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イギリスの食研究家、食の編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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カテゴリ:メディアとか仕事とか( 7 )



最近の私は“メディア戦略” “コンテンツ”といった言葉に弱い。
個人事業主にとって、今はとってもいい時代なんじゃないか、って心底思います。
それはウェブなどで個人メディアを立ち上げやすく、参入しやすく、そして夢も希望もあるから。
なもんで、買っちゃったじゃないの!「編集会議」2016年春号


まだ、ぱらっとしな眺めてないけれど「校正と校閲」特集の「失敗実例集」と「あるweb編集者の告白」がいいね。
成功例よりも失敗例のほうがよっぽど、ためになる。

で、「編集会議」のなかに「若手 編集者・ライターのための推し本」
ってのがあって、一見関係のなさそうな本も選ばれているんだけれど、
私自身の強烈な推し本はこの中にはないので、しようがないなぁ、ここで紹介しましょう。


それは
編集バカとバカ編集』坂崎靖司著(二玄社)
初版1994年、20年以上前です。
これ、今でもときどき読み返す、私にとっての編集者バイブル。



いわゆる技術本でも教科書本でもありません。
昭和軽薄体を踏襲したような軽〜いノリで、編集という仕事の表から裏からを、リアルな契約書の公開も含めて綴られています。
編集者は日常的にこんなことやってるんですよ〜、こんなこと考えてるんですよ〜、こんな風に企画を立ててるんですよ〜、こんなふうにほかのクリエイター(著者の方やデザイナーさんら)とつきあっているんですよ〜、などなど、編集者という人種の実際のところをつらつらと(これが実に膝を打つ!)。
でもって、編集プロダクションという集団についても、その実態が描かれていて、うんうん、と頷いたりするのです。
例えこそ古いものの、今にも通じることが山のようにあって、編集者に限らず、特に企画畑の人には役に立つんじゃないかな。


編集バカとバカ編集』に出合ったのは忘れもしません。
1994年当時、私は編集プロダクションに勤務していて、そこの上司がおもしろいよ〜、って言っていたので借りたのがはじまり。
あまりにおもしろくって、返却すると同時に、自分で買いました。
その後、「私、編集者になりたいんです」って言ってきた、当時、大学生の女の子に貸したら、返ってこなくって、買い直し。
彼女は、結局、編集者になったのかな?


そして、なんで「編集会議」の「若手 編集者・ライターのための推し本」に過剰に反応したかっていうと、これ、伏線があったんです。

先月、東京はニ子玉川駅で電車を乗り換えたときのこと。
駅に見覚えのあるイラストとコピーがでかでかと。
先の、編集プロダクションに勤務していた頃、私は新玉川線(現・田園都市線)沿線に住んでいて、このイラストとコピーを用いた、某葬儀会社の広告をよく電車の車内広告で見ていました。
あ〜、変わってない!
(おそらく)当時と同じものを使っていること、それが今も古臭く映らないことに、すっかり感心したのです。

で、この某葬儀会社のイラスト、『編集バカとバカ編集』でイラストを担当された方と同じなんじゃないかな。
テイストが非常に似ている。

そんなわけで、二子玉川の駅でその広告に出合ったあと『編集バカとバカ編集』を読み直そうかな〜、と思っていたタイミングで「編集会議」の「若手 編集者・ライターのための推し本」のページを開いてしまったので、ついつい書いてみたくなった次第。


以下、余計なひと言。
編集会議」の「若手 編集者・ライターのための推し本」で
沢木耕太郎の『深夜特急』を挙げている人がいたけれど、こういう無頼な旅紀行は、私は藤原新也『全東洋街道』に断然軍配が上がるなぁ。
写真も文章もだけど、装丁もよかった! なんだか見てはいけないものを見た感じ。
ボブ・ディランのライブ盤『激しい雨』の白塗りディランのように、ぎらぎらした画の向こうにある、余計なまでの生々しさをそこに嗅ぎとったのです。
全東洋街道』は、『編集バカとバカ編集』を初めて読んだのと同じ頃に手にしたのですが、当時、バブルがはじけたとはいえ、まだふわふわした空気感のあった時代に、頭をピストルでぶち抜かれた気がしたのでした。



