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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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2017年 12月 20日 ( 1 )



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2017年秋。
ロンドンの食の専門書店でスタッフの方と話したときのこと。
「そうですねぇ、baking(オーヴンでbakeするもの。ケーキ、焼き菓子、パンの類のこと)だとここのところ動きが活発なのは北欧です」と。

確かに、そう。
年に一度の頻度で、私はたまにイギリスに行くから気づきやすい、ってのは大いにあり、
大型書店の料理本コーナーをのぞくと、
北欧のライフスタイル“ヒュッゲ”(の中での食の立ち位置) → 北欧料理/ベイキング
と、より細分化されていっている印象です。
細分化される、ということは、それだけ興味が持つ人が増え、広がりを見せるようになり、それぞれの枝葉に見合った細かい内容が求められている、ってなわけで。


もちろん以前からロンドンに北欧料理や食材店はあったのだけれど、
今のシンプルモダンの先駆けとなったひとつは間違いなく、
ずばり、“北欧のパン屋”を店名に掲げた、
このノルディック・ベーカリー/Nordic Bakeryでしょう。
http://nordicbakery.com/
(ノルディック、ではなく、ノーォディックの方が英語の語感としては近いのですが、便宜上)

ノルディック・ベーカリーがあるのは、ロンドンのソーホー。
そうきくと繁華街のなかであって賑やかな立地を想像しますが、
Golden Squareという小さな公園に面し、店内はリラックスできる落ち着いた空気感に包まれています。

地下鉄ピカデリー・サーカス駅から近いながらも(歩いて5分ぐらいかな)、
目的がないとなかなかここには来ないだろうし、
また小さな店なので知らなければ前を通っても気づかないかもしれないので、
ノルディック・ベーカリーは繁華街の穴場的なカフェかも知れません。


私が最後に訪ねたのは4年前((!) もうそんなに経つのか。。。)
日曜日の午後、2時を回り、お昼には遅い時間だし、
がっつり食べたいわけではないけれど、小腹は満たしたい。
そのとき、ピカデリー・サーカス駅とオックスフォード・サーカス店の真ん中ら辺にいたので、
あっ、そうだ!と向かったわけです。

日曜日の午後、ということで、着席できるのは20人ほどの店内は大賑わい。
2人かけテーブルは満席でしたが、相席の大テーブルにあきがあったので、
3人ほど並んでいた列に加わり、注文し、席へ。
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この日、私がオーダーしたのは、
・スモークサーモンのオープンサンドイッチ/Smoked Salmon Sandwich £4.20
・カスタードとココナッツのパン/Skoleboller £2.40
・カフェラテ/Latte £2.50
しめて£9.10。
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スモークサーモンのオープンサンドイッチはライ麦パンの上にスモークサーモンとディル、そしてコショウで味を引き締めたオープンサンドイッチ。そう、スモーブローってやつです。
直径10cmほど。いくらスモークサーモンをたっぷり広げているといえ、これで£4.20って、ほかのパンやドリンクメニューと比較すると、高くない?と思いきや、土台はどっしりしたライ麦パン。
いくら薄く切ってあるとはいえ、一口ごとにずんずんずんと胃に積もっていく感じ。
なので食べ終わるころには、お腹は相当満たされ、見た目よりもずっと食べ応えがあります。
だったら、この値段は妥当かぁ〜。

もうひとつは、デザート代わりの甘いパン。
Skolebollerは英語にするとschool bun、日本語にすると学校のパン。
ノルウェーを代表する菓子パンで、その名のとおり学校給食でおなじみなんだとか(パン屋さんでも販売されるらしいです)。
発酵生地の真ん中にカスタードを詰め、表面にアイシングをかけ、刻んだココナッツをのっけたもの。
こっくりしたカスタードとココナッツの相性がよく、
“学校パン”だからでしょうか、ノスタルジックな甘さがあります。

あ〜、カフェオレよりフィルターコーヒーとかブラックの方がよかったな(笑)。


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ノルディック・ベーカリーは、カフェオレの入ったマグのように、落ち着いた濃紺、グレー、ベージュが基本色。
壁は木の板。通りに面した大きな窓の向こうは公園。
店内はシンプルな造りで、BGMがなく、これが気持ちが落ち着く理由かも。
Norwegian Wood(ノルウェーの森)ならぬ、Nordic Woods(北欧の森)かも。
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ノルディック・ベーカリーを訪ねると、
お店の窓に大きく、
Dark rye bread
Cinnamon buns
Coffee
1行あけて
Nordic Bakery
とあるのが目に入ります。
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これ、とてもうまいな!と思いました。
というのも、“ノルディック・ベーカリー(北欧のパン屋)”ときいてどんなパンを提供するのかピンとこない人もいるはず。そこで、

Dark rye bread(ライ麦パン) → 食事パンの総称として、また小麦以外の穀類を使っていることも表現
Cinnamon buns(シナモンパン) → 甘いパンの総称として。シナモンパンは北欧を代表するパンで、これで北欧の甘いパンの類が、イメージできる人も多いかと。かつ、ノルディック・ベーカリーの看板メニュー
Coffee(コーヒー) → コーヒー、つまりドリンクメニューもありますよ、カフェ利用もOK
を語らせているんですね。

そして、その後に初めて店名のノルディック・ベーカリーを持ってきて、
まずはどんな店なのか、その内容を具体的に知らせることに重きをおいているのが、素晴らしい!

人間の視線は上から下に移動します。
なので、店名が先に来ると、北欧のパン屋さんね〜、というぼんやりとしたもので、あまりひっかからないかもしれないところを、
“これがありますよ!”を最初に見せるやり方ってのは、頭いいな、と思ったのです。

ぐぐっても同様。
Nordic Bakery: Dark rye bread, Cinnamon buns & Coffee in London
と店名だけでなく、上記と同じ内容も表示されるってのは、相当、意識的にやっている表れ。
しかも、同じ内容ってのがポイントで、ぶれてない、ってのは戦略として実に正しい!
(えてして、統一しきれいないこと&ところが多いのです)

飲み食いするだけでなく、店の雰囲気を体感するだけでなく、こういう気づきは実に楽しい!


さて、冒頭にお店はソーホーにあると記しましたが、気づけば支店が3店舗できていた。。。
あとの3軒は、Neal Street(コヴェント・ガーデン)、New Cavendish Street(メリルボーン)、Dorset Street(ベイカー・ストリート。ここもメリルボーンだけど、便宜上)にあります。

また、なんせ4年前の情報ですから、値段は上昇、メニューが変わっている可能性があること、ご承知おきください。
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sun 10/11/13


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○軽食@プリンチ/Princi(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/26117223/
○スコーン@フリート・リヴァー・ベーカリー/Fleet River Bakery(ロンドン) → http://ricorice.exblog.jp/25964233/
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○ランチ@フリント・アウル・ベーカリー/Flint Owl Bakery(ルイス) → http://ricorice.exblog.jp/26079388/




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by ricoricex | 2017-12-20 00:00 | イギリスのグルメ店レポート