名前のpuddingが単数ではなく複数であることが、それを物語っているような気がします。
イギリスの伝統的なプディングのひとつで、その歴史は17世紀まで遡ることができます。
しかし、なぜ、クイーン(女王)の名がついたのか、はっきりとはわかっていませんが、
それまでいくつかの名称を持っていたのはこのプディングが
20世紀初頭、この名前に落ち着いたのは、
時の女王、ヴィクトリアにあやかったからではないか、とされています。
そのせいか、第二次世界大戦後のレシピからは、そのほとんどが、
クイーン・オブ・プディングスもしくはクイーンズ・プディング/Queen’s Puddingとなっています。
古いレシピに見られるように、このクイーン・オブ・プディングスもまた、
身近な材料を使って作るシンプルデザート。
パン粉を使うあたり、食べ物をムダにしない心持ちが読み取れるようです。
決して重い食感ではなく、メレンゲものっていて、むしろ軽めの口当たりですが、
ほっこりとした雰囲気のプディングなので、
暑い時季ではなく、寒い季節にたっぷりのミルクティーと一緒に食べるのが向いています。
食べるときはそのままでもカスタードを添えてもよし。
私のレシピは、レモンをきかせ気味にしたので、このままで充分おいしく食べられます。
<材料(4人分)>
パン粉……50g
バター……25g
牛乳……300ml
卵……2個
グラニュー糖……大さじ1+60g
レモン……1個
ラズベリージャム……大さじ2
<作り方(調理:50分 オーブン:45分)>
下準備
*耐熱皿にバターを塗っておく。
*オーブンを180℃に温めておく。
1. レモンの皮をすりおろし、レモン汁を搾る。
※レモン汁は大さじ3必要。
2. ボウルにパン粉を入れる。
3. 小鍋にバター、牛乳、グラニュー糖大さじ1を入れ、弱火にかける。
4. 3のバターがとけたら火からおろし、2に注ぎ、15分そのままにしておく。
※15分おくことで、パン粉に3を吸わせる。
5. 卵は卵黄と卵白に分け、それぞれボウルに入れる。
6. 卵黄を軽く泡立てる。
7. 4に1のレモンの皮をすりおろしたものとレモン汁を加え、混ぜる。
8. 7に6の軽く泡立てた卵黄を加え、混ぜる。
9. 準備しておいた耐熱皿に8を流し入れ、表面をならす。
10. 180℃のオーブンで30分焼く。
11. メレンゲを作る。卵白を泡立て、グラニュー糖60gを少しずつ加え、さらに角がピンと立つまで泡立てる。
12. 10を取り出し、ラズベリージャムを塗り、11のメレンゲを表面を覆うようにのせる。
13. 表面をならし、パレットナイフなどでペタペタしながら模様をつける。
14. 150℃のオーブンで15分、表面に焼き色がつくまで焼く。
(↑135の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています)
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