~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○誰に向けて雑誌を作っているのか? → http://ricorice.exblog.jp/24113664/
○本をどこで売るか。本を誰に買ってもらうか。 → http://ricorice.exblog.jp/24048684/
○自分の本を出したら何が起こったか? → http://ricorice.exblog.jp/24236806/




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by ricoricex | 2016-03-24 12:00 | メディアとか仕事とか

1年ほど前、自著『イギリス菓子図鑑』が書店に並び、オンラインでも発売されるようになりました。
それまで私は、本や雑誌を制作する立場にあり、自分が表に出る立ち位置ではなかったのに、いろんなタイミングが重なったこと、それこそブログで発信し続けていたことが大きなきっかけとなって、自分の本を出す企画が持ち上がりました。
映画に例えると分かりやすく、それまで製作スタッフの一員だったのが、役者として主役を張る役割も担う、といったところでしょうか。



ご存知の方も多いように、出版不況がいわれて久しい(ここでは割愛しますが、個人的には、出版でなくメディアと捉えるなど、視点をちょっと変えるだけでも突破口はいくらでもあると思っています)。
自分の書いたものを売る場合、もはや紙としての出版だけでなく、電子出版、インターネットの課金コンテンツ、メールマガジンなど、さまざまなやり方があります。
私は紙媒体の世界をメインにずっと仕事をしてきてはいますが(今もです)、紙にこだわりがなく、用途によって使い分ければいいと考えています。
『イギリス菓子図鑑』の場合は、内容を考えると、紙媒体、そして書籍でまとめるのがふさわしい、と判断し、出版にいたったわけです。


では、実際に自分の本を世に送り出したあとに何が起こったか。
私の場合をケーススタディとして開示したいと思います。

1. 自分の活動を紹介しやすく、かつ信用を得やすくなった
メリットとしてはこれが一番大きいのではないでしょうか、私に限らず。
営業ツールとして大きいことを実感。
そこには、出版へのハードルが高く、ちゃんとしたものでないと本は出せないというパブリックイメージが強いことを、ひしひしと感じます。

2. それまで知らなかった人にも、自分の活動を届けやすくなった
恒常的に行っているブログでの発信(&FBでの拡散)、オンラインメディアへの寄稿などは、インターネットに接続していないと確認できないわけですが、書籍の場合は、書店で目にとまることがあります、しかも全国各地で。
講座やイベントの場合も、当然エリアを限定するため、狭く深く、ですが、書籍の場合は広く不特定の人に、というのが可能です。
出版をきっかけに、ブログやFBページを訪問くださった方が多いことが、それを物語っています。

3. いいこともいやなことも可視化しやすくなった
私はこれまでの経験から、それがなんであろうと、受け入れてもらえることもあれば、拒絶されることもあり、その割合は、
好き:2〜3割
嫌い:2〜3割
どちらでもない:半数
かなぁ、と捉えています。
そう、なにをやっても嫌う人は嫌うのです。
ただ、日常生活だと、SNSの発達によりオンラインでわかりやすくなったとはいえ、 “嫌われる”という行為はなかなか見えづらい。
それが、作品として世に出た場合、それは公共性を伴い、見ず知らずの人に届けられ、そして手にした人たちがジャッジをくだし、今やそれを公言することも可能になったゆえ、可視化できるようになりました。

私のスタンスは、一度世に出たものは、すでに私の手元を離れ、その作品は新しいひとつの存在となるため、一切関与しません。
それがどう受け止められようと、制御できないから。
だから、いいことも悪いことも見ません。
見ていいことなどひとつもないからです。なのでエゴサーチもしない。
いいこととはいえ、本人の意向と沿っていないこともある、悪いことのなかには単に言いがかりも少なくない。
人間ですから見れば心が揺さぶられますし、そんなことに自分の時間も感情も搾取されるのは、私にとってムダ以外のなにものでもありません。

わざわざ「酷評されてるよ」と電話をかけてきた人がいました。
「そういうの、見ないから」と返しましたが、こういう人の相手をするのも、時間のムダです。
本人がいくらそういう外部の声をシャットアウトしようとも、ずかずか入られることはあるんだなぁ、と学習しました。

