文字どおり、切れ目を入れたパン、そしてデヴォンシャーに起源をもつので、こう呼ばれています。
ティータイムのお菓子ですが、これ、食感の軽いパン。
切れ目に生クリームとジャムをはさんで食べます。
デヴォンシャーはクリームティー、クローテッドクリームで知られるエリアで、
となると、そう、スコーンを出すティールームが多いところです。
今では、クリームティーといえば、スコーンがつきものですが、
ひと昔前は、このデヴォンシャー・スプリットが供されていたとか。
イギリスでは、このようにパンとお菓子の境界があいまいで、
お菓子だけれど実態はパン、パンだけれどお菓子といったものが多く存在し、
これもそんなもののひとつに数えられます。
ちょっと話が逸れますが、スコーンの食べ方として、
クリームを先にのせるかジャムを先にのせるか論争があります。
デヴォンシャーではクリームが先、お隣のコーンウォール(同じくクリームティー、クローテッドクリームで知られるエリア)はジャムが先。
スプリッツの場合は、コーンウォールにはコーニッシュ・スプリットがあり、
これ、デヴォンシャー・スプリットとほぼ同じ。
デヴォンシャーとコーンウォールは似た背景を持つエリアなんだなぁと感じます。
<材料(8個分)>
〜〜パン生地〜〜
強力粉……225g
インスタント・ドライイースト……大さじ1/4(小さじ1弱)
塩……小さじ1/4
グラニュー糖……大さじ1
バター……20g
牛乳……125ml
生クリーム……75ml
イチゴジャム……60g
<作り方(調理:45分 発酵:1時間40分 オーブン:10分)>
下準備
*大きいボウルにバターを塗っておく。
1. 強力粉と塩を合わせてふるう。インスタント・ドライイーストとグラニュー糖を混ぜる。バターを適当な大きさ(3cm角より小さいとよい)にカットする。牛乳は人肌程度に温める。
2. フードプロセッサーに1のふるった強力粉と塩、バターを入れ、そぼろ状になるまで回す。
※フードプロセッサーが小さい場合は、適度な量の粉類とバターを回し、その後でフードプロセッサーに入らなかった粉類と合わせる。
3. 2をボウルにあけ、1のインスタント・ドライイーストとグラニュー糖を合わせたものを加えて混ぜ、真ん中にくぼみを作る。
4. 3のくぼみに1の温めた牛乳を入れる。
5. 生地をこねる。最初はべたべたするが、だんだんまとまってくる。
※このとき、生地が乾き気味であれば、人肌程度に温めた牛乳を少し(大さじ2)加える。
6. 弾力が出てきて、なめらかになるまで、約10分こねる。
7. 指で押してしっかり戻るようになったら、バターを塗っておいたボウルに移し、軽くラップをして、暖かい場所で約1時間、生地が約2.5倍になるまで発酵させる。
8. ぬれふきんを天板/トレイの上におく。
9. 7の生地をひとこね(ガス抜き)し、生地を8等分にする。
※半分、半分、半分とカットする。きっちりやりたい場合は、この時点で生地の重さを量り、8等分した重さに分割する。
10. カットした生地を丸め、丸めた面を下にし、少し間隔をあけ、ぬれふきんの上に並べる。
11. ぬれふきんで覆い、約10分生地を休ませる。
12. 天板にクッキングシートを敷く。
13. 11の生地を丸め直し、12のクッキングシートを敷いた天板に間隔をあけて並べる。
14. 大きいビニール袋に入れ、暖かい場所で約30分、生地が約2倍になるまで発酵させる。
※ビニール袋にふわっと入れ、空気が入らないようにする。
15. オーブンを200℃に温める。
16. 14の生地を200℃のオーブンで10分、表面に焼き色がつくまで焼く。
17. 焼き上がったら網の上で冷ます。
18. 生クリームを泡立てる。
19. 17のパンを縦に切れ目を入れ、18の泡立てた生クリームとイチゴジャムをはさむ。
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