード@リアルフードマーケット・アット・ザ・サウスバンクセンター(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22560842/
○ロンドンのモダン住居建築ツアー 04 ~バービカン・センター~ → http://ricorice.exblog.jp/22549563/




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by ricoricex | 2017-03-09 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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おやじ、特にガテン系のおっちゃんたちが集う店に外れなし! 安くてウマい!
ってのが私の持論です。
そして、この手のお店、ロンドンにもちゃんと存在するんですよね〜。

場所はピムリコ。
ピムリコといってもピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、コーチ(長距離バス)ステーションもあるヴィクトリア駅の近く、地下鉄のピムリコ駅はテイト・ミュージアム/Tate Museumの最寄駅です。

店の名前は
リージェンシー・カフェ/Regency Cafe
http://regencycafe.co.uk/
第二次世界大戦後すぐの1946年にオープンした、いわばイギリス版めし屋/定食屋です。
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朝から夜(午後はいったんお休み)まで営業していますが、活況なのはなんといっても朝。
店のウェブサイトにも、店名の下に“Best English Breakfast in London”(ロンドン最高の朝ごはん!)と謳っているぐらいですから。
なので、まっとうな朝ごはんの時間は当然混んでいるので、ちょっと遅らせて、この日、私がリージェンシー・カフェに到着したのは10時30分ごろ。

お店に入ると行列はできていて、その数20人近かったでしょうか。
ぐるっと店内を見渡すとほぼ満席でしたが、食事を済ませている人も多く、なんせ定食屋なので回転は速い。座れないことはないだろうし、いざとなったら相席をお願いしよっ、と。
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ちなみにリージェンシー・カフェ、通常のお店とちょっと変わったオーダースタイルです。
というのも、最初にレジで注文をして、そのあと料理ができたら呼ばれたら、レジに受け取りに行くのです。
日本では、たとえば高速道路の飲食店なんかだとこういうの、少なくないですよね。
でもイギリスだと、あんまり見ないスタイルです。

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具体的にどういう流れか、というと、
1. レジの行列に並ぶ
2. 待っている間にメニューを選ぶ
3. レジで注文と自分の名前を伝える(追加注文があるときは、改めて行列に並ぶ)
4. お金を払い、オーダーした飲み物を受け取る(飲み物はすぐに出てきます)
5. 席を探して、座る(飲み物をすすりながらオーダーを待ちます)。
6. 自分の名前、注文を呼ばれたら、レジへ取りにいく。
7. 自分の席に戻り、いざDig in!
8. 食べ終わったら、テーブルはそのままにして去る。(テーブルはスタッフさんが片付けてくれます。’Thanks’と笑顔でお礼を言うのを忘れずに!)
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3と6が敷居が高い!と思われる方もいらっしゃるでしょうが、リージェンシー・カフェは世界中から観光客も訪ね、外国人慣れをしていることもあり、お店の人は親切です。もし聞き逃しても、お店の人や周囲の人が「おい、お前じゃねーか?」って教えてくれそうです(多分)。
そもそものメニュー選びに迷ったら、レジで注文する前に相談すればいいし。
(後ろで待っている人のことも気にしなくていい。こういうのは当然の権利の国なので、急かされることはありません)

とはいえ定番メニューがありまして、朝だと
Set Breakfast Deal(朝食セット) £5.50
・卵料理(目玉焼き)1個
・ベーコン2枚
・ソーセージ1本
・ベイクドビーンズかトマト
・パンかトースト
・紅茶かコーヒー

この日、私がオーダーしたのもコレ。
・卵料理(目玉焼き)1個
・ベーコン2枚
・ソーセージ1本
・ベイクドビーンズ
・トースト
・紅茶
にしました。
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ベイクドビーンズが通常の大きさ、約400gの缶1缶使ってる?ってなほどの大ボリュームで、皿の中でベイクドビーンズがどどど〜んと広がっています。。。
トーストは2枚。バターをケチケチせずたっぷりつけてくれるのがうれしい。
この朝食セットは、エキストラでブラック・プディング、バブル・アンド・スクィーク、ハッシュ・ブラウンをつけることもできます。

まあ、こういうところはですね、なんせ安いわけだし、極上の質ってことはないけれど、いつ行ってもおなじみの味に出合えて、安心できる定食屋さんなんですね。
この手のお店、昔は“Greasy spoon(ぎっとぎとのスプーン)”なんて言っていて、ちゃんと洗ったのかどうか怪しい(そんなことはないんだけど)カトラリーや、フチの欠けたマグといった食器が使われ、床もねちゃねちゃってところもあったけれど、時代は移り、お店は清潔です。ご心配なく!
回転が速いこともあり(だからといって早く出なきゃ、ってことはないのでご安心を!)、スタッフもキビキビ動いています。
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リージェンシー・カフェは、今や観光名所にもなっていて、盛況なのですが、この手の昔ながらのめし屋や食堂は激減しているのが現実。
単に食事を摂るだけでなく、ロンドン、イギリスの食文化を体験する場としても貴重な、今も残っている“Greasy spoon”の系譜にある店のひとつです。