4. ねたみ、そねみ、ひがみで攻撃される
3にも通じますが、、、
説明不要ですね、そういうことです。
何をやってもこういう人は一定数いるので、そんなもんだ、とスルーするだけです。

5. 自著を出すことにはエリアの特性が表れる
現在、私は福岡在住で、この地でよく言われたことは2つ。
・開口一番「私も本を出したいんです!」
なかには、出版はじめ今のメディアの状況を熟知しているはずのITプランナーという肩書きの人までそういうことを言ってきたので(戦略を練っての上、ではなく、ごくごく素直に)、いかに本が強力なツールであるのかを見た思いがしました。
・「自費出版ですか?」
ずっと商業出版に関わって、自著も商業出版であって、自費出版という発想がまるでなかった私には、この言葉も驚きでした。
勘違いしないで欲しいのは、どっちがいい悪いではありません。自費出版がこれほど浸透している事実に驚愕したのです。

福岡という地のみで「私も本を出したいんです!」「自費出版ですか?」と発する人が多いということは、このエリアはそれだけ本を出したい人がたくさんいて、その人たちに向けた自費出版が盛んなのだ、ということを知る非常によい、生きたマーケティングになりました。


いずれ別記事で綴りたいと思いますが、「自分の本を出すには覚悟が必要」ということがいえるかと思います。
あっ、最後にとっても大事なことを。
お金儲けが目的であれば、これほど割に合わないことはない!ということも付け加えておきましょう。


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○本をどこで売るか。本を誰に買ってもらうか。 → http://ricorice.exblog.jp/24048684/
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by ricoricex | 2016-03-21 12:00 | メディアとか仕事とか

当初、私は「巷には私が欲しているイギリスの食情報がない!」という思いから、自身の備忘録からスタートし、しばらくして同じ思いを抱いている人と情報を共有できればとの考えがプラスされ、今もそういうスタンスでブログを続けています。

何年か前、私がイギリスの食研究家として、つまりプロとして仕事をするようになったことや、FBの広がりなどいろいろな要素が絡み、ブログでいうと月間PV(閲覧されたページ数)が万単位に達してしばらくしてブログのコメント欄を閉じました。同時にFBも気軽にコメントを入れにくい投稿に切り替えました。

なぜか?
やりとりが大変になったんです。それによって自分の生活を侵食されたくない。
もちろん、多忙な中で、ツイッター(私の場合は開店休業というか、とりあえずアカウントだけ取得した状態)なり、コメントを返したりするのが苦でない、むしろ楽しいって方もたくさんいらっしゃいます。
ですので、私の場合は頻繁な相互やり取りが向いていない、ってことなんです。


そのなかで、頭を抱える質問があり、
・ ロンドンのおすすめのレストランはどこですか?
・ 家族でイギリスに旅行に行くんですけど、どこに泊まればいいですか?
・ 今度友達がロンドンに引っ越すんですけど、どこに住んだらいいですか?
といったざっくりとした類のもの。しかも私、その人たちのこと知らないし(そう、ほとんど面識のない人が訊いてくるのです)、ましてやその人たちの知り合いとなれば、言わずもがな。
それに、なぜ、人に聞く前に、ネットで調べるなり、トラベルガイドを読むなりしないのかな? 謎です。
これ、私、“ちょうだい”攻撃と呼んでいます。

なぜなら、
・私がパン屋さんだったらパンちょうだい、って言うのかな?
・私が靴屋さんだったら靴ちょうだい、って言うのかな?
・私が銀行員だったらお金ちょうだい、って言うのかな?
って思うから。

パン屋さんだって業界内の知り合いとは情報や商品のやりとりはするし、おなじみさんには新商品を試食してみて、って渡すことはあるかもしれない。
でも、対一般のお客さんに対しては、パンを与えることで、その対価として金額を受け取る。
私なんぞ、イギリスの食にしろ、マスメディアの仕事にしろ、情報発信サポートにしろ、いずれにしろ情報を扱っていて、それに対して何かを求めるのであれば、対価は発生するのです。
(ブログは、私にとっては一種のサービスですから、ここでアップしている情報はじゃんじゃん利用してもらって構わないわけですが。)


