スリー・クワイアーズは、イングランド南西部のグロスターシャーにあるワイナリー。
スリー・クワイアーズでピンとくる方もいらっしゃるかもしれませんが、
その通り、18世紀から続く合唱隊で、聖堂で行われるフェスティバルで知られ、
名前の由来はそこから。
このワイナリーは、ツーリストのための施設やアトラクションが揃っており、
ワイナリーツアー、ショップ、レストラン(&バー)、B&Bを備えています。
B&Bといってもホームリーなそれではなくしゃれたプチホテル。
レストランでは当然、自社ワイナリーのワインの種類が多く、
ワイナリーツアーではもちろん試飲もでき、おしなべて良質な印象でした。
せっかくだから、と買ったうちの1本がクラシック・キュヴェNV。
概してイングリッシュワインはスパークリングワインの評価が高いので、
では、と購入したのですが。。。
ん? こんなことを言っちゃあ、だけれど、
スリー・クワイアーズに限っては、スパークリングワインよりスティルの方がいいかも。
決しておいしくないわけではないんですよ。
きれもあるし、酸味もあり、合格点のワインではあるのですが。
ただ、酸味が前面に出過ぎて、伸びやかさに欠ける、かなぁ。
舌にやや苦味が残り、嫌な感じではないのですが、心地よいわけでもない。
バランスもいいし、単調なワインでもなく、エレガントではあるんですけどね。
泡も細かくってきれいだし。
う〜ん、なんだろう、きっちり造ろうとし過ぎた、ってところでしょうか。
フードマッティングとしては、
スティルトンなどブルーチーズや、白身魚のフリット(+塩)と合わせるといいかも。
トラディショナル製法で造られ、
使用しているブドウはセイヴァル・ブランとピノ・ノワール。
こういう気づきは、実際に飲まないと分からないわけで、
もちろん個人の嗜好や、加えて飲んだときの状況にもよるのですが、
総じてスパークリングワインの評価が圧倒的に高いあまり、
スティルの方がいいと思えるワイナリーがイングランドにある、というのも
そりゃあるだろうと頭では思っていても、実際に体験すると新鮮な衝撃でした。
先入観ありきはよくないですね、何事も。
ちなみに、以下のコラム連載の“第2回 イギリスのワイナリーに行こう”で
スリー・クワイヤーズなどイギリスのワイナリーについてふれております。
よかったら併せてご拝読ください。
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☆ヴァージン アトランティック航空で「イングリッシュワインで乾杯!」コラム連載中
http://www.virginatlantic.co.jp/letsgouk/english-wine/
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