それは、別段、作ることでも、食べることでもなく、その成り立ちを知ろうとすると深みにはまってしまうから。
イギリスのクリスマスのお菓子としてよく知られているクリスマス・プディング。
このクリスマス・プディング、昔はプラム・プディングと呼ばれていました。
ここでいうプラムとは、単に干しプラムだけでなく、
レーズンやカラントなどドライフルーツの総称として使われていました。
なので、イギリスの古いお菓子には、プラムと名前がついているのに、
ほかのドライフルーツが入っているのはそのためです。
レーズンが入ったプラム・プディングは、プラム・ダフと呼ばれることもありました。
ダフとはドウ/dough、つまり生地のこと。
そして、このプラム・ダフには、クリスマス・プディングのような蒸して作るタイプもあれば、
ビスケットのように、かための生地をのばして型で抜くタイプも存在し、
こちらの由来についてははっきりしていません(調べきれていないだけかもしれませんが)。
そんなわけで、有名じゃない方、もうひとつのプラム・ダフのレシピをここでは紹介します。
砂糖の量は少なく、お菓子のようなスナックのような食べ物です。
昔、砂糖が高価だった時代に、お菓子としても食べられるちょっと甘いつまめるもの、
といったニュアンスで生み出されたのではないかなぁ、と睨んでいます。
<材料(直径6.5cmのセルクル6個分)>
薄力粉……150g+適量
バター……20g
グラニュー糖……大さじ1
レーズン……25g
牛乳……125ml+適量
レモン汁……大さじ1/2
<作り方(調理:25分 オーブン:20分)>
*天板にクッキングシートを敷いておく。
*オーブンを180℃に温めておく。
1. 牛乳にレモン汁を加える。薄力粉を2〜3度ふるう。バターを適当な大きさ(3cm角より小さいとよい)にカットする。
2. フードプロセッサーに1の薄力粉とバターを入れ、そぼろ状になるまで回す。
※フードプロセッサーが小さい場合は、適度な量の粉類とバターを回し、その後でフードプロセッサーに入らなかった粉類と合わせる。
3. 2をボウルにあけ、グラニュー糖とレーズンを加えて混ぜ、真ん中にくぼみを作る。
4. 3のくぼみに、1のレモン汁を加えた牛乳を注ぐ。
5. ナイフでざっくり混ぜたら、手で生地をひとつにまとめる。
6. 作業台とのべ棒に薄力粉をふるい、5の生地を1cm程度の厚さにのばし、直径6.5cmのセルクルで抜く。
※余った生地はこねすぎないようまとめてのばし、セルクルで抜く。最後の一個は、セルクルに余った生地を入れ表面をならせばちょうど6個とれる。
7. 天板に並べ、表面に牛乳を塗り、180℃のオーブンで20分焼く。
8. 焼き上がったら網の上で冷ます。
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