先日、お世話になっている方を介して、イギリスをテーマにした○○○○を扱うショップをこれから開店したいという人に、お目にかかる機会がたまたまありました。
そのとき、あら、イギリスという共通項ができてちょうどよかったわね、という形で紹介され、嫌な予感がしたのですが、果たして的中。しばらくして
「渡英の際は一緒に」
という言葉が送られてきました。

私の経験上、こういう方は、
・私、英語できないんです → 通訳お願いしますね
・航空券ってどうとればいいんですか? → 私の分もとってください
・どこに行けばいいですかね? → 私が仕事で行くべきところをリストアップしてアテンドしてください
が言外に含まれているといってほぼ外れはなく、しかもそれを無料だと思っている!ということです。
これも、私、“ちょうだい”攻撃と呼んでいます。
しかも、一言、寄り添うようなことを言うと、“ちょうだい”攻撃を加速させちゃうんですよね、経験上。
なので、今では、最初にバシッと線引きをすることにしていますし、そうお伝えもします。


情報やサービスなど、目に見えないものを扱うことを生業をしていらっしゃる方々は、同じような悩みを抱えてらっしゃると思います。
なので、私の場合をケーススタディとして開示してみました。


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by ricoricex | 2016-02-26 12:00 | メディアとか仕事とか

先の日曜日、2016年2月21日に「イギリス菓子にみるドイツ」の講座を、ドイツ食品普及協会(東京・人形町)さんで行いました。
こういうイベントにちょこちょこ登場しますが、そうそう頻繁に、というわけではない。
なので、こういった直にお目にかかり、直接お声をきくのは、改めて、非常に大事だなぁと思った次第。

というのも、普段、私は、情報を扱うことを仕事の主とします。
イギリスの食研究家としても、ブログなどを通じての情報発信は欠かせないですし、ず〜っとやっているマスメディアの仕事、編集だったり企画だったり執筆だったりも、やはり情報を扱う仕事です。
最近では、個人や中小企業さんの情報発信のサポートも、仕事の比率としては増えてきていますし。

そんなわけで、そのときのテーマに沿った、先の「イギリス菓子にみるドイツ」であればそれ用のレジュメとかお見せする参考アイテムなどは持参し、お話しする内容ももちろん熟考します。
でも、実際に講座が始めると、そのときにご参加なさった方の反応やご質問などで、話がどんどん脇道にそれます。
これ、いつものことです、私の場合。

そして、これでいいんだと思っています。
だって、がっちり進行を決めて、そのとおりにやるんであれば、レジュメだけ渡すのと変わらないでしょう。ただ、その内容に沿って話すことが加わるだけで。
それよりも、そのときに来てくださった方が知りたいな、おもしろいな、と感じられるものを提供したい。
もちろん、脱線のさじ加減は、私も会場の大きさやいらっしゃる人数などなどによって変えるけれど。

これって何かに似てるな。
そう、音楽でいうところのライブです。
セットリストはあるけれど、お客の反応やリクエストに応えて演目を変えたり、即興演奏が加わったりする。
大きな場所ではむずかしいけれど、小さいハコでは珍しいことではなく、むしろそれが醍醐味だったりする。
だってお客さんとの距離が近いから、呼応しやすいんですよね。


ただ、自分がそれをやるためには、とにかくアンテナを立て、いろんな情報を収集して、自分の中で整理して蓄積しておかないといけない。
だって、どんな球がとんでくるかわからないから。
なので、ライブとも呼べるイベントや講座は、自分を常に奮い立たせるためのいいきっかけでもあるのです。


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by ricoricex | 2016-02-24 00:00 | メディアとか仕事とか

ここ数日のなかで、妙に腑に落ちたこと。
“一体コピーライターは誰に向けてコピーを書いているのか”という内容の記事を読んで、自分の中で改めてすっきり整理できたことがあり、書き留めておこうと思います。


私は、タイトルどおり、イギリスの食研究家という側面を中心に、このブログで綴っていますし、実際の仕事もこっちの比重が大きくなっているのですが、今も編集者・ライターの仕事をしていることに変わりはありません。
広告の仕事もしますが、割合としては出版の方が大きい。

