当シリーズではここのところ、“焼く”の英語表現をみています。
今回取り上げる言葉は、
toast/トースト。
日本でも日本語でもおなじみですね。
食パンをトーストすることをイメージすればわかるように、
こんがり焼く、表面に焼き色をつくまで温める
といったところで、中にしっかり火を通す、というよりも表面に焼き色がついたかどうかが重要になります。
レシピではこんな感じで登場します。
パンをこんがり焼く(toast the bread)
1〜2分こんがり焼く(toast for a minute or two)
こんがり焼いたチャバタのスライス1枚(a toasted slice of ciabatta)
ただですね、これ、うっかり間違えやすいのですが、名詞のtoastは数えられない名詞なんです。
イギリスはあらかじめトーストやサンドイッチ用に薄くスライスした食パンが売られている、にもかかわらず、なんですよね〜。
では、どう表現するか、というと、こうです。
トースト1枚(a slice of toast)
2枚、3枚になると、two slices of toast、three slices of toastとなります。
薄いものなのでsliceというわけです。
以下、余談。
ところで、toastには“こんがり焼く”以外にも意味がありまして。
それは、
“乾杯する”
この意味、日本では意外と知られていないんじゃないかな。
話し言葉でももちろん使うけれど、書き言葉で、たとえば新聞や雑誌の記事の見出しなどでよく目にします、こんな風に。
成功を願って乾杯!
Toast to our sucsess!
この“乾杯する”の意味を持つtoastは名詞としても使われ、その場合はこんな感じ。
乾杯しましょう!
Let’s have a toast!
お気づきの方もいるかと思いますが、乾杯のtoastは数えられる名詞なんですよね〜。
なので、トーストを1枚食べるの意味で
have a toastを使うと、
乾杯する、となっちゃうわけです。
整理すると、
トースト1枚 → a slice of toast
乾杯 → a toast
となり、逆っぽいのですが、こーゆーことで、
これが英語のおもしろいところでもあり、むずかしいところでもあり。
まあ、実際のところは前後の文脈や状況で理解してもらえるとは思うけれど、
もちろん知っておくにこしたことはないってことで。
というわけで、
toast → こんがり焼く
と覚えてくださいね。
ではでは〜!
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