私のモットーは、“日本で手に入る身近な材料で、簡単に作る”。
ただでさえ、同じ食材でも味が違うので、イギリスと同じように再現する事は不可能に近いですし、嗜好も違うので、アレンジも必要になり、“日本で手に入る身近な材料”というのは、なかなか高いハードルです。
それでも、これならこうして、というのがあり、それは、
・セルフレイジング・フラワー → 薄力粉 + ベーキングパウダー
・ゴールデンシロップ → ハチミツ
だったりします。
クリスマス・プディングでも、本来はケンネ脂(英語ではsuet/スエット)を使うのですが、同じ油脂ということで、なんとかバターで代替。
そもそもケンネ脂って何かって?
すき焼きで使う白い脂肪のかたまりがあるでしょ、あれです。
腎臓のまわりについている脂で、単に牛脂と呼ばれたりもします。
しかし、しかしですね、どうにも代替がきなかい、ってものがあります。
先のケンネ脂。バターだとどうにも味が決まらない!ってことが。
バターは入れることによって食感が軽くなるけれど、牛脂の場合は重くなる。
クリスマス・プディングのようにいろんなものと混ぜ込んで使う場合は、なんとか、なレベルですが、生地に使うとなると完全にお手上げ。
ケンネ脂を使うレシピの生地でバターにすると軽い食感になり(しかも当然ながら、分量が多ければ多いほど、比率が高ければ高いほど、食感がまったく変わってくる)、だからといってオリーブオイルやラードでは代用できず、やっぱり牛脂が欲しくなるんです。
そんなの、お店で簡単に買えるじゃん!なのですが、すき焼きなど肉料理に使うのであれば気にならないのですが、生地に使い、さらに甘いものに応用する、となると、抵抗があるんです、私。
そんなわけで、イギリスで買ってくるのが、乾燥のケンネ脂。
このATORAのケンネ脂、パラパラの米粒状になっていて、扱いもラクチン。
生地を作る場合など、あらかじめ粒が細かいのでまんべんなく混ぜることができます。
これ、原材料のほとんどは、当然、ケンネ脂。
ということは動物性脂肪。
でも、世の中がヘルシー志向に向かっていたり、ヴェジタリアンやヴィーガンが多かったりで、ちゃんとヴェジタリアン用も販売されているので、ご安心を。
というわけで、
suet → ケンネ脂
と覚えてくださいね。
ではでは~!
〜〜過去の関連記事も併せてどうぞ
○英語でレシピを読む! → http://ricorice.exblog.jp/i33/
○英語でレシピを読む! ~食材 01:セルフレイジング・フラワー~→ http://ricorice.exblog.jp/23273881/
○ゴールデンシロップ【Golden Syrup】 → http://ricorice.exblog.jp/5555290/
○<イギリス・レシピ> クリスマス・プディング【Christmas Pudding】 → http://ricorice.exblog.jp/23889715/
○イギリス・レシピ → http://ricorice.exblog.jp/i18/
(↑104の英国お菓子ストーリーを詳しく紹介しています!)
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子』は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ライター/アドバイザー”羽根則子のブログです。
・プロフィール ・活動内容 ・著書
(↑お手数ですが、それぞれクリックしてくださいね)
・お仕事・講演などのご依頼は、
chattexあっとまーくyahoo.co.jp までメールでご連絡を!