ひとことで出版といっても、書籍もあれば雑誌もあるし、商業出版だけでなく自費出版の手伝いってこともある。
書籍と雑誌の大きな違いはその形態もだけれど、制作においても随分違っていて、私のような外部編集者・ライターの場合は、書籍の場合はたいがい出版社の担当編集者1人とやりとり。
雑誌の場合は、その媒体ごとにチームが組まれ、定期的に関われば、そのチームにいる複数の人とやりとりが発生します。

また、書籍の場合は、基本、広告が入らず、実売が利益に直結するのですが、雑誌の場合は広告収入がおもな利益収入。
ということは、昨今の状況(景気もですが、メディアの立ち位置やあり方が大きく揺らいでいることの方が大きいと考えます)もあって、雑誌は軒並み苦戦を強いられています。
(従来の考え方だと、と付け加えたい。このあたり、思うことはいろいろあるのですが、ここでは割愛)


気がつけば私も20年以上、この仕事をしていますから、休刊という名の廃刊になる雑誌をいくつか見てきました。
形あるものはいつかはなくなる、のです。
なくなる雑誌には大きく2つのパターンがあり、ここでは編集部という存在を軸にみてみたいと思います。

<外的要因>
・思うように広告が入らない
・会社の方針が変わった
・部数が出ない
いずれも編集部だけではどうにもならない問題(営業とか販売とか)で(こういう分け方、とっぱらっていいんじゃないの、と個人的には思う)の場合は、廃刊になるとき、編集部も寝耳に水ってこともない話じゃない。よって、私にその報告が来るときは突然ってことも。

<内的要因>
・視点が読者に向いていない
・仕事がやっつけ
はっきり言います。最悪です。そりゃ、廃刊になって当然だわな。
外からでは見えにくいかもしれませんが、1回でも仕事をすればすぐにわかる。


で、最初に戻って、
“一体コピーライターは誰に向けてコピーを書いているのか”
が、どうして腑に落ちたのかと言うと、
「この間の記事、よかったですよ。編集長にほめてもらいました」と言われたことがあり、それに私はものすごおおおおい違和感を感じたのです。

この人、誰のために仕事をしているんだろう? 誰のために雑誌を作っているんだろう?

もちろん、先に記したように、雑誌はチームで仕事をしていて、最終ジャッジを下すのは編集長です。
なので、編集長のGOがないと、掲載にいたらない、ってことは理解できます。
もちろん、編集長もいいと言ってくれ、作り手としても確かな手応えを感じ、読者の反応もよかった、ってこともあるでしょう。

でもね、「この間の記事、よかったですよ。編集長にほめてもらいました」の言葉が発せられたときは、前後の文脈からどう判断しても、“読者”という視点が欠落していたんですよ。
上司にほめられてはしゃいでいる姿にしか、私の目には映らなかった。
だから、首をひねっちゃいましたよ。あなたが上の人にほめられるために、私は仕事をしてるんじゃない、ってね。


目指すところはそこじゃないでしょう。伝えたいメッセージが読者に届けられたかどうかでしょう。
思い描いていた読者像が的外れなこともあるかもしれない。空振りが続くこともあるかもしれない。
でも、まずは読者ありき、なんじゃないの?
実際に、その雑誌に価値を見出し、わざわざお金払って買ってくれるのは読者なんだし。

その雑誌はどうなったかって? いわずもがな、です。
雑誌がダメになっている(こういう言い方、好きじゃないし、思うところはあるのだけれど、ここでは割愛)原因は、自らにもあるのですよ、自戒を込めて。


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by ricoricex | 2016-02-06 12:00 | メディアとか仕事とか


先の三連休にうれしい報告をいただきました。
昨年の2015年11月22日(日)に重要文化財 旧下関英国領事館(山口県下関市)で行った、イギリス菓子講座“知る! 食べる! イギリス菓子っておいしい 〜スコーン編〜”のご縁で、1階のショップで、拙著『イギリス菓子図鑑』をおいていただいき、それが全部売れましたよ〜、と。
うれしいなぁ。

年末に、イギリス雑貨店PISKEY VINTAGE(ピスキーヴィンテージ)(福岡市薬院)さんのイベント“英国の小さなクリスマス市”に参加した際も、ご厚意で拙著『イギリス菓子図鑑』を出させていただき、これも完売。
うれしいなぁ。


