そう、日本語で“焦がしたクリーム”を意味するこのデザートは、
イギリスで歴史あるお菓子のひとつです。
発祥についてはイギリス説、フランス説、スペイン説とあり、はっきりしていません。
フランスからイギリスに伝わったと考えるのが一般的と思われます。
18世紀にはイギリスにあり、決定的な証拠はないものの、
もっと早い時期に登場していたということです。
このバーント・クリーム、別名を
ケンブリッジ・バーント・クリーム、またはトリニティ・クリームと呼び、
これはイギリスでは、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジから広まったから。
現在もトリニティ・カレッジで供されています。
バーント・クリームは作るのはさほどむずかしくないのですが、
家庭で作るときに困るのが表面をカラメライズすること。
ケーキショップや飲食店ではバーナーを使いますが、一般家庭で常備されているとは考えにくい。
熱したスプーンを当ててカラメライズする、といった方法もありますが、
スプーンが黒ずむのが難点。
このレシピではオーブンを高温にしてカラメライズさせていますが、
オーブントースターでも魚焼きグリルでも構いません。
いずれも表面を焦がしたいだけなので、下火は不要。
天板を重ねたり、上げ底をするなどして工夫してみてください。
<材料(3人分)>
卵黄……2個分
生クリーム……200ml
牛乳……50ml
グラニュー糖……20g+小さじ1 1/2
バニラエッセンス……2〜3滴
<作り方(調理:15分 オーブン:45分)>
下準備
*オーブンを150℃に温めておく。
1. 生クリームと牛乳を鍋に入れて、温める。
※沸騰させない。鍋ふちがぷつぷつしてきたら火から下ろす。
2. ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れてよく混ぜる。
3. 2の卵黄とグラニュー糖を混ぜたものに、1の生クリームと牛乳を少しずつ加えながら混ぜる。
4. 3にバニラエッセンスを加えて混ぜる。
5. 4を漉す。
6. 天板に水を2cmぐらいの高さまで入れる。
7. 器に5のタネを注ぎ、6の天板におく。
8. 150℃のオーブンで約30分蒸し焼く。
9. オーブンから取り出し、粗熱がとれたら、冷蔵庫で2〜3時間、できれば1晩おく。
10. オーブンを240℃に温めておく。
11. 9を冷蔵庫から取り出し、グラニュー糖を小さじ1/2ずつ、表面全体にまんべんなく散らす。
※器を回すとやりやすい。ただし、あまりふちにばかりグラニュー糖がいかないようにする。そうしないと焼き上がったときに、ふちだけが焦げてしまう。
12. オーブンの上段に入れ、表面がカラメライズするまで約15分焼く。
※焦がしたいのは表面だけ。天板を2枚重ねるなどして、下火が強くならないように気をつける。
13. オーブンから取り出し、完全に冷めてからサーブする。
※冷めてからすぐに食べないのであれば、冷蔵庫に入れておく。
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