今さら?って気がしなくもありませんが、
でもそれは私が眺めている範疇のことで、
こうやって数字として示されると、本当にそうなんだなぁ、と感じ入ってしまいます。
そのデータとは、2018年2月9日(金)づけのイギリスの飲食メディア、Big Hoslitalityが伝えたこんな記事(↓)。
イングリッシュ・ブレックファストはもう古い。時代はよりライトに
The Full English breakfast is under threat, as diners switch to lighter options
https://www.bighospitality.co.uk/Article/2018/02/09/The-Full-English-breakfast-is-under-threat-as-diners-switch-to-lighter-options
大きなお皿に、卵料理、ベイクドビーンズ、トマト、ソーセージ、ベーコン、マッシュルーム、フライドブレッドなどが盛られた“イングリッシュ・ブレックファスト”はイギリスの朝食でおなじみで、
味うんぬんはもとより、その量の大きさでも知られています。
卵料理は目玉焼きだったりスクランブルだったりしますが、
ほかの食べ物もあるから1個で充分なのに、昔ながらのお店や地方では2〜3個使うお店もあったりします。
同じようにボリューミーだなぁ、なのが、おなじみの“フィッシュ&チップス”(半量サイズがあるといいのに)。
日曜日の定番、“サンデー・ロースト”も付け合わせのローストポテトや野菜類もたっぷりなので、これも“量が多い類”に入ります。
イギリスの国民食の“カレー”も軒並み、そうかな。
これらの“いかにも”なイギリスの料理群、その人気に翳りが出ている、という調査結果を、先のオリジナル記事は伝えています。
じゃあ何が選ばれているか、っていうと、より軽い料理。
ヴェジタリアンやヴィーガン・メニューは、彼らのためだけでなく、
ライトな食事を、と望む人の声にも応えている、ってわけです。
具体的な例として、朝食の場合。
“イングリッシュ・ブレックファスト”ではなく、特に若い世代で選ばれているのは、
“グラノーラ”や“アヴォカドのトーストのせ(2017年のヒットメニューです)”。
う〜ん、さもありなん。驚くに値しないなぁ、というのが私の感想。
こういう“いかにも”なイギリスの料理群はなくなる、とは思わないけれど、
食のアトラクション、日本でも昔の学校給食を懐かしがって、ってケースがあるでしょ、
あれと同じようになるんじゃないか、
もしくは外国からの観光客向けのメニューとしてより強化されるんじゃないか、
って思っています。
先のオリジナル記事によると、外食そのものが減少している、とも付け加えられています。
とりわけディナーで顕著で、その数字、9%。
ランチの平均出費額は2.6%減の£7.72、ディナーで3.6%減の£17.85となっています。
外食が減っている、というのは確かにそうかもしれませんが、
だからといって家で食べているわけではない、というのが私の所見です。
じゃあ、どうやって食事を、というと、フードデリバリーにほかならないでしょう。
特にロンドンでは、スタートアップ系フードデリバリーの急成長株、デリバルー/Deliverooが運んでいる姿はほんとよく見るし。
飲食店で食事をしていても、紙袋がいくつも用意されていて、何かな〜?と思ったら、
デリバルーに渡すためだったり、ウェブ注文されたものの受け取り用だったり。
これから先は、イートイン、テイクアウェイ(持ち帰り。その場で注文とウェブオーダーとは分けて捉えた方がいいかもしれません)に加えて、デリバリーもしっかり見据えないと、全容が見えづらいなぁ、と改めて感じます。
~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○イングリッシュブレックファストで、イギリス人の好きなもの嫌いなもの → http://ricorice.exblog.jp/26121335/
○ロンドンで食べるイングリッシュブレックファスト・おすすめ10選 → http://ricorice.exblog.jp/24846252/
○フィッシュ&チップス・アウォーズ2018 → http://ricorice.exblog.jp/26556762/
○ロンドンのサンデーロースト・ベスト28 → http://ricorice.exblog.jp/24676088/
○フードデリバリー、デリバルー/Deliverooの2017年人気メニューはハンバーガー(イギリスでも世界でも!) → http://ricorice.exblog.jp/26252227/
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子』は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。
・プロフィール ・活動内容 ・著書
(↑お手数ですが、それぞれクリックしてくださいね)
・お仕事・講演などのご依頼は、
chattexあっとまーくyahoo.co.jp までメールでご連絡を!