で、痛感したのは、モノはふさわしい場所でおかないと売れない、ってこと。
いえね、発売から10カ月経ちますが売上げは順調、書店などではコンスタントに売れていると、出版社の方からはご報告を受けています。
でもね、私としてはもっと売れて欲しい!
届けられる人、つまりこんな本欲しかったのよ!って人にまだまだ知られていないんじゃなかっていう思いが常にあって、その人たちになんとか届けたい! 
(これまでやってきたイギリスの食に関するイベントや、そして何より当ブログやFB(私はFBは熱心ではないのだけれど)などを通じて、潜在的な読者は多いとふんでいるのです。)

 ++++++++++

ところで、私の本、『イギリス菓子図鑑』は、
・マニアックな類に入る(一般的とはいいがたい)
・値段がそこそこする
というクリアすべき課題があります。

どういうことかっていうと、

・マニアックな類に入る
というのは、拙著はイギリス菓子104種の、それぞれの背景やいわれなどを紹介した本で、レシピも入れているけれど、これはあくまでそれがどういうお菓子を意味するかを理解するための補助的なもの。
なので、そういう使い方もできるけれど、家庭で作れるレシピ本という立ち位置とはちょっと違うわけで、誰もが気軽に楽しめる一般書とはいいがたい。
とはいえ、マニアックだから一概に売れないとはいえないんだけど。

・値段がそこそこする
2400円(+税)なので、手軽に買える値段ではない。
ぱっとみて躊躇なく買える本の値段で、1000円台、1800円ぐらいまでじゃないのかなぁ。

と思っているのです。

ということはですよ、『イギリス菓子図鑑』に2400円(+税)を払ってもいい、本当に好きな人、気に入った人が買う類の本じゃないかなぁと推察するのです。

 ++++++++++

イギリス菓子図鑑』出版の際に、記念パーティーやれば、やらないの、ときかれました。
結局やらずじまいなのですが、それは
・ご祝儀で買ってもらうには高い
・まったく興味がかすらない人もいるだろう
と思ったことが大きいから。

こういう出版記念パーティーって、本を買ったり、パーティー料金に含まれていておみやげでもらったりするんです。
それはそれでいいんです。
私だって、そのおかげでその方の世界を垣間見れたり、新しいことを教えてもらったりしてきたから。

それと、私は、イギリスの食研究家という肩書きとともに、食の編集者・ライターという側面もあり、こっちの方が長く、つまりは出版物の裏方の仕事をずっとしてきましたし、今もそうです。
編集だったりライターという立場で関わる本の場合は著者ではなくって、でも自分が携わるものは、やっぱり売れて欲しい。
それで、ここの出版社や編集部は興味をもってもらえるかな、そして新刊紹介のページで取り上げてもらえないかな、という願いで献本もしていました。

でもね、いざ、自分の本となったときに、これらのやり方ってちょっと違うかも、と思ったんです。
著者という当事者の立場になって意識が変わったからなのか、たまたま時代の潮目のタイミングに当たったからなのかはわかりません。
そして、これまで見てきたやり方を踏襲しなかったのは、先に述べたように、
・ご祝儀で買ってもらうには高い
・まったく興味がかすらないかもいるだろう
も理由としては大きい。

後者の
・まったく興味がかすらないかも
は、とはいえ、実際に手に取ってもらわないと分からないわけですから、とりあえず献本するというやり方もあるのだけれど、ぱらっとめくってふ〜ん、の可能性も持つわけで、それはあまりに悲しい。
(買ったものをその後どう扱うか、BOOKOFF(ブックオフ)に売りさばこうが捨てようが、はその人次第なので、それはどうでもよくって、要は、一瞬でもおもしろそうと感じ買ってくれた、その行為だけでありがたいわけですが、渡す場合は事情が違う)


上記の理由に加えて、むしろこっちを考えていかないといけないのですが、前述したように時代が大きなうねりをあげながら変わっているたこともあり、雑誌の新刊紹介や、たとえ新聞の一面広告を打ったとしても、果たしてどれほど効果があるのか、今や大きな疑問です。
もちろんこれらは不特定多数の人が対象ですから、無意味ではありません。
でも、以前ほどの効力はもはや期待できないでしょうし、きちんと届いているかどうかについては、あわよくばといったところではないでしょうか。