最初にガテン系のおっちゃんが多い、と書きましたが、実はこのエリア、国会議事堂も近くでMP(Member of Parliament)/(下院)議員たちの姿もよくみます。
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thu 10/11/16


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○朝食@クラークス/Clarke’s(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25317514/
○朝食@オトレンギ/Ottolenghi(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/24033167/
○ロンドンでパワーチャージできる朝食を提供している店6選 → http://ricorice.exblog.jp/25039201/
○ロンドンで食べるイングリッシュブレックファスト・おすすめ10選 → http://ricorice.exblog.jp/24846252/
○ロンドンの朝食スポット・ベスト58 → http://ricorice.exblog.jp/24597366/
○ロンドンのベスト・ブレックファスト29選 → http://ricorice.exblog.jp/24258599/




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by ricoricex | 2017-03-03 00:00 | イギリスのグルメ店レポート

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最初に断っておくと、ペイトン・アンド・バーン/Peyton and Byrneセント・パンクラス/St Pancras店は、2014年12月31日(水)をもって閉業しています(ほかのお店はやっています)。

お店がなくなる前、2013年秋に訪問したので、備忘録として。


e0038047_0376.jpgセント・パンクラスとはロンドンにいくつかあるターミナル駅のひとつ。
(地方へ向かうターミナル駅はロンドンにはいくつかあり、東京駅のようにひとつに集中していないんです)
よく知られるところでは、ヨーロッパ大陸とをつなぐユーロスターのターミナル駅ということでしょうか。

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この駅に入っていたペイトン・アンド・バーンは、イートインよりも持ち帰り/テイクアウェイ、そしてギフトに重きをおいていた印象の店でした。
だから、なのか、コーヒーもカップやマグといった食器ではなく、紙コップで提供。
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この日、私はセント・パンクラス駅に用事があり、ちょっとひと休みで寄りました。
たまたま、かもしれませんが、お客さんは私のほかに2組。イートインの席は10テーブルぐらいあったので、駅の賑わいに比べるとやや閑散とした印象です。

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私がオーダーしたのはレモン・ドリズル・ケーキとカフェラテ。合わせて£5.60。
レモン・ドリズル・ケーキはカップケーキ・スタイルで、白いアイシングがかかり、レモンピールがのっかっています。
ホールもしくはローフで焼いてカットしたものに、透明のアイシングしたたった、いかにも“ドリズル”ってタイプが主流のレモン・ドリズル・ケーキでは、なかなか新鮮です。
こういうのを見るとペイトン・アンド・バーンが“Modern British Bakery”とうたっているのも納得。
確かにこの店で扱っているのは、このレモン・ドリズル・ケーキを筆頭にクラシックな焼き菓子が多いのですが、今風のテイストに仕上げているんですよね。

味は、程よくバランスがあります。
甘さは確かにあり、ケーキ生地はややばさっとしたところがあるけれど、お茶と一緒ならOK。
嫌みがない甘さというのかな、後にひかないので、すーっと食べられます。


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おもしろいな、と思ったのは、お菓子の説明を綴ったパネルを飾っていたこと。
ロンドンはどこも外国人だらけですが、でも住んでいる人も多く、でも、このセント・パンクラス店に限っては、特にヨーロッパ大陸の玄関口、ってことでイギリス菓子に明るくない人の率が高いからなのかなぁ、って思ったりして。

ケーキのみならず、店内のインテリアもやわらかいグレーを基調にパステルをきかせた色使いで、嫌みがなくってかわいらしい。
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なくなってしまった店ですが、駅構内にあって、ほかのお店とはちょっと違ったベクトルで攻めていたのがおもしろくってご紹介しました。

結果論ですが、
・お茶のむならカフェに行く
・ギフト需要がそこまでなかった(憶測ですが、駆け込み、とかちょっとした手みやげを狙ったのかもしれませんが、大きなスーツケース引いてたりして荷物が多いと、したくても実際のところはそんな買い物しないよね〜、だったのでは?)
ってことが閉店に結びついたのかなぁ、って思ったりして。

mon 04/11/13


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○レモン・ドリズル・ケーキ【Lemon Drizzle Cakes】 → http://ricorice.exblog.jp/9901846/
○キャロット・ケーキ@ラ・パティスリー・デ・レーヴ/La pâtisserie des Rêves(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22939612/
○ティータイム@オリジナル・メイズ・オブ・オナー/The Original Maids of Honour(ロンドン郊外) → http://ricorice.exblog.jp/22702944/
○モンブラン@メゾン・バトー/Maison Bertaux(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/22514178/
○クロナッツ(のようなもの)in London → http://ricorice.exblog.jp/21474143/
○クラミック/cramique@オー・メルヴェイユ・ドゥ・フレッド/Aux Merveilleux de Fred(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/21376550/



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by ricoricex | 2017-02-24 00:00 | イギリスのグルメ店レポート