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イギリスの食研究家、食の編集者/ライター、フードアドバイザー、情報発信サポーター“羽根則子”がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。


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割包@バオ/Bao(ロンドン)


運よく、本当に運よく、お店の前を通ったのは、開店の5分前。
その日は午後、ソーホーで予定があり、用事が済んでなんとなく歩いているときにばったり出くわしたのです。
外に面した窓ガラスから中をのぞくとミ—ティング中。
そうよね、開店前だからね。
ふと視線を移すと通りを挟んだ向かい、プレタ・マンジェ/Pret A Mangerの脇に5〜6人の行列が(入り口に面してないとはいえ、いいのか?(笑))。
先頭の人が立っているところには、そのお店のシンボルのイラストが、バス停のごとく立っています。
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これって並んでるの?
訊くとそうだ、という答え。
並ぶんだ〜。。。私、行列好きじゃない! 待つの好きじゃない!(←心の声)
と、あなたラッキーよ、いつもはもっと並んでるんだから。こないだ私は30分待ったの。お店に行きたいなら、悪いことは言わないから並びなさい。開店までたった5分だし、なんせ先頭集団だから、お店がオープンしたらすぐに中に入れるわよ、と。

へぇ〜、そんなもんかな?
彼女を信じて、並ぶとするか。
(写真は待っている間に渡された注文票)
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このお店の名前はバオ/Bao
http://baolondon.com/
その名前から推し量られるように、台湾割包のお店で、2015年秋のイギリス滞在で優先的に試したいところのひとつでした。
台湾割包とは、肉まんと訳されることもあるけれど、生地が具を包み込んで蒸すタイプではなく、素まんじゅう/マントウ(皮のみのまんじゅう/マントウ)を割って具をはさむサンドイッチ、のようなもの。長崎の角煮まんじゅうがそれに近い。


果たして、スムーズにお店に通されました。
お店は入って左手にコの字型のカウンター席、右手にふたりがけのテーブル席、奥は4人がけのテーブル席(だったかな?)。
白木のカウンターは、日本の和食店を思わせます。
私が行ったときの客層は、中国系とヨーロッパ系が半々。
中国系はロンドンに留学しているであろう学生や、観光客など。いずれも裕福な層であるのはみて分かります。
店の雰囲気は、というと、肩肘張ったところがなく、店員さんたちも気さくでノリがよい。
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いやああああああああ〜、感動しました!
食べ物で心が震えることって、何年かに一度の体験なのですが。それをバオで味わうことになったのです!

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この日、私がオーダーしたのは、まずはクラシック・バオ。
(このあと、ちゃんと晩ご飯を食べることになっていたので、ごく軽いオーダーでした。)
割包のバンズがふわんとやわらかく、それでいて歯切れがよい。そして、ほのかに甘く、でも主張せずに、豚の角煮を包みます。
豚の角煮はコンフィと呼ぶ方がいいのか、とろとろに煮込んだもので、少し肉の食感を残しつつ、口のなかでほろりとほどけます。
八角などの香りは漂いますが、強烈ではなく、あくまで上品に。
そこに、ピーナッツパウダーがかかっていて、香ばしさと甘さをプラス。
塩味や甘味のバランス、そして、普段私はやわらかい食感のものをそんなに好まないのですが、この割包の、心地よい口どけ具合は、尋常ではありません。
こういうの、英語ではmelting(とろけるよう)と表現しますが、まさにそんな感じ。
ひと口ごとに、melt awayとなり、口福の世界へと誘ってくれます。

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そして、手を抜いてないなぁと感心したのが、ドリンク類。
ひと心地つくのにもってこいの、ピーナッツミルクはほの甘く、口の中をやさしく潤してくれます。
コールド烏龍茶も、ペットボトルとか瓶とかそんなものからではなく、ちゃんと淹れている味がしました(もしくは、そういう高級なできあいのもの、簡単に淹れても味や香りが持続するいい茶葉を使っている)。
私が通されたカウンター席は、コの字のカウンターに取り囲まれた厨房でドリンクを作っている様子が見え、生ライムを搾ったり、仕上げに柑橘類の皮を搾りかけたり、マルガリータやソルティドッグのように(メニューにあったかな?)、グラスのふちに塩をつけたりしるのが見えました。

さらに、このお店では、紙のお手拭きを出してくれます(上のドリンクの写真の右手前はそれ)。
これ、お手拭きが期待できないイギリスで、大きな感動ポイントでもありました。
(→ http://ricorice.exblog.jp/24179870/


今回、割包+ちょっとした甘味(?)+ドリンクで10ポンド弱。
そんなわけで、はっきり言って安い店ではありません。
ただ、提供しているものがあくまで庶民的なストリートフードなので(とはいえ、昨今のロンドンのストリートフードは安かろう悪かろう、ではなく、より洗練された本格的な料理を、気軽に、といったスタンスのところが多いのですが)、びっくりするほどの金額ではないのですが、量とジャンルだけで考えると、高いなぁ、という印象です。
それを凌駕する質があったので、私はいたく感動したんですよね〜。
こういうのを、“嫌みなく洗練された”っていうんだろーなー。


さて、バオはもともとはマーケットの屋台からスタート。
2015年4月にソーホーに実店舗を構えるやいなや、すぐに人気店の仲間入りを果たし、今年、2016年5月には、フィッツロヴィアに2号店をオープンさせるとか。Yay!
Bao is opening a second restaurant in Fitzrovia
http://www.timeout.com/london/blog/bao-is-opening-a-second-restaurant-in-fitzrovia-021516


なお、両店とも予約はとらないので、並ぶの覚悟で出かけましょう。。。


余談:私が訪問した数日後のナイジェラ・ローソンの番組「Simply Nigella」で、豚の角煮(だったと思う)を扱っていて、そこで登場した飲食店もバオだったんじゃないかな?
ながら見だったから確信はもてないのだけれど。
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wed 04/11/15


~~過去の関連記事も併せてどうぞ
○2015年のロンドンの食シーンを振り返る → http://ricorice.exblog.jp/23974349/
○ロンドンのニューオープンのレストラン・ベスト10 → http://ricorice.exblog.jp/23186353/
○「Time Out」が選ぶロンドンのレストラン・トップ100 → http://ricorice.exblog.jp/23555780/
○2015年4月オープンのイギリスのレストラン10選 → http://ricorice.exblog.jp/22932241/
○ロンドンのストリートフード・トップ50 → http://ricorice.exblog.jp/23302269/
○「BuzzFeed」が選ぶストリートフード・ベスト21 → http://ricorice.exblog.jp/22825447/
○ロンドンで楽しいドーナッツが買える店8選 → http://ricorice.exblog.jp/23089137/
○私のイギリスの食旅に欠かせないアイテム10選 → http://ricorice.exblog.jp/24179870/




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・『イギリスの食、イギリスの料理&菓子は“イギリスの食研究家”“食の編集者/ダイレクター/ライター”羽根則子のブログです。

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by ricoricex | 2016-03-04 00:00 | イギリスのグルメ店レポート