本をどこで売るか。本を誰に買ってもらうか。

 ++++++++++

数字としてはつかめていないのですが、
イベントや、イギリスの食に関連しているところで売るのが売れる、というのが今の私の実感です。
何を今さら、かもしれませんが、私が体験し、肌感覚でそう思うのです。

イベントであれば、私もご一緒してますし、ノリでご購入くださる方もいらっしゃるからでしょうが、そこではやはり売れる。
また、冒頭で述べたように、私が不在にも関わらず(本人がいなければ気遣う必要もないし、その場のノリってこともないから冷静に判断できるでしょう)、イギリスの食に関連しているところで売れるということは、本当に欲している方が見つけて買ってらっしゃるんだなぁと思うのです。
実際に、東京のフランス&イギリス雑貨店でも見本をおいていただいており、ご興味をもった方が購入されているというご報告もいただいていますし。


ということは、
・適したところで売る、ってのが大事
・さらにそれを押し進めるために、どさ回り(イベント)が必要

と考えるわけです。

 ++++++++++

つまり、今のお店のあり方を抜本的に見直す時期にきているのかもしれません。
そうでないところが増えたとはいえ、現状、店舗のあり方は、効率重視、仕入れや流通の仕組みありきで成立しているわけでしょう。
本屋がいい例で、出版物の流通の仕組みは独特ですから、本や雑誌を扱う。

でも、お客さんって果たしてそうなのかな?
たとえば、タイに旅行に行きたい人がトラベルガイドを探しに本屋に来たときに、ガイドなり会話集なりを買ったと同時に、旅行用品、それはスーツケースだったり、帽子だったり、アメニティグッズだったり、はたまた今はタイに在住している日本人も多いから、そういう人向けのおみやげがおいてあったり、旅行代理店が入っていてもいいかもしれない。
現地気分の予行練習じゃないけれど、タイ・カフェがあるとさらによし。
そういうのを統括して扱っていれば、一度にすべて、とはいわないけれど、タイ旅行に向けての基本的に必要なことは、そこでオッケーなわけです。

要はモノのジャンルではなく、シチュエーション切りに転換するってこと。
私の場合は、イギリスの食といった具合に。
今でもやっているところあるけれど、本格的にそっちのベクトルに向かって本腰入れてやる時期に来ているじゃないかな。

で、もってそこに関連イベントが加われば、お店側も集客の糸口になるし、関わる人も自分の活動をプロモーションできる。
これが今の時代のどさ回り。
これまでのイベントを通じて、実際のお客さんに会う機会を作るのはとおおおおおおお〜っても大事だと、私は痛感していますし。

自分がイギリスの食についてのそういう場を作るっていうことも考えたいけれど、まずは礎として『イギリス菓子図鑑』をしっかり売りたい。
そのために、今はどさ回り(っと、コラボって言った方がいいかな)をもっと積極的にやりたい、そしてひいては日本における今のイギリスの全体の底上げを図りたい、と切に願うのです。
一緒にやりましょう!って企業の方々&みなさま! ぜひ、ぜひ、ぜひ!!!



~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○『イギリス菓子図鑑』発売!→ http://ricorice.exblog.jp/22846714/
○満員御礼! “知る! 食べる! イギリス菓子っておいしい ~スコーン編~”→ http://ricorice.exblog.jp/23894644/
○英国の小さなクリスマス市、終了! ありがとうございました! → http://ricorice.exblog.jp/23985615/





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by ricoricex | 2016-01-14 12:00 | メディアとか仕事とか

kindleと雑誌と


ここのところ、本当に電話を使わなくなったなぁ。特に仕事において。
昨日、電話をもらってつくづくそう感じてしまった。

私はフリーランスなので、いつも決まった人だけでなく、新しい人と仕事することもままあり、それは仕事の発注元さんも同じ。
会ったことがないのに仕事をするのは珍しくなく、今や話したことない人も。
メールかFBのメッセージでたいがいのこと済んじゃうもんねぇ。その代わり、というかときにチャット状態にもなるけど。
(私は気にしないし、むしろ歓迎なんだけれど、電話を使わないとはケシカラン!と考えている人がいるのも事実。そういう人と仕事をするときは電話も使うようにしています。見極めが大事よねぇ。)

