「あっ、これってベイリーズっぽい!」
それが私の第一印象。
ベイリーズ/Baileysはアイルランドが生んだ、
クリームとアイリッシュウイスキー、カカオ、ヴァニラが一体渾然となったクリーム系リキュール。
とろんとした甘さがスウィートな夢に誘ってくれそうで、ナイトキャップにもってこい。
常備していた時期もあります。
このビアフリップ、
フリップとはミックスドリンク、つまりカクテルを意味し、
黒ビールを使って作るカクテルのこと。
冷たいものと温かいタイプの両方があり、私のは後者。
1の工程でシェイクするとき、カクテルのシェイカーがあれば越したことはないのですが、
蓋がぴったり閉まる細長い容器、大きめのジャムの瓶などで代用できます。
ところで、ビアフリップを作って飲むのは、
日本国内にとどめておくのが賢明です。
というのも、イギリスでは生卵を食す、という習慣はなく、
厳密にいえばこういうクラシックなレシピに残っているぐらいですから
あるにはあったのですが、
現代では推奨される行為とされず、
高齢者や乳幼児、妊婦や体が弱い人はNGという認識です。
これはサルモネラ菌が理由。
2017年に品質を保証する「ブリティッシュ・ライオンマーク/British Lion Quality」の赤いマークがついた卵は、
生で食べても大丈夫、と基準を変更したものの、
習慣というものは、そう簡単に変わらないだろうなぁと感じます。
生卵が食卓にのぼること自体が皆無に等しいわけですから、
なおさらだろうと思われます。
かく言う私も、生卵(卵かけごはんも好んでは食べません)をはじめ、
生魚、生野菜、生の果物よりも、火を通したものの方が断然好きなので、
健康上うんぬんではなく、嗜好として理解はできるのですが。
ともあれ、今や日本だと受け入れ可能なイギリスの伝統的なカクテル、
それがビアフリップなのかもしれません。
<材料(1人分)>
黒ビール(ギネスなどのスタウト)……50ml
ラム酒……大さじ1
卵……1個
グラニュー糖……大さじ1/2
ナツメグ……適量
<作り方(調理:3分)>
1. ナツメグ以外の材料を瓶などに入れ、シェイクする。
2. グラスに注ぎ、ナツメグをふる。
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