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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


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英国大手スーパーマーケットのセインズベリーとアズダが合併へ!


英国大手スーパーマーケットのセインズベリーとアズダが合併へ!_e0038047_16091723.jpg

イギリスのスーパーマーケットは、
1. テスコ/Tesco
2. セインズベリー/Sainsbury's
3. アズダ/Asda
4. モリソンズ/Morrisons
が規模の順で、この4つでビッグフォーと呼ばれています。

この4社による業界内のシェアは減少しており、その大きな要因は、
ドイツ発の激安スーパーマーケット、アルディ/Aldiリドル/Lidlによる大躍進。
私の感触だと、このドイツのスーパーマーケットの快進撃は2015年頃から顕著になり、
今もその勢いが止まらない様子。
“安い”だけでなく、ワインやジンなどで時折えらく専門誌やアウォードで高評価を獲得する商品があったりと、“質”におけるパブリックイメージもまずまず。
この値段でこの質なら上出来!といったところかな〜、と感じています。

何にでもクラス/階級のあるイギリスでは、薄まってきたとはいえ、
自分が属しているクラスによって行くスーパーマーケットが違います、値段うんぬんではなく。
それをぶち壊しているのが、ドイツのスーパーマーケットのアルディリドル
実際、シェアをのばしており、勢力図は変わってきています。


この2つのスーパーマーケットの躍進と反比例する形で、イギリスのスーパーマーケットは軒並み青色吐息。
手を打っていないわけではないのですが、業績回復にはつながっていない。

そんななか、飛び込んできたのが、イギリスのスーパーマーケットの業界2位と3位、
セインズベリーアズダが手を組むというニュース。

イギリスで2018年4月28日(土)に以下のように報じられました。

BBC
Sainsbury's and Asda in merger talks
http://www.bbc.com/news/business-43933517


Financial Times(イギリスの経済紙)
Sainsbury’s and Asda close to £15bn merger
https://www.ft.com/content/cd63d97c-4adf-11e8-8a8e-22951a2d8493


The Guardian(イギリスの新聞)
Sainsbury's and Asda in shock talks over £10bn merger deal
https://www.theguardian.com/business/2018/apr/28/sainsburys-and-asda-in-shock-talks-over-10bn-merger-deal


The Independent(イギリスの新聞)
Sainsbury's and Asda could merge in £10bn deal
https://www.independent.co.uk/news/business/news/sainsburys-asda-merger-deal-walmart-latest-a8327011.html


City A.M.(ロンドンの経済紙)
Sainsbury's and Asda close to securing sensational £10bn merger
http://www.cityam.com/284854/sainsburys-and-asda-close-securing-sensational-gbp10bn


Reuters(通信社)
Sainsbury's, Walmart's Asda to create UK supermarket powerhouse
https://www.reuters.com/article/us-sainsbury-s-walmart-m-a/sainsburys-walmarts-asda-in-talks-to-create-uk-grocery-leader-idUSKBN1HZ0GI



“寝耳に水”とはこのこと!
びっくりしたなぁ!!!
(知らなかったのは、私だけ、か?)


セインズベリーアズダの合併により、
店舗は約2800に、英国のスーパーマーケットのシェアとしては31.4%を占めることとなり、
現在業界1位のテスコの27.6%を抜き、
1位に躍り出る恰好となります。

セインズベリーはいちばん一般的なニオイのするスーパーマーケットで、ロウワーミドルクラスあたりが主な購買層、かなぁ。
私がいちばんよく利用し、親しみを感じるのがここ。
もっとも、明らかに“いい”ものを探す、もしくは市場調査が目的のときは、高級スーパーマーケットのウェイトローズ/Waitroseマークス&スペンサー/M&Sを目指すのですが(笑)。

アズダは“低価格”がウリのスーパーマーケット。マーケットはずばり、ワーキングクラスであり低所得者層。
現在、アメリカ合衆国の世界最大のスーパーマーケットチェーン、ウォルマート/Walmart傘下
(このセインズベリーアズダの合併により、
ウォルマートは事実上、アズダを手放すことになるようですが)。
日本でも同じくウォルマート系の西友などに行けば、アズダの商品を見ますよね。

このように購買層が異なる2つのスーパーマーケットの合併、
これからどのような舵取りが行われるのでしょうか。


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○イギリスで、ドイツのスーパーマーケットの快進撃が止まらない! → https://ricorice.exblog.jp/26019699/
○ドイツのスーパーマーケットがイギリスを征服! → http://ricorice.exblog.jp/25264915/
○イギリス人の好きなブランド・嫌いなブランド → http://ricorice.exblog.jp/22869055/
○イギリスのスーパーマーケットのシャンパーニュ&スパークリングワインを評価する! → https://ricorice.exblog.jp/25998219/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2018-05-01 00:00 | イギリスの食ニュース