で、昨日、いただいた電話。
私がたまに寄稿している媒体が数カ月のうちになくなるので、その報告を編集長から。
こういうの、もはや珍しいことでなく、さまざまな状況から、そういう流れは必然だなぁ、と思うので、報告内容自体は驚くに値しないのだけれど、その報告を編集長から、これまでは担当の方としか話したことないのに、編集長から直々に、しかも私はたまに仕事をする程度の頻度だったのに、お電話をもらったことに、ちょっと感動してしまった。




これまで、定期刊行物(雑誌とか)がなくなるときってどーだったかなー、と思い出すと、毎回参加とか密度の濃いものは、たいがい自ずとわかるし、日々の仕事の中で報告がある。
たまに参加していたものは、私の経験値からいうと、ひどい。
ある日突然、なんの前触れもなく、いきなり(一方的な)告知のメールがきて、おしまい。
終わるまでの猶予期間もほとんどない、という。

あっ、別に不服に思っているわけでも責めているわけでもないのよ。
だって、直接やり取りのある担当者自身が寝耳に水ってことがことも多いと思うもん。
もしわかってて、直前に一言残してドロンなら、つまりはそういう人だってこと。

なので、編集長直々に報告を受けたことにじ〜んとしてしまったよ。
嫌な役回りを正面から引き受けたことをエライ!と思った。
こうやって、担当からやりとりのある人間を聞き出して、ひとりひとりに連絡入れてるんだろーなー、と思ったら、頭が下がる。




で、この電話、ちょうど私がアマゾンでkindleの雑誌のコーナーをうろうろしているときにかかってきて、あ〜、時代の流れを象徴的に表しているなぁ、と感じ入ってしまった。
いや、いつも月末から月初にかけて、アマゾンで購入した資料の領収書の整理をするんだけれど、それが済んで、ついついkindleの雑誌のコーナーをぶらついているときだったから。
たとえば、こんなの。


「PRESIDENT NEXT(プレジデントネクスト) 」【無料連載版】(2015/12/15)
無料です!
プレジデントの類のもの読むと、妙にアゲアゲになり、ぐっと仕事ができる人になった気分になる。そして無意味に手帳を開きたくなる(笑)。


「NHK英語テキスト まとめてお試し版 2015年 度版」(2015/3/20)
これも無料。
英語をやり直したい人は、まずはここからチェックしてもいいんじゃないかな。
ほかにも廉価でNHKのテキストあり。


「WIRED(ワイアード)」無料お試し版(2014/9/12)
サイバーパンクとか近未来好きなもんで、当然WIRED好きなんだよね〜。意外と、というべきか、食を扱うこと多いのも◎
これもお試し版とあって、無料! 


「電書雑誌よねみつ Vol.12」(2012/10/31)
えらくそそられる雑誌を発見! なんだ、これ? ジンとかミニコミの電子版っぽい。独断と偏見で好き勝手やってるの、好き! しかもだらだらやってる匂いもする。果たしてそうかな? 
99円なら買っちゃおうかな〜。同額のバックナンバーはほかにもあり。

ほかにも、「ワイン王国」「ビール王国」「ケトル」「Hanako」「Tokyo Walker」とかが軒並み108円で登場。
囲碁の雑誌もたくさんあって、こんなに安いと、いつもだったら通り過ぎちゃうようなものも、どれどれいっちょ読んでみるか、って気になるなぁ。

っと、これ、期間限定のセール、かなぁ。。。
(よく分からない。単に私が見つけられなかっただけかもしれないけれど。)
なので、アクセスしたけど値段が違う!なんてことになってたらごめんなさい!


そんなわけで期せずして、消えゆく既存媒体、kindleで消費される雑誌を同時体験したのでした。


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○文章を書くということ → http://ricorice.exblog.jp/19939225/





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by ricoricex | 2016-01-07 12:00 | メディアとか仕事とか